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ロシア侵攻の戦禍ウクライナで活躍するドローンの重要性とドローンが示す未来の平和利用の可能性について
こんにちは、株式会社DIVERTの高野です。数時間前に入手した最新のニュースを目にして文章をしたためてみました。。ウクライナにおいて、ゼレンスキー大統領がドローン専門の部隊を創設する大統領令に署名したそうです。ロシアのウクライナ侵攻において、ドローンは極めて重要な役割を果たしています。この事実は日本の報道でも広く知られており、皆様もご存じのことでしょう。そのため、これまでドローン専門部隊が存在しなかったことに、ある種の驚きを覚える方も多いかもしれません。
そこで、本日はドローンについての話題を取り上げたいと思います。まずはドローンとは何かについて簡単に触れてみたいと思います。一般の方々がドローンという言葉や機器を意識し始めたのは、およそ10年前ぐらいからでしょうか。しかし、その歴史は古く、第一次世界大戦中の1916年にドイツが初めて無人飛行機の研究を試みたとも言われています。一方、第二次世界大戦中には、アメリカとイギリスが無人飛行機の研究を本格的に始めたことがドローンの由来とも言われています。
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いずれにしても、軍事研究から始まったものです。軍事研究を禁止されている日本では、軍事研究の産物というとネガティブに捉える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、軍事研究から民間利用が始まったものには沢山あります。
例えば、GPSは元々アメリカで軍事用途として開発されました。カーナビはもちろんのこと、皆さまがお使いのスマートフォンの地図でも大いに活躍していることでしょう。また、そのスマートフォンに表示されているインターネット情報も軍事研究の成果です。このインターネット技術のルーツは、アメリカの軍事研究プロジェクトであるARPANETにさかのぼります。さらに、GPSの鍵を握る重要施設でもある、通信衛星の技術も軍事研究に端を発しています。
軍事研究の成果が私たちの日常を便利にしている事実もあります。しかしながら、これは戦争という悲惨な出来事を承認するものでは決してありません。ウクライナでの終戦と平和を祈る気持ちに1㎜もブレはありません。
さて、ウクライナのドローンの現状はどうでしょうか。数日前には、ウクライナのドローンがロシアの黒海艦隊のミサイル艇を撃沈したというニュースや、ロシアの戦車を撃破するウクライナのドローンに関するX(旧Twitter)がネットで話題になりました。
The National Guard's skilled drone operators first knocked down a russian tank before destroying another that came for evacuation.
— Defense of Ukraine (@DefenceU) January 26, 2024
📹: @ng_ukraine pic.twitter.com/KvsDmmiNs4
ウクライナには国営および民間の商業用のドローンメーカーが数多く存在しています。ロシア侵攻後にも新たにたくさんのドローンメーカーが起業しました。今や、その数80社以上とも言われています。ソ連時代から科学技術や宇宙工学が盛んであった同国では、その勢いのままに、軍事目的の開発ではありますが、この数年だけでもドローンは目覚ましい進歩を遂げています。
例えば飛行品質も年々進化しています。国営の軍事企業ウクルオボロンプロム社は1,000Kmを飛行する国産ドローンの開発に成功したと、2023年に発表しています。東京駅から網走駅までの直線距離が約1,000Kmです。その距離をドローンが飛んでしまう時代になりました。穀物輸出大国でもあるウクライナは穀物の輸送にもドローンを利用しています。近い将来、東京駅から網走まで荷物を輸送するドローンが飛ぶ日がきたら、物流業界の人手不足解消には多いに役立つことでしょう。
また、上空から地形をマッピングし、地雷を発見して爆破する地雷除去ドローンの技術もウクライナでは進化しています。戦禍の中のウクライナでの地雷除去に活躍することはもちろんのこと、世界中には過去の戦争による地雷に苦しむ国や地域が数多く存在します。2021年の統計によれば、過去に埋設された地雷や不発弾による被害に遭われた方は、分かっているだけでも世界50か国、5,544人に上ります。イエメンやアフガニスタンなど世界中で地雷に苦しむ国や地域において、同国の地雷除去ドローンの活躍が期待されるところです。
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ドローンを活用して、最前線への武器や医療品などの運搬はもちろんのこと、一部では負傷した兵士の輸送にも地上走行型のドローンが使われているとも言われています。
というように、ウクライナではある種のドローンブームが発生しています。戦禍ではFPVドローン(専用のゴーグルなどを使用して、飛行しているドローンのカメラ視点で操縦するドローンのこと)がたくさん必要とされており、今や中小のドローンメーカーが純国産品として製造力を増強しています。また、悲しくもありますが、多くの民間企業、IT業界からも、そして個人としてもドローンパイロットとして軍に志願して、戦場に向かっている事実もあります
私は決して戦争を肯定するものではありません。一日も早い平和が訪れること祈っております。が、こうした悲しい戦禍の中でも進化するドローンの技術が私たち日常生活を便利にしてくれる日が必ずや来るものと信じています。日本にもたくさんのドローンの研究開発を行う企業が存在しています。世界平和だけを目的にウクライナのドローン技術と日本の企業が結びつき、私たちの日常がより便利に幸せが来ることを希望します。
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最後に、こうして改めてドローンに思いを巡らせてみると、ドラえもんのタケコプターってドローンの究極の未来版なんだなぁとつくづく感じました。藤子・F・不二雄さんは本当にすごい方々だったのですねwww。
以上、株式会社DIVERTの高野久でした。当社(東京都立川市)はウクライナはハルキウのAI/IT企業「MUTEKIグループ」社の日本法人を事務局として運営する企業です。皆様のウクライナでのオフショア開発などを積極的に仲介いたします。ソフトウェアやAIの開発のことならぜひ当社まで!
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