マンゴーから学ぶ捨てる勇気
どうも、好きな食べ物は最後に残しておくタイプのおじさんです。
青果のマンゴーを食べなれている人向け
たまにはあるあるネタで盛り上がりたいので、マンゴーあるあるトップ10。
国産マンゴーの美味しさに衝撃を受ける。
美味しいけどお高いのでお勤め品で済ませようとする。
当然ながらお勤め品は痛んでいることがある。
しょうがないので輸入物のマンゴーで済ませようとする。
いい匂いはしないし切ったら堅いし酸っぱいだけで甘くない。
輸入物は追熟しなければならないことを知る。
追熟はめんどくさいし国産に回帰する。
冷凍マンゴーでもいいかな…
世界には沢山の種類のマンゴーが存在することを知る。
自分の好みに合うマンゴーを探し始める。
さて、皆さんいくつ当てはまったでしょうか?
ちなみに私は頭が狂っているので、
国産マンゴーの美味しさに衝撃を受ける→育てよう!にワープしました。
美味しいマンゴーを食べている時に気を付けないといけないこと
美味しいマンゴーであればあるほど攻めすぎるとよろしくないですね。マンゴーあるあるに被る部分はありますが、美味しかったからといって皮のギリギリを攻めると松脂っぽかったり歯に繊維が挟まったり、果柄の際を攻めすぎて粉っぽい部分に当たったり喉がイガイガしたり、熟しすぎた部分を惜しんで手をだしたら乳酸発酵していたり、種をしゃぶっていたら発根していて生臭い味がしたり…
最後の最後で美味しかったという事実が台無しになってしまいかねません。
国産マンゴー(追熟型マンゴー)を食べたい 初心者向け
私自身マンゴーをそこまで沢山食べたことがないので、アドバイスできることは少ないですが、基本小玉のものからチャレンジしていって、まずは自分の好みの味は何かを確定させるといいと思います。
ちなみに私はテルペン香薄め、糖度と酸味が高い次元で調和した適度に弾力のあるマンゴーが好みです(わがまま)写真で説明すると…
可食部の最大化
さて、好みの品種が確定したところで、大玉にチャレンジします。追熟型の優れた点として、追熟を自分の好みのタイミングで決められることですね。ただ、大玉になると均一な追熟が難しいことと、果肉崩壊発生による精神的ダメージが小玉より大きいです。
話を戻しますが、包丁を入れるタイミングとして、未熟すぎると上の画像でいうところの黒〇が拡大するので避ける必要があります。粉っぽくて食べられたもんじゃありません。切ってみないと中がどうなっているかわからないのですが、緑〇はまだ許容できるので、ヘタ周辺が適度な弾力になるまで熟すのを待った結果が 👇 です。
ビンゴ!意外かもしれませんが、種周りの熟した部位より上部の方が糖度も高く風味も優れていました。 理由は👇
国産追熟型マンゴーで高品質なものを目指す上で障害になるのが果肉崩壊症(ゼリーシード・ソフトノーズ)に+して発根が挙げられるとおもいます。
私の中にはマンゴー食べたいおじさんとマンゴー種取りおじさんが同居しているのでかまいませんが、アーウィンを普段食べている人だとぎょっとするかもしれません。
カット方法
マンゴーのカット方法には色々ありますが、ダイス状にカットしてひっくり返して、花が咲いたように見せるお馴染みの切り方は種が薄くてある程度繊維があるアーウィン、ケンジントンプライドなんかでやるのがオススメです。カットすることで繊維がほどけます。
大玉・多汁で繊維が少ないものでダイスカットをやるとびっしゃびっしゃになるので三日月にサクを取って大きめにカットしてやるとよいと思います。
レッドキーツやラポザでやや過熟になってしまった場合は意識を加工にシフトしたほうがいいかもしれません。
逆に繊維が多すぎるようなものは皮に切り込みを入れてバナナみたいに剥くなんてこともできます。
生産者側の【捨てる勇気】
生の果実の場合、生産者の熱意・こだわりと消費者との間に温度差があると悲劇が発生すると私は考えています。
例えばですが
生産者目線で見て「これは室温(25℃)で追熟して今日の晩が食べ頃」というマンゴーがあったとします。それを消費者が朝に買って、室温(30℃)で追熟して「今日はおなか一杯だから明日の晩に食べるか…」という状況が発生すると誰も幸せになりません。
……さて、マンゴーあるあるネタからここまで脱落せずについてきた人も、既に2000文字を超えていつまで続くんだろう?と思ったりしてないですか?
ふむふむ。
日本の宅配サービスや優れたコールドチェーンが生み出した奇跡。
妥協の産物ではなく、生産者、卸・小売り、消費者の最大多数の最大幸福を求めた結果、やっぱりアーウィンにたどりついてしまうわけですな。キーツという優良品種が追熟型ゆえにあまり日の目を見ないのが現実です。
私はこれで行く
多種多様なマンゴーに精通している人に出会うと、「すごいなぁ」と思うと同時に「あ、この繊細さを真似は出来ん」という負け犬根性がゴールテープを切るので、選択肢を広げずに一点突破を狙っていきたいと思います。
ズバリ、外皮から余り香りを発散させないような追熟型を、追熟まで終わらせてから冷蔵、消費者が美味しく食べられる期間を延ばすという方向です。
ミニマンゴーなら発根の心配はないですし、種が薄いので満足度高いはず。
アーウィンの魅力の一つに果皮から漂う芳醇な香りがありますが、元々発散する香りが魅力のメインではない品種ならば、そもそもコールドチェーンでのダメージは0と考えられないものか…
来年沢山収穫出来たら、追熟後に冷蔵でどの程度美味しさをキープできるか試してみますかね。
ここまで読んでいただきありがとうございました。