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Ubuntu 24.04 日本語 Remixは見送りになるようです
今回の内容について
今回は、Ubuntu 24.04 日本語Remix が見送りになる件について、触れてみます。
Ubuntu 日本語 Remixについて
Ubuntu 日本語 Remixって何のためにあるの?
本家Ubuntuは、多言語に対応しており、インストール時に日本語を選択することで、日本語フォント、日本語で表示、日本語入力等の日本語環境が整う優れたOSになります。
それならば、Ubuntu 日本語 Remixって何のためにあるの?って思われる方がいらっしゃるかと思います。
はい、Ubuntuがいくら日本語に対応していると言っても、日本語を優先してくれているわけではありません。可能ならば修正したほうが良いレベルの日本語関係のアプリなどがあったとしても、他の言語に影響を与える可能性があるものを積極的にアップデートしてくれるわけでもありません。その都度、動作確認が必要になったりしますしね。
というわけで、現在のところUbuntuに追加できていない修正を加えたパッケージ、および日本語環境に必要とされるパッケージを収録したものがUbuntu 日本語 Remixになります。
Ubuntu 日本語 Remixは誰が出しているの?
Ubuntu Japanese Teamです。以下、公式HPより引用です。
Ubuntu Japanese Teamは、日本においてUbuntuの改善と普及を目指す任意団体です。2005年11月に、Ubuntuコミュニティにおける日本のローカルコミュニティとして承認されました。
いつからリリースしているの?
2005年からになります。ですので、Ubuntuコミュニティとして承認されたその年からリリースしていることになります。
2024年時点で、19年間も継続してリリースしていることになります。
Ubuntu 24.04 では、日本語 Remixは見送りになる件について
さて、そんな19年間も続いてきたUbuntu 日本語 Remixですが、今回のUbuntu 24.04 では、未だリリースされません。通常ならば、本家Ubuntuがリリースされてから2~3週間程度でリリースされるはずですが。
と気になっていたところ、2024年6月10日にUbuntu Japanese Teamより、今回のリリースが見送りになる件が発表されました。以下、公式ホームページより引用です。
長年にわたりISOイメージ形式で配布してきた「Ubuntu日本語Remix」ですが、Ubuntu 24.04 LTSではリリースしないことに決定しましたのでお知らせします。理由は以下の通りです。
新しいインストーラー採用に伴うカスタマイズ難易度の増加
Ubuntu 24.04 LTSから新しいインストーラーが導入され、ISOイメージのファイル構成が変更されました。この変更により、ISOイメージをカスタマイズすることが難しくなりました。
多言語ライブ環境の非対応化
Ubuntu 24.04 LTSの公式ISOイメージは英語以外のライブ環境に対応しておらず、日本語ライブ環境を実現するためには大きな変更が必要となりました。
Ubuntu日本語RemixのISOイメージの主な利点は、日本語ライブ環境が使えること、およびインターネット未接続状態でも日本語のデスクトップ環境をスムーズにセットアップできることでしたが、同様の対応をUbuntu 24.04 LTSで行うことは上記の理由で困難であるため、リリースをスキップする決断に至りました。
というわけで、今回リリースを見送ったのは、本家Ubuntuで変更になったインストーラーに起因するもののようです。
ライブ環境で日本語環境を試す事ができるというメリットが、実現できないことが大きいですね。
では、今回のリリースのみ見送りになるのかというと、公式の発表を見るとそうではないようです。再び引用します。
24.10以降のバージョンについても同様となる見込みですが、ISOイメージのカスタマイズ機能が提供されるなど状況の変化により再びUbuntu日本語Remixの配布を行うことになった場合は、改めてお知らせいたします。
なお、パッケージ単位での追加・変更についてですが、かつては快適な日本語デスクトップ環境を実現するため複数のパッケージを追加・変更していたものの、この10年ほどは主にZIPファイル展開時の日本語ファイル名文字化け対策の変更しか加えておりませんでした。この対策パッケージは、Ubuntu 24.04 LTS以降も引き続き提供する予定です。
Ubuntuに日本語環境向けの変更を加えたISOイメージの配布を開始したのは、今から19年前、2005年でした。当時はAndroidもiOSも存在せず、インターネットを利用するための主要な手段はPCであり、その大半がWindowsで、WebブラウザのシェアはInternet Explorerが95%近くを占めていました。そんな状況で、一般ユーザーにも使いやすいオープンソースのOSを目指してUbuntuは登場しました。しかし、リリース当初は日本語を含む各種言語への対応が不完全であったため、誰でも簡単にUbuntuの日本語環境をセットアップできることを目指して作成したのが、後のUbuntu日本語Remixにつながる日本語化版ISOイメージでした。
その後、Ubuntuの日本語環境が充実し、一方でスマートフォンの普及によりPCユーザーそのものが減少する状況となり、Ubuntu日本語Remixの継続についても何度か検討を行いましたが、作業手順が確立しており作成に大きな手間がかからないこと、減少しつつも一定数の利用者が存在していること、書籍・雑誌の付録DVDに収録したいという要望を継続的に頂いてきたことなどから、多くの方の協力により、開始当初には想像もしなかったほど長い期間にわたり配布を続けてまいりました。
この度、Ubuntu日本語Remixのリリースはいったん区切りとなりますので、これまで作成・配布にご協力いただいた皆様、ご利用いただいた皆様に改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。
今後について
Ubuntu 日本語 Remixはリリースはされなくなったとしても、公式UbuntuをUbuntu 日本語 Remixと同等の内容にすることが出来ます。
そのやり方は次のコマンドをターミナル上で実行してください。
$ sudo wget https://www.ubuntulinux.jp/sources.list.d/noble.sources -O /etc/apt/sources.list.d/ubuntu-ja.sources
$ sudo apt -U upgrade
$ sudo apt install ubuntu-defaults-ja
おわりに
19年間という長い間、Ubuntu 日本語 Remixを提供していただき、ありがとうございました。
今後については、本家のUbuntuが、インストーラーを変更しない限り、日本語Remix版の提供は難しいと思われますが、日本語Remix版のリポジトリは継続して提供してくれていますので、引き続き、利用させていただきます。