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笑顔の食卓のためのユーザーヒアリング
リーン顧客開発
DishApp合同会社では、起業するにあたりエリック・リースが提唱する「リーンスタートアップ」を真面目に遵守しようと考えています。
なかでもリーン・シリーズ第4弾に位置付けられる「リーン顧客開発:Bulding Products Your Customers Will Buy」に基づいた顧客との対話手法をしっかり実践していきたいと願っています。
なぜなら、いまだ解決策が見つかっていない社会課題を扱うにあたり、会社のなかには答えなど存在しないからです。
ヒントは、ユーザーの中にしか存在しません。
そう、「答えは現場にある!」のです。だから丁寧にお客様の声を聞きまわるしかないのです。
「リーン顧客開発」
この著書のなかで、顧客開発を望むスタートアップが持つべき資質
が語られています。
・学ぶことへの飽くなき探求心がある
・不確実性を楽しめる
・現実を受け入れ、それを周囲に伝えていくことにコミットメントがある
もとから、リーンスタートアップの本質は「最終製品が顧客の望むものになっていて、さらに顧客の変化に応じて変わり続ける」ことを目的にしています。それ故に「完成形のないアジャイルな開発」が必要になるのです。
このアジャイル開発に欠かせないのが、「ユーザーヒアリングからの新たな学び」なのです。
「笑顔の食卓」を実現したければ、リーン顧客開発を実践して、現場から学び続ける必要がある! というのが、DishAppのポリシーになります。
プロトタイプの次にすべきヒアリング
リーン顧客開発で重要なことは仮説の構築です。
「想定のお客様(ペルソナ)が、タスクをするときに「課題」が生じる」という仮説を、DishAppでは、①うつわと料理 ②クリエイターの活動 ③家族との食事 の3つについて仮説構築しています。
皆さんには、すでにこのブログの以前の記事で、DishApp合同会社が掲げた社会課題の仮説をお読みいただきました。
*まだの方のために、一応リンクを貼っておきます。
上記の仮説に基づいて、課題解決を行うべくプロトタイプを開発しました。まだまだ未熟ですが、DishAppがやりたい種は仕込んでおきました。
このプロトタイプをつくりながら、自分たちで気付いたことはたくさんあります。しかし、その気づきはあくまで、会社のなかのモノなのです。
そこで、この気づきをユーザーさまの声として実際に集めて、仮説を検証する必要があります。
この段階で、リーン顧客開発が重要になってきます。
料理クリエイターを募集する
同時期にうつわクリエイターに対しては、陶器市などを通じて実地でインタビューをしていたので、今回のヒアリングは、「料理研究家や料理インフルエンサー」と「そのフォロワー」様を対象に実施することにしました。
SNSでインタビューに応じていただくユーザー様を募集する
事前に、Facebook、Instagramを主体に、Twitterなど各種のSNSを立ち上げています。今回はそこで我々のインタビューに協力をいただく、お客様を募集しました。
【料理好きの方集まれ!DishAppユーザーインタビュー募集】
(注:応募は終了してます)
DishAppは、うつわと料理のコラボ作品を通じて、レンタル形式でうつわの流通を変革していく新しいサービスです。この度DishAppでは、ユーザーインタビューを実施いたします。
<募集要項>
料理が好きな方、料理教室を主催している、参加しているなどの「料理好きの方が対象」になります。
インタビュー形式:オンラインでの1on1
インタビュー時間:60分
募集人数:10名
募集方式:ご希望の方から抽選でご連絡
ぜひ、料理好きで協力してもいいよという方は、以下のフォームからご質問にお応え頂き、お申込みください。
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この応募に100名を超える方々から応募をいただきました。
皆様、ご応募ありがとうございました。
これだけの候補者がいるとセレクションにも力が入りました。想定ペルソナのイメージから、以下の基準で選択をさせていただきました。
a.料理が好き。
b.SNSの活動をしている。
c.うつわに興味がある。
実際には、各条件ごとに濃淡があり、ヒアリンググループは以下のように区分されました。
① 料理インフルエンサー、プロ料理研究家
② 料理インフルエンサーにあこがれるグループ
③ 料理SNSの読者
これとは別に、
・料理教室の主宰、その生徒さんという属性
・うつわ購入・コレクションのレベル
・SNSのフォロワー数の大小
・料理系の資格や経験の有無
・・・などなど
意識的に幅広くご意見が収集できるように区分させていただき、
結果 10名の方々にインタビューを実施させていただきました。
料理インフルエンサーにインタビューをする
今回のインタビューでは、高名なインフルエンサーの方や、有名な料理教室の主宰者や、富裕層向けの出張料理人の方にも参加いただきました。
各々、有名レストランでの素晴らしいご経歴や、料理投稿におけるプロのテクニック、フォロワーの獲得の具体的な方法など、貴重なご意見をいただきました。
もちろん器へのこだわりもインタビューさせていただき、有名な陶芸家に対してオーダーメイドしている、料理教室では器だけでなく非日常空間の総合プロデュースをしているなど、インフルエンサーならではこだわりもお聞きすることができました。
料理とうつわを巡る様々な在り方を知る
また、料理と器に対しても、ひとそれぞれ様々な関わり方があることが明確になったことも、大きな学びでした。
・全国を農業支援で巡りながら料理と食材を研究されている方
・地元の地産地消の食材をテーマに活動する料理研究家
・ご自身のご病気から薬膳に目覚めて、薬膳研究家になった方
・スポーツ選手とのご結婚を機に、アスリート料理をすることになった方
・・・などなど
書ききれないくらいのエピソードをいただき、我々が勝手に抱いていた想像の「料理と器が出会う場所のイメージ」を見事に書き換えて、DishAppの仮説検証をバージョンアップしてくださいました。
SNSでの料理投稿の業界構造を学ぶ
また、SNSでインフルエンサーさんがどのような行動をとっているか、それを見ているフォロワーさんがどうな行動をしているかを具体的に教えていただだき、とても勉強になりました。
まさに、ここで聞いたノウハウは、「国民全員情報発信者時代」に必要なスキルや仕組みだと確信しました。
インタビューの抽出と分析
現在、インタビューの要素分析を進めています。インタビュー自体は10人分の60分なのですが、そこに含まれていることを抽出するのは、結構な作業になります。
いまはじっくり、ゆっくり、法医学のように、漏らさず、最大限の注意でみなさんのお声を拾っています。
笑顔の食卓のシーンが広がった
個人様の守秘の問題や、競合への情報漏洩もありますので、ここでは詳しくレポートしませんが、我々が想定したいた仮説は、概ね検証できました。
加えて、ミッションとしていた「うつわと料理で、笑顔の食卓をつくる」のシーン想定において、重要な気付きをいただきました。
この気付きに基づいて、事業の「ピボット判断」を行うつもりです。
プロトタイプの残すべき部分と、事業自体をバージョンアップする部分を考えて、「飽くなきカイゼン」に励みます。
改めまして、今回のインタビューに参加いただいた皆様、ありがとうございました。
みなさまおひとり、おひとりが、クリエイターとして、またユーザー様として、満足いただくサービスになるように、今後も努めてまいります。
今後ともよろしくご指導ください。
皆様と、長いお付き合いになることを願っています。