VCT Champions 2022でパールを楽しむために
2022年で一番強いチームが決まる大会、VCT Championsがいよいよ迫ってきました。しかしながら6月にリリースされたばかりの新マップであるパールはMastersやLCQなどではマッププールに含まれず、大きな公式大会で見られるのはChampionsが初となります。
今回はそんなパールをいきなり見ても楽しめるように自分なりにここが大事だと思うポイントを解説していきたいと思います。ただしこれは自分の予測なので外れた場合は大いに馬鹿にしてください。それでは行きましょう。
バンピックにおけるパールの立ち位置
「おいおい解説とか言って最初にバンピックからかよ」って思った方もいるかもしれませんがここも見所の一つ、何なら試合が決まると言っても過言(流石に過言)ではありません。
どのチームにおいてもマップには得意不得意があり、大会では苦手なマップをBANする事が出来ます。加えて出たばかりのパールではスクリムで練習するとは言えど他のマップに比べてどうしても練度が低くなる可能性が高いです。
バンピックの流れとしてはBO3の場合はお互いに1MAPずつBANした後に1MAPずつピック、そしてもう一度お互いに1MAPずつBANして残ったMAPの3マップ。つまりBAN→BAN→PICK→PICK→BAN→BAN→REMAINSの3マップですね。グランドファイナルではアッパー有利などもあって多少違いますがBO5も大体は似たような形です。
各チームがパールに対してどう考えるかというと慣れていないから優先的にBANするのが考えられる可能性として一番高いです。実際に去年の12月に行われたChampionsではフラクチャーは殆どピックされておらず殆どのチームはBANしていました。
絶対に新マップををプレイしたくないのであれば一週目でBANしなければなりません。去年で言えばTeam Liquidは一週目に必ずBANし、大会でフラクチャーをすることはありませんでした。他にもEnvy(現: OpTic)やFULL SENSEも必ず一週目にBANしていました。
勿論チームの苦手なマップは一つとは限らず、最初に新マップをBANしてしまえば相手にBANしたいマップを取られてしまう可能性もあります。加えて相手にバンピックを予想されやすくなってしまい、苦手マップでプレイする回数が多くなります。
そんなバンピックで主導権を握られるデメリットがあるにも限らず前述のTeam Liquidは最終的に3位になりました。逆に新マップは絶対にやらないぞという覚悟を決めたと言っても良いでしょう。
次に考えられる選択肢はパールを自分たちの得意マップにすることです。殆どのチームの練度が高くないことを予想してそこで有利を取ってしまうという考えですね。パールの練習が必要になる代わりに大きなメリットがあります。
それは先ほどとは逆で相手に新マップが苦手なチームにBANを強要させることです。相手がパールを苦手としている場合、自分たちはBANをする必要がないため相手がパールにBAN枠を割いてくれる可能性が高くなります。これはどのマップにも言える事ではありますが新マップが関わってくると効果が強まります。
Championsに出るチームは苦手とは言ってもどのマップも練度が高い上で比較的に苦手なだけであって当たり前ですが全く出来ないわけでありません。しかし新マップに限って言えば満足に練習出来ない可能性もあるわけで、勝負出来ないと思ったチームはBANせざるを得ないわけです。
そうなると新マップが得意なチームはバンピックにおいて主導権を握ることが出来て得意なマップでプレイする回数が多くなりやすくなります。このように各チームのバンピックからパールに対しての立ち位置を知ることができます。
面白いのがバンピックを見る限り去年のChampionsにおいてグループステージで敗退した殆どのチームはフラクチャーを苦手そうで、グループステージを抜けたLiquid以外のBest8のチームは積極的にピックするわけではありませんでしたが苦手でもないような立ち位置でした。
やはり勝負が出来ないぐらいに苦手なマップがあるというのは戦略的にかなり不利なことが分かります。パールを制するものがVCT Champions 2022を制するかもしれません。
マップ構造から考えるパールの大事なエリア
パールの特徴としてはBメインが長い上に広く、かなりディフェンダー有利な事とミッド周りが移動しやすいことです。パールでは特に大事なエリアが2つあります。
一つはBメインです。Bメインはディフェンダーにとってかなり抑えやすい構造で、簡単な例ですがチェンバーがBメインを前で抑えられているとしましょう。
そうなるとディフェンダーは容易にローテーション出来てしまい、アタッカーは人が多いところにすぐ寄れてしまう訳ですね。Bリンクがかなり攻め辛い場所なのもこれを助けています。
なのでBに攻める攻めないに関わらずアタッカーはここをクリアしなければ行けません。ラウンド開始直後は必ずと言っていいほどここでアクションが起きます。アタッカー側はここをクリア出来ないと負けると言っていいでしょう。
