Unity1Week「そろえる」
この記事はUnity1Weekの個人的な振り返りです。日記のようなもの。
作ったゲームはこちら↓
何を作ろうとしたか
最初は機能テストと完成度の向上を兼ねて、チマチマと作っている自作ゲーム(探索アクション)の一部分を切り取ってミニゲームとして出す予定でした。しかし今回のお題が「そろえる」と聞いたときに、自作ゲーよりもカードゲームで作りたいなと思ったのでその方向で考えてみることにしました。
カードゲームを作ろうとしたキッカケ
最近、「Slay The Spire」というカードゲームにハマっていまして(遊んだことが無い人は是非遊んでみてください)、今まであまりカードゲームというものに大きな魅力を感じていなかったのですが、これを機に他のカードゲームも漁ってみようかなと思えるくらい面白いゲームでした。
このようなゲームを遊んで、自分も一度はカードゲームを作ってみたいなという気持ちがあり、「そろえる」というお題がカードゲームと相性が良さそうでだぞ思ったことから今回カードゲームを作るに至りました。
どんなゲームにするか
「そろえる」という要素をどこで使うかに悩みました。メモが残っていたので載せておきます。
★が付いている案を最終的に採用したのですが、他の案のやつもいつか作ってみたいところですね。悩みはしたものの今回はいつもより早い段階で作りたいゲームが決まり、GW中なのもあって期間内に終わるだろうと高を括っていました。
詳細を詰める
「神経衰弱xローグライク」でやりたいことをテキストに起こしました。作りながら書き換えた部分もありますが、大体は制作前に書いたものです。実際にプレイすると分かる通り、そのまま入った要素もあり、入らなかった要素もあり、形を変えて入った要素もあります。
ローグライトのように、ゲームオーバーになっても何らかのポイントが貯まってアップグレードに使用できるという要素がとても好きで、毎回入れたいなと思いつつも時間が無くて断念してしまうんですよね。悔しみ。次はアップグレードをメインにしたゲームとか作りたい…。
制作開始
ルールを成立させるための画面構成を決めたりゲームの雰囲気を探ったりするために過去に買ったアセットを漁ることから始めました。
初期画面
次の画像はゲームの雰囲気を掴むために素材を組み合わせて画面上に配置してみたという図です。プログラムは入ってないので動きません。最終画面とさほど変わらないですね。
この画面を作った辺りから自分が作ろうとしているゲームの作業量の多さに気付き始め、期間内に完成するか不安になってました(期間内に完成しなかった)。
カードのアニメーションにこだわる
自分の中で、カードはアナログ感が強い概念なので、カードに関するアニメーションはなるべくアナログ感(?)を出したいという気持ちがありました。カードを配ったり裏返したりというアニメーションがあるのはそのためです。
左下の手札が弧状に広がっているのも、実際にカードを手に持つと弧状に広がるからというアナログ的な理由です(「Slay The Spire」の手札も弧状になっているのでそれを真似したとも言えます)。
タイトル画面に悩む
タイトル画面を作るのはそれなりに面倒で時間がかかるので余力があれば作るくらいのスタンスでいつも作っています。今回は途中まで作ったものの、ゲームの面白さにはあまり貢献しないし時間も無かったので作るのを止め、遊び方などの情報を準備画面に詰め込んでそのままゲーム本編に移行するような遷移にしました。
作業量の多さに悩む
全体のフローやダメージ計算など、ゲームの根本にかかわるシステムはこの時点でほとんど作り終えていたのですが、効果音やBGM、敵の量産化、カードの量産化、イベント部屋など、ゲームとして遊べるようにするためのあれこれがまだ入っていなくて、その量の多さに途方もないもの感じました。
特に敵に関して。全体で何種類の敵がいるのか、敵一体あたり何枚のカードを用意すれば敵の行動が作れるのかが全く見当がつかなくてなかなか手が動かない時間がありました。
具体的なゴールを決める
