あの日食べた蟹鍋の店名を僕はまだ知らない
今日はカターレ富山と清水エスパルスの試合があった。
実質J1のチームから権田や乾、北川らが来るとなれば平日の水曜だろうと人も集まる。
まあJ2のチームだし権田も乾も北川も数日前別の試合出てたので来なかったんですけど。
富山サポーターとしては白崎凌兵が来る、という点が大きいだろう。
2013年のJ2残留に大きく貢献したから。
結局翌年には落ちる事が決まり、そのまま清水に復帰したが。
そこから10年もJ3から上がれていないんだなあ……。
現在の社長や過去に在籍した選手から縁のあるチームだが、ここでは試合がどうだとかは特に書かない。めちゃくちゃ長くなりそうだから。
単刀直入に書くと泥試合の末PK勝ち。
試合は置いておく。
今日は悪天候。富山の人を呼べそうな試合はいつも悪天候だ。
しかも試合の時間だけ悪天候。試合前と試合後は曇り。なんなんだ。
強豪清水エスパルス相手。悪天候で(最悪)いい所無しで帰るのもなんだかな、と思い開始前あまり行かないメインから離れたスタグルの屋台に行く事にした。
以前から気にはなっていた牡蠣鍋。
夏の暑い時期には鍋を食べず、春や冬の寒い時期はそもそもスタグルを食べない自分。
せっかくだから食べてみるか、と思い注文した。
小さめのカップにはこれほどまでかと言わんばかりの牡蠣。
溢したら嫌なのでスタジアム内ではなく近くの原っぱで食べる。
牡蠣鍋を食べていると小学生の頃のある事を思い出した。
2011年の秋か冬。遅めの開始だった覚えがある。
客はまばら。コンコース内を彷徨いていると500円で蟹鍋が売られていた。
父親から貰った500円玉。それをスタッフに託す。
そこそこ大きなカップにはカニの脚1本とキャベツが入っていた。白菜ではなくキャベツ。
味はしょうゆだったと思う。
外は暗くて中は寒いスタジアム。それが温かくて美味しかった。
しかし今それを証明するものはない。
公式サイトもリニューアルされ過去の情報はほぼ消えた。
でも、確かに食べたんだ。あの蟹の脚が一本だけ入ってる謎の鍋を。
コンコースの中にあったので暖簾とかもなく店名も分からない。
そもそも500円でそんな贅沢な鍋を食べられるのか。
あの日食べた蟹鍋は幻なのか。
そう思いながら、牡蠣鍋のスープを啜った。
これからジャイアントキリングが起きる試合を前に。
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