起業のコツは「転び方」が上手になること
今年で、独立してから10年になる。
起業してから最も聞かれるのは
「挫折した経験は?」
「どうやって立ち直った?」
そう、誰だって失敗は怖い。
しかし、起業は挫折――つまり『転ぶ』ことの連続なのである。極端な話、毎月転んでいるようなものだ。
だから大切なことは
転び方が上手になること。
これが生き残る必須条件といっても過言ではない。
スノボやカヤックと同じ。
スノボは上手な転び方から教わり、カヤックは転覆の復帰から教わる。
じゃないと助からないから。
不思議なことに、転び方が上手くなると転ぶ回数も減る。
チャレンジしなくなるのではなく、ほどよく慎重になるのだ。
無鉄砲・無計画・不用心だと立ち上がるまでに時間がかかる。
再起不能な大怪我を負うかもしれない。
誰だって大怪我は避けたい。
僕だって好き好んでベンチャーキャピタルから、ハメられて4,000万円もの費用を払っているわけではない。しかも "件のベンチャーキャピタル" は、今も僕の(謂れのない)悪口を言ってると伝え聞くのだから、ぜひとも転び方には気をつけたいものだ。
さて、ベンチャーの格言に
「成功率は上げられないが、失敗の可能性は下げられる」
というものがある。
そう、転ぶ前提なのである。
失敗の可能性を下げるために仮設・検証を行い、正しい課題設定を行う。その結果として社会的にインパクトのある事業を興せるというものだ。
ちなみに、凡打狙いが過ぎると上手く行かないことがある。
組織や規模の拡大を望まなかったとしても、新陳代謝を促すホームランが必要になる時が来る。もちろん「一発逆転ホームラン」である必要は無い。
・・・
そんな気持ちで、毎日、僕は事業に向きあっている。
366日17時間以上。
頭の中から事業についての考えが途切れることは無い。
もはや病気。
僕は大失敗も大成功もした。日本では珍しいらしい。
だからなのか、起業相談を毎週のように受けるけども、転び方については必ず伝えている。
日本では大失敗から再起することは極めて困難である。
だから、願わずにはいられない。
世界中の起業家が夢を描くことを諦めないように、と。
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