実は、ゲーム全体で3ステージ作ろうというのは決まっていたのですが、各ステージのボスに至るまでの過程は決まっていなくて、ランダムなイベントが発生すればいいというふうに考えていました。マスの詳細を決めなくていいので一見ラクなのですが、この考えが敵の強さや敵の同時出現数の調整を難しくしています。そして、同じ敵のパターンが出てきたら飽きるかもという心配からより多くの敵の種類、より多くの行動パターンを用意する必要があるという考えを生んだ結果、作業量が見えなくなっているということに気が付きました。
そこでまずは固定マップにすると決めて、仮に調整ミスをしてもそのマスを避けて通れるように3つの道を作ることにしました。各ステージでボスに至るまでのマスの数をNとすると3x3xN個のマスの内容を決めればよく、これを決めたことで全体の作業量がより明確になり、手が動くようになりました。
カードの管理
次にカードゲームを作る機会があるとしたら、カードの効果や誰がこのカードを使うのかといった情報はExcelにまとめるべきだなと思いました。カードはenumで管理していてあらゆるカードに通し番号を振っているような状態なのですが、enumの名前がAttack01などになっていることに加えて効果の内容はソースコードに直書き、効果値も別の場所にかかれていたりして管理が大変でした(1週間なのでキッチリ作れないのは当然なのですが…)。途中から管理テキストを作ってからは少し楽になりました。
ラスボスどうするか
3体目のボスの挙動を考える際に、今までと同じだったら味気ないかなと思い、イベント戦を仕込むことにしました。いつか作りたいものの一つにイベント戦があって、せっかくなので入れてみることにしました。今回やりたかったことは、強敵によりプレイヤーが窮地に陥って、もうダメだってところから逆転するという流れです。スーパーメトロイドが好きなのでね。
実際にゲームに落とし込んでみると、個人的にはちょっと急で、もう少し流れを作ってあげた方が置いてけぼりになるプレイヤーは減るんじゃないかなと思いました。この辺はまた次の機会に活かします。
制作後
入れたかった機能はまぁまぁ入り、楽しみながらテストプレイできていたので今回はなかなか良いゲームを作ったぞ!と慢心していたのですが、実際に色々な人に遊んでもらった結果、思った以上に様々な反応が返ってきました。どうやら、楽しめた人とそうでない人に分かれてしまったようです。
運要素に対する拒絶反応
今作の戦闘は9枚のカードが伏せられた状態から始まり、2枚めくってカードの種類が同じだったら使用でき、種類が違ったら裏に戻されるという仕様で、つまり、神経衰弱の要素を取り入れています。1ターンあたり3回のチャンスがあってカードをめくるたびに種類を合わせられる確率が高くなります。
2枚めくって種類が合わなかった場合プレイヤーは何もできないのですが、楽しめなかった人たちは、情報が増えたので次は合わせられるかもしれないという期待感よりも、今合わなかったという虚無感(運ゲー感)を強く感じてしまったんだと思います。
特にリリース直後の初期デッキには攻撃・防御・サポートの3種類が均等に入っていて敵にダメージを与えられないターンが度々あり、ゲームが動かないという状況がストレスに拍車をかけていたのではないかと思います。
説明を見ない人たち
楽しめない理由として、説明を見ないでゲームを始めてしまい遊び方がよく分からなかったというパターンも見られました。今作のゲームはu1wにしてはシステムが独特で、説明を読まないとどう遊べばいいのかまず分からないです。説明しないと楽しめないようなゲームをu1wに出すなら、必ず読ませるような作りにするか、いつでもルールを読めるような状態にするべきなんだろうなと思いました。ゲーム作りって難しい。
楽しんでくれた人たち
感謝。ゲームの面白さを汲み取ってくれてありがとう。想像以上に楽しんでくれた人もいたみたいで、とても嬉しみを感じました。
まとめ
今回のu1wは個人的には面白いゲームになったのと作りたかったゲームが作れてとても満足です。カードゲームの作業量の多さが分かっただけでも収穫があったなと思いました。次はもっと面白いゲームを作るぞ~!
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