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またも出たか!?ネタOS…あれ?意外と良い『Ufficio Zero』
今回は、『Ufficio Zero』というLinuxについて紹介します。
一見するとネタっぽいOSなのですが、どうなんでしょうか?
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インストーラーのダウンロード
ホームページを確認すると、どこかで見たようなクネクネ、ウネウネした壁紙が表示されます。この時点で、パクリスペクトなLinuxであることは想像に固くはありません。
しかし、ホームページの記載を確認すると、SIITE SRLSというシステムエンジニアと開発者のチームにより2018年に設立されたとのこと。意外としっかりとした組織のようです。そしてベースとなっているOSはLinuxmintです。
ひとまずインストーラーをダウンロードしてみます。
ホームページ上の、Downloadのリンクをクリックすると、何やらインストーラーを選択できるようです。
まず、一番上のプルダウンでは、“11”、“10 Plus”、“Minimal”、“duplica(複製)”から選択出来ます。今回は“11”を選択しました。
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次のプルダウンでは、“64bit”か“32bit”かを選択できます。っていうか、“32bit”版のインストーラーを用意してくれているんですね。最近だと珍しいです。今回は“64bit”を選択しました。
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そして、最後のプルダウンでは、デスクトップ環境の選択です。
選択できるデスクトップ環境は、“Cinnamon”、“Xfce”、“Mate”の3種類です。今回は、この内では最もモダンな“Cinnamon”を選択します。
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すべてのプルダウンを選択したら、その右側のダウンロードボタンをクリックすることで、ダウンロードが始まります。
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インストール
インストールは標準的なLinuxのインストールの流れになっており迷うことはありませんが、こだわりが感じられるのは、そのウィンドウのデザイン、スクエアな形であり、かつ微妙に影があるとことなど、Windowsのデザインを意識したものになっています。
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アップデートとneofetchコマンドで確認
さて、このLinuxに限ったことではないですが、インストール直後にやっておくことの定番、パッケージのアップデートとneofetchコマンドでの情報確認をやっておきます「。neofetchコマンドは別にやらなくても良いですが、自分の趣味みたいなものです。
パッケージのアップデート
まず、パッケージのアップデート。端末(ターミナル)を起動し、コマンドを入力します。
ちょっとしたことですが、タスクトレイ上に端末(ターミナル)があらかじめ登録されているのは嬉しいです。
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端末が起動したら、次のコマンドを入力。
sudo apt update
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sudo apt upgrade
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neofetchコマンド
次にneofetchコマンドでのシステム情報の確認です。neofetchコマンドは、インストール直後は使えませんので、まずはneofetchコマンドをインストールします。
sudo apt install neofetch
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そして、インストールが完了したらneofetchと入力します。
OSの名称、バージョン、デスクトップ環境、テーマなど各種システム情報が表示されます。
neofetch
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日本語入力の確認
では次はいつもどおり日本語入力の確認です。
テキストエディタを起動します。
テキストエディタは“xed”という軽量テキストエディタ。“Pluma”というテキストエディタから派生した軽量版です。
見た目は、Windowsのメモ帳のようにカスタマイズされていますね。
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タスクトレイの右側あたりに[JA]という文字が表示されていますので、そちらをクリックし、“日本語-Mozc”を選択してください。
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するとアイコンが切り替わります。
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テキストエディタ上で確認するとちゃんと日本語入力が出来るようになっています。
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アプリケーション
アプリケーションですが、ベースとしているLinuxmintとほぼ同等になっています。
Linuxmintで特徴的なアプリを紹介します。
ウェブアプリ
YoutubeやX等のウェブサービスをローカルのアプリケーションのように起動できるアプリです。通常のブラウザで各ウェブサービスにアクセスする方法と比較し、ワンクリックでそのWebサービスにアクセスできること、ブラウザのメニューが表示されないことにより、広く画面を占有でき、まるで専用アプリのような無断のないレイアウトになること等がそのメリットになります。
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試しにYoutubeを登録してみます。
まず、アドレス欄にURLを入力します。
すると、ある程度有名なウェブサービスならば、アイコンが自動的に表示されます。
ブラウザ欄は、どのブラウザで表示するか選択できます。勿論インストールしてあるブラウザしか選択できませんので、インストール直後では“Firefox”のみが表示されます。
