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499 頑張れ‼ 斎藤元彦 兵庫県知事「思い込みは危険、Motohiko is likely to make assumptions」
はじめに
今日の教育コラムでは、斎藤元彦知事の失敗の根本にある彼の人間の根っこのようなものを少し見ていきたいと思います。
元彦の思い込み
英語で「Assumption」という言葉があります。激しい思い込みというような意味で用います。例えば、元彦は思い込みが激しい人ですを英語で言うと"Motohiko is likely to make assumptions"となります。
兵庫県知事への告発文章問題ではなく、今回の事件は「告発者つぶしを画策した兵庫県知事と幹部の法令違反問題」ということが真実であることが見えてきました。この問題を考える上で私は、彼の思い込みの激しさを強く感じます。いくつか代表的な斎藤元彦の思い込みについて少し例を挙げてみたいと思います。
【思い込み1】
知事が視察に行くのだから、お土産を頂くのは当然であり、県の産物をPRするのだから、お金を払わずにもらうのが当然であると激しく思いこんで独り占めしてしまった。
【思い込み2】
車が20メートル手前で止まった理由を聞かなかった知事の発言からは、知事は何も確認しなくても職員の不手際だと激しく思い込み決めつけ、厳しく叱責し公衆の面前で怒鳴ってしまった。
【思い込み3】
知事や幹部への告発は、誹謗中傷性の高いものである、クーデターだと激しく思い込み公益通報者の保護をせず、懲戒処分にしてしまった。
【思い込み4】
県の特別弁護士に相談しているので法的な根拠もあり、客観的な裏付けもあると激しく思いこんでしまい、兵庫県を法令違反状態にしてしまった。
【思い込み5】
厳しい指導、叱責には、物を投げたり机をたたいたり、怒鳴りつけたりすることが必要だと激しく思い込んでしまい、パワハラをしてしまった。
【思い込み6】
県の事業を一つ一つ前に進めることが一連の法令違反や人命が犠牲になったことに報いる方法だと激しく思い込んでしまい、罪を認め謝罪し、責任を取ることが出来なくなってしまった。
【思い込み7】
公益通報者保護法で守られるべき外部通報者に報復してもよいと激しく思い込んでしまい、犯人の探索を命じてしまった。
【思い込み8】
外部通報者として適応する人間の主張を自分が判断してよいと激しく思い込んでしまい、第三者の判断を待たずに嘘八百、公務員失格と罵り、公開パワハラをしてしまった。
【思い込み9】
県政を前に進めたかったのだが、道義的責任の意味が分からず、辞任のタイミングはまだ先だと激しく思い込んでしまい県政を大きく後退させてしまった。
【思い込み10】
兵庫県知事なので、喫茶コーナーの営業時間が過ぎたので店員が退店を求めても知事は許されると激しく思い込んでしまい、「自分は知事なのに、なぜ出て行かないといけないのか」と怒鳴ってしまった。
【思い込み11】
自分は、知事だから何をやっても道義的な責任を感じる必要が無いと激しく思い込んでしまい、政治家として一番大切な道徳心のなさを自ら証明してしまった。
思い込みの力を利用する
思い込みは、実は病は気からという言葉があるように、人の命ですら時に奪ってしまうのです。例えば有名な話にガンと誤って告知された人が、ガンだと信じ込んでしまい、余命宣告よりも短い期間にこの世を去ってしまったなどという話があるくらいです。
思い込みのバイアスを良い方向に作用させれば、「自分はできる」と強く思い込むことで普段よりも思い切り力を発揮することができる等ということもあります。
こうした効果の一つに「プラシーボ効果」というものがあります。例えば、緊張すると腹が痛くなるであるとか、ストレスで耳や目の調子が悪くなるなどといった時に砂糖を砕いたようなものや小麦粉をオブラートで包んだような薬であっても、その症状が緩和されることだってあるのです。
成分ではなく、それを飲むことで心が落ち着き症状が改善されるのです。「絶対に自分はよくなる」と信じて治療を受けることで良い治療の効果がより増すことが、統計的にも見られます。
良い効果が生まれることを「プラシーボ効果」といいますが、逆に体が悪くなくとも悪いと告げられ、実際に悪影響が出てしまう様な効果を「ノーシーボ効果」と言います。
受験勉強でも、日ごろの学習でも、学校生活でもそうですが不平不満を口にしながら取り組む中では「ノーシーボ効果」が生じます。逆に意味がある、効果があると考えて取り組むことで「プラシーボ効果」を期待できるのです。思い込みがもたらす影響がいかに大きいかがこのことからもわかります。
兵庫県の斎藤元彦知事の思い込みの激しさには、ほとほと困ったものですが、さらに思い込んだものから目を覚まさせることは相当難しく、彼がもしこれからも知事を続けられると思い込んでいるとしたら、それこそノーシーボ効果だと言えるでしょう。