001-インディアンになりたかった中学生
1990年4月
高校を卒業して地元を離れ、東京に出た。
とにかくはやく独り立ちしたくて、東小金井に寮のある会社に入った。
お金を貯めて、海外に行きたいというそれだけの理由。
中学の進路面談で卒業後どうするのかという話になり、アメリカに行ってインディアンになりたいと。
我ながら今思えばアホなこと言ってるなと思うけど、その時は真剣にそう考えてた。
その時の思いもあり、学校を出て自分で稼げるようになったら海外に行くという目的だけで働いていた。
そんな考えで働いてたもんだから、9ヶ月働いて貯めたお金で飛行機のオープンチケットを買った。
いくら持っていたのか今となっては覚えてはいない。
1991年1月
成田空港から、アエロフロートに乗ってブルガリアまでの初飛行機、初海外。
何時間たったのかはわからないが、窓の外には一面が雪のシベリア大陸。
まもなく到着のアナウンスがあったけど、もちろん英語やロシア語なんてほとんどわからないから、多分そうかなくらいの感覚でいた。
飛行機が空港に着陸して空港スタッフになんだかよくわからない部屋に案内をされた。
その部屋には飛行機に乗っていた、たくさんの人たちと一緒だった。
そのまま何人かづつに分けられ部屋に案内される。
マレーシアからの旅行者の男の人に話しかけらた。何を言っているのか全くわからなかったが、笑顔でたくさん話しかけくれていたのが印象に残っている。
その人と一緒に案内された部屋の窓には鉄格子。部屋に入ると2段ベットが2組置かれていただけ。
何かしでかして勾留されたのか?でもよくわからない。
疲れていたのか気がついたら寝てしまい朝が来た。