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Pop_OS!24.04 ALPHA版~新しくなったCosmicデスクトップ環境

今回は、Pop_OS!24.04 のALPHA版がリリースされましたので、新機能や使い勝手について触れてみたいと思います。
ALPHA版は、まだBeta版にもなっていない開発版であるため、自分は通常、この時点で紹介することは、あまりないのですが、過去のPop_OS!のできの良さからずっと気になっていたため、フライングになりますが、今回紹介させていただきます。


Pop_OS!とは

UbuntuをベースとしたLinuxディストリビューションであり、アメリカのコンピューターメーカーSystem76によって開発されています。

AMDとNVIDIAの両方のGPUをサポートしており、インストーラもそれぞれ用意されています。(ALPHA版のダウンロードはdistrowatchのページが分かりやすいです)

画像をクリックするとdistrowatchのページに遷移します

デスクトップ環境は、Gnome派生のオリジナルのもの『Cosmic』を採用し、その使い勝手を向上させたものになります。

システム情報

neofetchコマンドを入力し、確認してみました。
ちなみに、このALPHA版ではneofetchコマンドはインストールされていませんでしたので、sudo apt install neofetchと入力し、コマンドを使えるようにしてください。

neofetchコマンド

最新のUbuntu 24.04 LTSをベースとしていることが分かります。
前回のバージョンは22.04 LTSをベースとしていました。(というか2024年8月12日時点の正式版では最新版になりますね)
2年に1度のUbuntuのLTSに合わせてのリリースになるようです。

ちなみにneofechコマンドの左側に表示されているアスキーアートのロゴの白い箇所は開発元であるSystem76の『76』という数字になっています。

Cosmicデスクトップ環境

さて、Pop_OS!のデスクトップ環境である『Cosmic』ですが、その特徴を紹介します。

アプリの検索機能

まず、検索機能です。
検索機能って聞くと、ファイルの検索機能を思い浮かべる方が多いかと思いますが、ここでは、アプリの検索機能について説明します。
まず、Windowsキー(Superキー)で、検索ウィンドウが開きます。
カーソルは検索ボックス内にあたっていますので、そのままアプリ名を入力します。

Windowsキー(Superキー)で、検索ウィンドウが開く

この状態で“f”と入力すると、「Cosmic files」や「File Roller」、真ん中あたりに「Firefox」が並び、“fire”まで入力すると先頭に「Firefox」が移動します。

検索ボックスに“f”と入力
検索ボックスに“fire”と入力

そしてそのままEnterキーでアプリが起動する流れになります。
キーボードから指を離さずに、アプリの起動が出来るようになっています。

  1. Windowsキー(Superキー)

  2. ファイル名を数文字入力

  3. ENTERキー

のキーボード操作だけなので、アプリケーション一覧から目的のアプリを探すよりもずっと素早く起動が出来ます。

タイル型ウィンドウ

Pop_OS!で自分が気に入っている機能がこのタイル型ウィンドウ、タイリングモードとも言います。
起動しているウィンドウを画面に敷き詰める表示形式です。
「あれ?Windowsや他のLinuxディストリビューションでもウィンドウをドラッグすることで画面2分割とか4分割とか出来るよね」って思われる方もいらっしゃるかと思いますが、こちらのPop_OS!のタイル型ウィンドウは一味違います。なんというかヌルヌルで、思った通りの配置が出来ます。
具体的に見ていきましょう。
「新しいワークスペースの行動」に“タイル型”と“フローティング”がありますので、“タイル型”を選択することで表示形式を切り替えることが出来ます。
ちなみに“フローティング”は通常のウィンドウが重なる表示形式になります。

タイル型を選択

“タイル型”を選択し、ウィンドウをドラッグすると、どのように画面を分割表示するのか分かりやすくプレビュー表示してくれます。
掴んでいるウィンドウの位置によって、縦分割、横分割等がプレビューされ、その動作は非常に滑らかです。複数ウィンドウを見ながら作業をする場合に便利な機能です。

アニメーションでプレビュー表示

タイル型のウィンドウを搭載したウィンドウマネージャーは、他にもありますが、このCosmicでの操作感覚は、それらと比較しても、かなり良好です。自分が配置したいように、自由に配置出来ます。

アプリケーションメニュー

アプリケーションメニューは、Ubuntuとは異なり、カテゴリー分けされた状態になっています。
初期状態では、“Library Home”、“Office”、“System”、“Utilities”にグループ分けされています。

アプリはカテゴリー分けされています

また、このグループは、“Add group”で新たなグループを作成することも出来ます。

“Add group”で新たなグループを作成

ちなみに“COSMIC App Store”や“COSMIC Files”、“COSMIC Setteings”など、アプリ名には“COSMIC”が入っています。
これは単にGNOME標準のものを名称変更しただけなのか、それとも独自のカスタマイズが入ったものであるかは分かりません。
このあたりは正式版のリリースを待ってから、レビューしていくつもりです。

“Firefox”も“Cosmic Firefox”とかにしてくれれば面白かったのに

まとめ

今回は、Pop_OS!24.04 ALPHA版について、見ていきました。
まだALPHA版ということなので、Pop_OSの特徴というべき機能を中心に見ていきましたが、その他変更点や使い勝手に関する詳細なレビューは、正式版のリリースを待ってから行いたいと思います。

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