ディスコゾンビ104

ディスコゾンビ104の独断と偏見に満ちたエッセイ集。

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最近の記事

ありまこうげんホスピタルでの日々

9月27日にここに任意入院し10月末で退院した。 それまでの間の事をここに書いておきたい。 まず自分が入ったAW2病棟は比較的病状が軽い人間が入れられる所だった。 老人が多くて、耳が遠かったり痴呆が入っていたり歩行機能に問題があったりするお年寄りらだった。 ナースステーションではお年寄りが駄々をこねるので看護師らももう手慣れた感じで扱っていた。 比較的若い人間はグループを組んで食事に使う大広間で和気あいあいとしていた。そこには大きなテレビがあってボーっとテレビを見る人とか新

    • 差別は思考停止から生まれる

      先日95歳の爺さんと話す機会があった。 その爺さんは「夫婦喧嘩で嫁を殴るなんてよそでもみんなそうだしよくある事!」と言っていた。 ああ、古い価値観の人だなと思うと同時に自分のDVを「よくある事」と断言してしまうその感性が本来ならおかしいのにそれを疑う事なく自己内面化している姿になんとも言えない物を感じた。 それで言えばおいらの親父も「女がやいやい言うな!」と言って母を怒鳴ったり叩いたりしていた。これなんかも完全なる思考停止だ。相手の言い分なんか聞く耳を持たない。とにかく家

      • おじいちゃんと朝鮮の人

        おいらのおじいちゃんは第二次世界大戦の頃に陸軍の軍曹として満州に居た。ちょうどソ連との国境線近くにいたんだ。軍曹と言えば士官学校を出てない一般人がなれる一番上の階級だったのでおじいちゃんは職業軍人だったんだなと思う。 それでおじいちゃんは現地の朝鮮の人らと一緒に食事した時に朝鮮人のテーブルマナーを真似して箸をべたっと置いたんだ。すると朝鮮人の人らが感激して仲良くなったそうだ。以後現地の朝鮮人と親交を深めるんやが、ある日朝鮮人の人が 「近いうちにソ連が中立条約を破って攻めて

        • エイリアンゲーム特集だよ!

          エイリアンロムルス公開記念にエイリアンのゲームを総ざらいしてみたいと思う。 1999年にリリースされた偉大なる初代AVP。 ゲームとしてはこれより難しいFPSって無いんじゃないかってくらい高難易度。最高難度のディレクターズカットは悪夢の難易度。宇宙海兵隊がエイリアンと戦うとこんな絶望を味わうんだというシミュレーターでもある。軍が開発したゼノボーグやプレデリアンと言った独特の亜種が登場するのも面白い。フェイスハガーに組み付かれると一発死なのでゲーム中最大の脅威はフェイスハガー

          エイリアン・ロムルス

          エイリアンシリーズだけは観とかないとと思い公開初日に観てきた。 内容としては1~4の集大成アンド3のボツ脚本の起用というごった煮映画だった。 それよりも美術が素晴らしかった。エイリアン1のあのアナログなコンピューター、ブラウン管モニター、物理キーボード、何もかもが70年代SFでエイリアンってこういう人間味の無いメカに囲まれた宇宙空間の恐怖だよなって再認識した。 最近のSFのメカやコンピューターはwindowsやmacOSみたいで人間味がある。そこが駄目だ。機械の冷たさを描

          エイリアン・ロムルス

          萌えという暴力性の無いコンテンツ

          こんな言説を観てなんじゃそりゃと思った。 「萌えなどという暴力性のないものを生み出した」??? おジャ魔女どれみのキャラがレイプされる同人誌とかみいファぷーのぽぷりちゃんを虐待する同人誌とかヤダモンを拷問する同人誌とかあるけど、それらは暴力やないのか? 普通に鬼畜な同人誌なんて沢山あったしオタクが暴力的でないと?いやどちらかというと90年代鬼畜カルチャー寄りの存在やろ。 テキストサイトが隆盛を極めていた時代に「オタクだから女の子を守ります」って気色の悪いキャンペーンが

          萌えという暴力性の無いコンテンツ

          女ヤンキーは一生野放し

          湘南爆走族って漫画があって。族のようで族らしくないキャラクターを描いて人気になったんだけど、その主人公の江口洋介が手芸部に所属してて、そこの部長のメガネの地味子みたいな女の子といい感じの仲だったりするんやが、まあ現実やったらそのメガネの地味子は自称江口洋介親衛隊のヤンキー女子らに校舎の裏に呼び出されてタバコの火を手に押し付けられ根性焼き入れられリンチに逢い「江口様に近づくな!」とヤンキー女子等に言われるだろうな。なんでこんな事言うかって言うとおいらは中学の頃に女ヤンキーらの<

          女ヤンキーは一生野放し

          時間感覚の狂ったキチガイとナンパ師

          たまに5chを覗く時があるんだが、いまだにコピペ荒らしや死体画像を貼り付けた荒らしっておるねんな。そんなん20年前の発想やん。 やっぱ人間はひきこもっていたり周囲の人間と隔離されたら時間感覚が失われるわ。自分の中ではコピペ荒らしとか死体画像は古くないんやろう。 でも気づいたらもう20年経過してました。ひきこもっていたらもう20年。その間に数多くの物が失われた事にも気づかない。むしろ酒ばかり飲んでてアル中になってたりと健康も失われ時間の感覚も狂ってるから今更世間に合わせることも

          時間感覚の狂ったキチガイとナンパ師

          他者への冷笑と自己への愛情

          1999年のある日の出来事だった。 おいらは当時ゲームセンターに勤めていた。その店のゲーセンノート常連だった女性がおいらに相談を持ちかけてきた。 なんでも他の店のノート上でやりとりしている男性からラブレターを貰ったと、そしてその女性はそいつの事が大嫌いなので断りの手紙を書いたという。その手紙を一度観て内容を判断して欲しいという相談だった。 女性の断りの手紙はなにかあると「貴方は悪くない、でも私も悪くない」の繰り返しで、どちらも傷つかない文章ってのを書いているうちに何が言いたい

          他者への冷笑と自己への愛情

          ロックはドキュメントだ!

