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関係を過信しないで大切にメンテナンスをする『不機嫌な妻 無関心な夫』【無料公開#7】

シリーズ累計35万部突破の『察しない男 説明しない女』や10万部突破の『話し方で損する人 得する人』など、コミュニケーション本のヒットを生み出してきた五百田達成さんの最新刊『不機嫌な妻 無関心な夫』を11月20日に発売することとなりました。その最新刊『不機嫌な妻 無関心な夫』の一部を無料公開します。

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「夫婦関係」とは、たとえるなら「健康」のようなものです。

子どもを育てるにしても、仕事に打ち込むにしても、趣味を楽しむにしても、親や家族を見守るにしても、夫婦関係がよくないと、うまくやることができません。

逆に言うと、夫婦の間さえうまくいっていれば、仮に仕事がうまくいかなくても、子育てに行き詰まっても、なんとか挽回することができます。ピンチを脱するためにもうひとふんばりすることができます。

夫婦がうまくいけば、人生はうまくいく。
夫婦がうまくいかないと、人生はうまくいかない。

それなのに、その大事さを多くの人がわかっていないところも「健康」と似ています。
頭でわかってはいるけれど、失ってみないと肌身で実感できないのです。

若いころは無理がきいた。もともと体は丈夫なほう。ちょっと負担をかけてもすぐによくなる。そういう人ほど、ある日突然ばったりと倒れたりしますよね。夫婦関係もまったく同じです。

長いつき合いだし、わかってくれるはず。
多少、無理をかけても、それが家族というもの。
ちょっと怒ってるみたいだけど、今度機嫌を取ればいいや。

そういったちょっとした無理の積み重ねで、ある日突然、あっけなく夫婦関係は破綻します。離婚というわかりやすい形でなくても、会話がなくなり、とげとげしい空気が家を覆い、互いの笑顔が減ります。サポートがないのでお互いの仕事も滞り、もちろん子どもにも悪影響が。

体が資本、健康がいちばん。
夫婦が基本、夫婦仲がいちばん。

そもそも、いつか子どもが家を出ていったら、また夫婦二人きりの生活が始まるのです。寿命が延び夫婦の時間も延びている現代において、そのための備えはしてもしすぎることはありません。

「家族は大事、子どもは宝」という人はいても、「夫婦こそがすべての根幹」ということを認識している人はまだまだ少ないように思います。

相手を変えるよりも自分を変える

と、そこまでわかったとしても、実際どうすればいいかわからない人も多いでしょう。
「こっちは悪くない、改善すべきはあっちだ」と思うこともあるはず。

このとき、「相手の性格・行動を変えよう」と思うとたいていの場合、無駄に終わります。生まれ持った体質がなかなか変わらないのと同じように、残念ながら人は変わらないのです。

それよりは自分の行動・発言を変えるほうが、てっとり早い。
これは「自分だけが孤独にがんばる」ということではありません。相手へのコミュニケーションをちょっとでも変えると、二人の間の空気・関係は少し変わります。それを繰り返していくと、いつか相手もちょっと変わってくれる(かもしれない)。気の長い話ですが、それぐらいに思っておくほうがいいでしょう。

健康に近道がないように、夫婦仲にも近道はありません。逆にいうと、地道なメンテナンスで夫婦仲は必ずよくなります。

POINT 夫婦仲は「健康」。失って初めて大切さがわかる


著者紹介

五百田達成 (いおた・たつなり)

作家・心理カウンセラー。 米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー。 東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂、博報堂生活総合研究所を経て、五百田達成事務所を設立。個人カウンセリング、セミナー、講演、執筆など、多岐にわたって活躍中。 専門分野は「コミュニケーション心理」「社会変化と男女関係」「SNSと人づきあい」「ことばと伝え方」。 「スッキリ!!」(日本テレビ)、「この差って何ですか?」(TBS)ほか、テレビ・雑誌などのメディア出演も多数。 著書『察しない男 説明しない女』『不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち』『話し方で損する人 得する人』(以上、ディスカヴァー)はシリーズ70万部を超えている。

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