具体的にどういうアクションが起きるかというとアタッカーはアストラの回収スモークを使うことで抑えている相手に対し選択肢を生ませて置きをやめさせるなどです。方法は違えどここをクリアする手段をアタッカーは持たなければいけません。
Bメインを抑えるのが強いという話をしましたがBサイトは入り口が狭い上に射線が多いので引いて守るのも強いです。設置後の状況としてはホールをどちらが取れているかで有利が変わります。
一度設置させ出来ればBメインからのアタッカーによる解除阻止がかなりしやすいのでディフェンダーは早めにサイトを取り返さなければ行けません。そんな時にアタッカーにホールが取られているとリテイクに時間がかかってしまい、かなり難しい状況になります。ここの攻防は非常に大事です。
そんなBサイトに続くBリンクはかなりディフェンダー有利な狭い入口になっています。ここを攻略するには索敵スキルが必要ですがそれだけだと壊されやすいので勝負する手段としてフラッシュも欲しい所です。
そして2つ目の大事なエリアはAリンクです。ミッド周りは連結していてディフェンダーにとってかなりローテンションしやすい構造です。これを支えているのがAリンクで、どちらの陣営にとっても非常に大事なエリアなので特にラウンド中盤にかけて戦闘がかなり起きやすいです。
Aメインは特にどちらが有利というわけでもないですがサイトに入るにはBサイト同様かなり射線が多いので出来れば挟むか、強いセットでラッシュしたい所です。
プロシーンのパールにおけるエージェントティアリスト
Sは文句なしでほぼこの中の5人が大会で出ると思います。チェンバーはエージェントそのものが強いですし何よりBメインを抑えるのに適しています。文句なしです。
アストラは全てがパールに向いています。スモークの大きさも地味に嬉しく、回収スモークによってほぼノーコストでBメインの置きを回避できます。入り組んだ場所が多くAリンクなどのサイト以外でも使いたいスモークを4回使える事や解除阻止も出来る。更にはアルティメットもかなり刺さりやすいと完璧です。
ヴァイパーが居なければBサイトを攻めるのはかなり難しく、必須ではないですがいると非常に助かる存在です。守りでもかなり強力なのでチームの相性や得意かどうかで使うかどうか分かれそうです。ヴァイパーを入れるか入れないかは半々ぐらいかなと思います。
ネオンはBサイトにおいてホールまで突破できる事を評価してSです。Bサイトだけに限らずAサイトでも強いですし、入り組んだパールではスタンも使いやすいです。マップが広いのでローテーションが早いのも嬉しい所です。
KAY/Oは前で戦える能力にフラッシュ持ち、索敵も簡易的に出来てかなり万能なエージェントです。攻守において活躍する場所が多い事を評価しています。フェイドはフラッシュこそないですが索敵が豊富なので同じくKAY/Oと同じくミッド周辺で非常に助かる存在です。
Aのエージェントはダブルコントローラーかどうかだったりエージェントの得意不得意でSには及ばないものの出てくる確立は高いです。SとAのエージェントがパールにおいて全チームのベースとなるでしょう。
レイズはネオンの代わりをこなせる能力を持っているのに加えて索敵スキルや潰しが効くグレネード持ちと万能です。基本的レイズかネオン、もしくは併用もありえるかもしれません。
個人的にスカイは高評価で、純粋な索敵回数が多い上にマップが広いので相手の有無が音で分かるというのはかなり刺さると思います。セージの壁は強いですが出す枠が少なくて出すのが難しそうです。
Bのブリムストーンとブリーチはセット重視のチームが出すかもしれません。ブリムストーンを出すならヴァイパーとダブルコントローラー、ブリーチは使うならネオンとレイズが欲しいところですがそうなると他の枠が少なくなるので難しい印象です。
ヨルはオペレーターを持てますしエントリーやローテンションも出来てフラッシュ持ちで悪くないのかなと思ってますが、出すのはPRXぐらいでf0rsakeNのポテンシャル込みでBに入れてます。
CとDのエージェントはあまりピックされないと思うのでここでは省略。
出てくるだろう構成は大体この通りです。どの構成も基本的にチェンバーとアストラをベースにフラッシュ持ちと純索敵エージェントは必ず入り、チームの性格次第でデュエリストかヴァイパー。つまり前述の2つのエリアで強いエージェントを重視しました。勝手にPRXはダブルデュエリストと予想してます。
まとめ
去年のChampionsを見るに新マップが苦手だと戦略的に非常に不利になりやすい。チームがパールを得意とするか不得意なのかに注目。
BメインとAリンクが非常に大事なエリア。アクションが起きやすいのでそこからどういった駆け引きが起きるのかに注目。
今回解説したパールにおける各エージェントの強みを覚えておくと大会でどういったアクションが起きるか予想しやすいので覚えておく。
最後は文章だらけになってしまい少し退屈だったかもしれませんが、公式大会で初となるパールを是非一戦目から楽しみましょう!
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