ナビゲーションバーはブラウザ(今回の場合は“Firefox”)のメニューを表示するかになりますが、通常はオフで良いでしょう。その方が広く画面を占有できますし、Firefox内で表示していることを意識せず、専用アプリを使っているかのうような感覚になります。
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登録が完了すると、アプリケーションメニューの「ウェブ」のカテゴリーにYoutubeが表示されるようになります。
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Hypnotix
次は“Hypnotix”、インターネットテレビのアプリです。
日本だけではなく、世界中のテレビ番組が登録されています。
ネット環境の回線速度にもよりますが、自分の環境ではなかなか映像は表示されませんでした。
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Timeshift
“Timeshift”は、バックアップソフトです。
こちらはOSのスナップショットを取得し、取得した時点の状態に戻してくれるWindowsでいう“復元ポイント”を作成してくれるソフトになります。
スケジュールで管理することも出来ます。
欠点はかなりの容量を消費することですね。ストレージ容量が小さい場合は、注意が必要です。
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バックアップツール
“バックアップツール”というそのままの名前のソフトです。先に紹介した“Timeshift”がスナップショットを取得するソフトであることに対して、こちらはデータのバックアップソフトです。
Linuxmint系はバックアップソフト等のシステム管理のアプリケーションがしっかりしていますね。
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カスタマイズ、外観、アクセシビリティ
カスタマイズ
デスクトップ上で右クリックで表示されるメニューから「カスタマイズ」を選択することで、デスクトップアイコンの大きさやアイコンの自動整列のON/OFF、垂直に並べるか、名前順や種類順に並べるか等、細く設定することが出来ます。
デスクトップアイコンの設定が、デスクトップ上での右クリックメニューから素早くアクセス出来るのは嬉しいところです。
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また、このウィンドウ上にある「デスクトップの設定」のリンクをクリックすると、デスクトップ上に“ホーム”ボタンや“ゴミ箱”ボタン等の表示のON/OFFの切り替えをすることが出来ます。
お好みで選択してください。
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外観
外観はWindowsのようなレイアウトであり、壁紙もWindows11っぽいです。完全にWindows11の壁紙というところでないところが、ライン際ギリギリをついてきています。また、某ブラジル産のLinuxとは異なり、ロゴはオリジナルなものになっているので安心です。
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ファイラーを起動してみますと、まさにWindowsとそっくりなデザインになっています。アイコンなんかそのままですね。その分、分かりやすいといえば分かりやすいです。
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アクセシビリティ
アプリケーションメニューはWindows11のような中央に配置されているわけではなく、また一番左側でもない、やや中途半端な位置に配置されています。どうせなら一番左に配置してくれたほうがクリックしやすいと思うのですが。
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また、タスクトレイの右側にには、“ゴミ箱”アイコン、“ディスク”アイコン、スクリーンショット等のアイコンが並んでいます。
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また、ベースとなっているLinuxmintと同様、盾(セキュリティ)のアイコンがあり、そこからアプリのアップデートが出来ます。
初回起動時には、“近くのローカルミラーに切り替えますか?”と表示されますので、「はい」をクリックしましょう。
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ミラーサーバーが海外のサーバーになっていますので、日本のサーバーに変更します。クリックしてから、少しまつと、自動的に早い順に並べてくれますので、最も早い日本のサーバーを選択します。
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タスクトレイの一番左には天気が表示されています。クリックしなくてもタスクトレイ上のアイコンで天気と温度がわかるようになっています。
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また、アプリケーションメニューの隣の虫眼鏡アイコンをクリックすると、検索ボックスが開き、ブラウザを起動しなくても、検索出来るようになっています。初期状態では“Ask”という検索エンジンになっています。
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勿論、お好みの検索エンジンに切り替える事もできます。自分はGoogleに変更しました。
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またその隣はワークスペース(仮想デスクトップ)の切り替えのアイコンです。クリックすると、デスクトップが上下に4分割され、各ワークスペースを切り替える事ができます。勿論、ワークスペース間でアプリを移動することも出来ます。
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総括
今回は、『Ufficio Zero』というLinuxについて紹介させていただきました。はじめは、Windowsの外観を被せただけのネタOSかと思いましたが、触ってみると、アプリや設定が分かりやすくアクセスしやすい配置になっていたり、細かくカスタマイズ出来たりとしっかりと作られたOSと感じました。
商標権的にはややアウトよりな気もしますが、使いやすいOSです。