おじいちゃんと朝鮮の人
おいらのおじいちゃんは第二次世界大戦の頃に陸軍の軍曹として満州に居た。ちょうどソ連との国境線近くにいたんだ。軍曹と言えば士官学校を出てない一般人がなれる一番上の階級だったのでおじいちゃんは職業軍人だったんだなと思う。
それでおじいちゃんは現地の朝鮮の人らと一緒に食事した時に朝鮮人のテーブルマナーを真似して箸をべたっと置いたんだ。すると朝鮮人の人らが感激して仲良くなったそうだ。以後現地の朝鮮人と親交を深めるんやが、ある日朝鮮人の人が
「近いうちにソ連が中立条約を破って攻めてくるから逃げろ!」
という情報をリークした。おじいちゃんは軍に報告したんやがまともに取り合ってくれなかった。それでおじいちゃんは単身日本への船に乗ってギリギリのタイミングでソ連の侵略と朝鮮人らの暴動に巻き込まれず難を逃れた。本当にあと少し遅かったらシベリアに抑留されていたかもしれない。これも日頃から朝鮮人でも分け隔てなく接していたおじいちゃんの人徳なんだろうなって思う。
それから終戦を迎え食う物にこまる日々だったんだけどまだ幼かったおいらの母親ら3人姉妹に少しでも栄養のある物を食べさせてあげたいと思い島根の山の中から下関まで行って下関の朝鮮人コミュニティから格安でホルモンとかニンニクを買ってとんちゃん鍋と言うのを作っていた。
だからおいら一族というのは朝鮮人に助けられたような物だ。多大なる恩がある。だから今の今まで一度たりとて朝鮮人の事を悪く言った事は無い。
まあネット右翼的な過激な物言いをするのは一部の思いやりの無い人らだと思うよ。彼ら見るとかつては朝鮮人助けられた人間も居るんだよと言いたい。