          おいらが学生やった頃、お気に入りのブラインドガーディアンというドイツのメタルバンドが来日公演をしに日本にやってきたのだ。 A席のチケットを買って大阪公演に行ったんだ。そしたら彼ら、ライブがドヘタなのである。CDで聴くのと大違い。あまりの下手さに呆れた覚えがある。 そして後にライブアルバム「トーキョーテイルズ」を出した。これを聴いてみたんやが明らかに音をいじっている。こんないい音じゃなかった。もっと下手だし音も悪いし、でも意図的に音をいじって歓声も取り入れてライブ盤として仕上げ

          ロックはドキュメントだ!

          オリジナリティに欠ける狂人たち

          大久保清という連続強姦殺人犯の獄中日記を読んだ。 なんてことはない実に凡庸な本だった。観るべき点なんて何一つ無い。なんか単なるキチガイのワンオブゼム。 狂人ってなんかみんな類型化された思考と狂い方に行き着くねんな。 メンヘラとか集団ストーカー被害者とかネットの粘着とか、おおよそ彼・彼女らの狂い方ってのがパターン化されていて大したオリジナリティなんて備えてない。メンヘラが創作に向いているなんて幻想や。実際は大して面白くもないエッセイ程度だろ。 そんなしょーもない類型的な

          オリジナリティに欠ける狂人たち

          ドラクエIIIの衝撃

          ドラゴンクエストIII2D-HDの発売が楽しみだ。 そもそもIIIには特別な思い入れがある。この作品で「ファミコンでもここまでのRPGが出来るのか」と目からウロコが落ちた。 もちろんドラゴンクエストより先行する作品であったウルティマとウィザードリィと夢幻の心臓IIからの引用でドラゴンクエストが作られているのは解っている。 しかしそれら原典が高レベルで融合し、なおかつ「シナリオ」があるのが最大の特徴だった。 それまでのRPGは町の中での「どこどこにこういうアイテムが隠されている

          ドラクエIIIの衝撃

          難しさから優しさへ

          「ゲームは難しいほど面白い」 こういう思い込みをしていた時期があった。それは小学生の頃の話で、8bitマイコンゲームが全盛期だった頃だった。アドベンチャーゲームというジャンルが流行していた。それらアドベンチャーゲームは難易度の高さを売りにして、難しければ難しいほど面白いという価値観を生み出していた。 それに対して自分も「本格的なゲームは難しくて当然」と思っていたし、ファミコンなんかで出る万人向けのゲームを見下してたりもしていた。 しかし今にして思えばそれは完全なる独りよがり

          難しさから優しさへ

          オタコンテンツの寒い夫婦漫才

          うみねこのなく頃にのEP7を中断して半年以上。EP6も全部読むのに4ヶ月を要した。なんというかエロゲやラノベの寒い夫婦漫才みたいなのが苦手だ。ひぐらしはまだマシだったんだがうみねこはキツイ。なんか作者独特の恋愛論を長々聞かされたり主人公がチャラくて女に軽くセクハラするようなイキリオタ丸出しの主人公像だったり、こういうの辞めてくんないなぁ? エロゲが大流行していた事、自分は何をやっていたかというとひたすらFPSでデスマッチの日々だった。だからKANONとかAIRとか未通過なん

          オタコンテンツの寒い夫婦漫才

          ゲームデザイナーとプレイヤー感覚

          TRPGのゲームデザインを観ていると「このデザイナーはプレイヤー心理を解ってないな」と思わされるデザインに遭遇する事がある。 プレイヤーは自分のキャラクターの自由度が少しでも下げられる事を極端に嫌がる。ゲームデザイナーからすれば些細な数字のダウンでもプレイヤーからすれば物凄く嫌なのだ。 例えば装備できる武器を色々用意するがその特色を付けるためにパラメーターをゲームデザイナーが弄る。 剣は長所も無けれな短所も無いオールマイティーな武器として 斧は装備するのに筋力が居るが攻撃力が

          ゲームデザイナーとプレイヤー感覚

          無料の場が文化を生む

          若者文化と言うものは基本的に無料かそれとも安価であるべきだと思う。 例えば90年代の頃にはゲームセンターにゲーセンノートという物があって、それらの利用は基本無料だった。まだインターネットが一般に普及していなかった頃はそれらが掲示板のような機能を果たして議論したり絵を描いたりそこには文化があった。 東京都内にはカトレアという名のまんが喫茶があった。まんが喫茶と言っても漫画読み放題の今の漫画喫茶ではなく漫画マニアが集まってコミュニケーションノートでマニア同士が輪を作る場として機能

          無料の場が文化を生む