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USBメモリに入る小さなLinux『PorteuX』の紹介
今回は、軽量Linux『PorteuX』の紹介をさせていただきます。とにかく小さいLinuxで、容量は500MB程度になります。つまり、USBメモリやMicroSD
カードに入れて持ち運ぶことが可能なLinuxになります。PuppyLinuxに似てますね。
特徴
開発スピードがやたら早い
Distrowatchのページを確認すると2024年8月下旬、10月下旬、12月中旬、2025年2月上旬と約2ヶ月弱のスパンで、新しいバージョンがリリースされています。
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デスクトップ環境
提供しているデスクトップ環境は、cinnamon、gnome、kde、lxde、lxqt、mate、xfceとかなり多いです。
今回、自分が使ってみるエディションは、lxdeになります。
ホームページは簡素であり、ダウンロードリンクにズラッと各エディションのisoイメージファイルが並んでいますので、そこからダウンロードを行います。ホームページはもう少し分かりやすく整理してほしいかな。
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インストール方法
イメージファイルの書き込み
Rufus等でイメージファイルからUSBメモリに書き込みをしてください。
その際に使用するUSBメモリは、1GBもあれば十分です。
とはいえ、今の時代1GBのUSBメモリを探す方が難しいかと思いますので、持っているUSBメモリで最小のものでも使ってください。
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書き込んだUSBメモリから別の媒体へコピー
isoイメージファイルを書き込んだUSBメモリを開き、「boot」、「EFI」、「porteux」フォルダをコピーし、インストールしたい媒体(USBメモリやMicroSDカード等)にペーストしてください。その際、コピー先の媒体はfat32でフォーマットしたものにしてください。
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その後、Windowsで操作する場合は、コピー先の媒体の中のbootフォルダの中に“porteux-installer-for-windows.exe”を実行してください。
Linuxで操作する場合は、同じフォルダ内にある“porteux-installer-for-linux.run”を実行してください。
今回は、Windows上で実行します。
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コマンドプロンプトが起動しますので、案内に従って何かキーをクリックします。
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すると一瞬で処理が終了しますので、再び何かキーを入力し、終了してください。
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これで、この媒体(USBメモリやMicroSDカード)へのインストールは完了です。
起動
今回は、MicroSDカードに書き込みを行い、それをUSB変換アダプタを使い、パソコンに接続することにします。
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パソコンに挿し込み、起動させます。
この時、パソコンのUEFI画面に入り、外付けの媒体が最優先で起動するよう優先順位を変更しておいてください。
そして少し待つと無事起動しました。
USBメモリからの読み込みなので、内蔵SSDよりか読み込み速度は遅いはずですが、起動時間は短いです。流石は軽量Linuxといった感じです。
また、LXDEの標準壁紙ですが、なかなか格好いいです。
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実用性は?
ありません。
なぜなら多言語対応していないから。
PorteuXには、“PorteuX Language Switcher”というアプリがあるのですが、その中には日本語はおろか、英語や謎の“C”という言語しか選択することが出来ません。どこからか、ダウンロードができるのでしょうか?
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アプリの追加
日本語入力も日本語表示も出来ず、実用性はないのですが、一応アプリのインストール方法を説明します。
“Internet”のカテゴリーにある“PorteuX App Store”をクリックします。ちなみに“Internet”のカテゴリーにはブラウザすら入っていません。このLinuxは本当に基本OS部分とデスクトップ環境を用意しているだけのようです、
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起動すると各カテゴリから、アプリをインストールすることが出来ますので案内に従ってインストール出来ます。ちなみに、Chromeをインストールしましたが、インストール時に言語を選択できたので日本語(ja)を選択してみました、無駄だとは思いますが。
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起動してみると、案の定、文字化け(豆腐表示)になっていますね。日本語フォントが入っていないため、当然ですが。
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総括
実用性はありませんが、非常に軽量であり、その使い勝手はPuppyLinuxに似ています。
現時点では、オススメできるLinuxではありませんが、開発スピードの速さから積極的に開発を行っていることが伺えますので、今後の多言語対応に期待します。