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「自分の視野の外にいて、かつ声も聞こえない人」の機嫌が良いか悪いかわかるというスキルは、レアスキルなのだそうです




1.プロローグ


まあ、もう10年近く前ですが。私うつ病で会社を休職しましてね。

復職したはいいけど、不安だらけで仕事もどう手を付けていいのか。そんな風に手探り状態でただ会社に行ってました。行くだけで必死でした。

そのあたりの話は、自分の場合は「上司と同僚に非常に恵まれて復活した」で終わる話なので省略しますが。


本題は、復活したそのあとの話。


キャリア的に遅れた分を取り戻したい(出世レースとか、そういう意味のキャリアではない)。

でも自分にはブランクがある分、スキル的にできないことがほかの人よりも多い。

じゃあどうするか?


と考えた結果、やることにしたのが

1.うつになった経験を生かす

2.自分の特性を知り、徹底的に得意(というか特異)なことを伸ばす

という2点でした。


今回はそのうちの「2.自分の特性を知り、徹底的に得意なことを伸ばす」のほうのお話をします。


余談ですが。

上記の通りやることにしたのですが、「じゃあいつやるのか?」という自問に、迷うことなく「今でしょ」と答えていました。そういう流れがすでに一般化していた時代でした。

懐かしいな。




2.最初にやったこと(自己紹介もかねて)


とりあえず自分の特性を知りましょう。

まあ自分に長所なんてないと、まだそう思い込む方向の『認知のゆがみ』があった時代でした。

で、目にした自己評価の方法を色々やっていきました。

例で上げていくと



 2-1.ストレングスファインダー


画像1

上図の通り、上から「着想 共感性 戦略性 未来志向 学習欲」という、結果でした。



 2-2.MBTI


INFJでした。
ちなみにあえてウマ娘診断をリンクしたのは、私の推しがスズカだからです。



ここから競馬に関する私の思い出という余談に入ります。

長いので、馬にもウマにも興味のない人読み飛ばしてください


そもそも私が馬の予後不良という概念について知ったのは、週刊少年ジャンプで連載されてた「みどりのマキバオー」という作品においてでした。

そのことで、本来生命というものは種族によって差のない、すべて同等に価値のあるもののはずなのに、しかし食料として接種する形での業として命を奪うわけではない、娯楽のため経済動物という形で非常に死にやすい形状とされ、可愛がりながらも可愛いがゆえに命を奪わなければならないという現実を知りました。

それを知った後に、初めて目の当たりにしたレース中の予後不良が、サイレンススズカでした。

当時高校生でしかなかった私が知ってたくらいなので、世間的にも大きな話題になっていたはずです。
フィクションとしてしか知らなかったことが、現実に起きた瞬間でした。ゆえに私の中でサイレンススズカというのは、大きな存在になってます。


その後は競馬を見ることはないまま、学生時代を過ごし、就職もし、そして結婚しました。

私の妻となった相手が獣医で、学生時代に競馬場でドーピング検査関係のバイトをしていた関係で競馬を見るのが好きで、妻に誘われるがままに初めて最初から最後まで競馬中継を見ました。

その運命のレースは、2015年 春の天皇賞。


当時はG1とはなにかとか、それすらもよくわかっていませんでしたが、とにかく大きなレースで、解説付きでNHKの中継がなされていたのが印象的でした。

パドックの映像が流れ、ぱっと目についたのが、とても美しい見た目をした白い馬でした。

人に手綱を引かれて、少し後ろにつくように、頭を下げておとなしく歩いているのですが、妻がその馬を見た瞬間「この子、ものすごく性格悪いね」と言ったのが、とても印象に残っています。

その後、サラブレッドという動物がいかに性格が悪く、妻がどれだけ馬に馬鹿にされた行動をとられたかを妻は話していたのですが、その中でもその白いきれいな馬は、特に性格が悪いとのことでした。

未だに、なぜ妻はその子が特に性格が悪いと一目で感じたのか、それは謎ですが。

結局、5回ほど「サラブレッドの中でもこの子は特に性格が悪い」と妻から聞いた後に、ゲート入りのタイミングを迎えました。

ここであろうことか、その白い馬はゲート入りを拒否。レース開始が5分遅れに。

妻は「こんなに性格が悪い子、他にいないよ。日本中に迷惑かけてるよ」と頭を抱えて苦悩しながら言ってました。

裏方をやっていた身として色々思いだすことがあるのでしょう。



とはいってもこの時はまだ馬の賢さや調教というものを知らず、「ゲート入りしたくないときもあるだろう」「そんなに人の思い通りにはいかないだろう」と、それだけしか思いませんでした。

今になって思うと、「自分より動物に詳しい獣医さんに対してそう思う」ということを、なぜ当時の自分はおかしいとは思わなかったのかと。








ちなみにそのレースは、その白い馬が勝ちました
以上、余談終わり



では、本題に戻って



 2-3.ホロスコープ


所謂西洋占星術ですね。

これは自己分析のためというより、人に信用させるための話術を学ぶのに、鑑定→説明してもらって話術を盗むという意図が大きかったのですが。


結果としては

太陽:やぎ座 
月:しし座 
水星:射手座 
金星:射手座 
火星:天秤座 
木星:蠍座 
土星:天秤座 
天王星:水瓶座 
海王星:水瓶座 
冥王星:天秤座


でした。



 2-4.以上の結果をまとめて


最初にストレングスファインダーの結果を見ると

上から「着想 共感性 戦略性 未来志向 学習欲」という、結果でした。

「着想、戦略性、未来志向、学習欲」という戦略思考力群の才能の中に、人間関係構築力に含まれる「共感性」という才能が有ります。


後出しみたいに書くけど、もともと狭く深くという関係を構築する人見知りで、誰とでも仲良くできるわけでないことがコンプレックスである自分が、人間関係構築力?という疑問を抱きました。

しかもそれに続く上位である6~10位は、1つを除いて人間関係構築力群で締められている。


で、2位の共感性は「ほかの人の気持ちを感じ取る才能」という説明。いやいや、おいら空気読めないのがコンプレックスですぜBe my baby!←空気を読まずにボケに行った例



次にMBTI。INFJというところに分類されました。

このINFJの長所として説明されていたことをいくつか挙げると


繊細

聞き上手で協調性が高い

問題解決能力が高い

独創的なアイデアが豊富


自信をまだ失っていた自分にはアイデア面が強いということは自信になったし、繊細という弱点としか思えない部分も長所として分類されることは、驚きもありました。


このころまだ、自分の考えというものに自信が持てず、なかなか思ったことを口に出せなかったのですが、このことがきっかけで

「自分が疑問に思ったことや思いついたことは、他の人はなかなか思いついていない。なのでほかの人のそれを、自分では思いつきもしなかったのは当然」

ということに気づき、積極的に自分の意見を発信できるようになりました。


が、それよりも、やはりここでも出てきた協調性。



だからそれ俺のコンプレックスだって





余談ですが、自分は身長183㎝あって、少なくとも日本では誰が見ても背が高いと思うのではないかと思います。

実際、吉川晃司(182㎝)より高いので。布袋寅泰(187cm)よりは低いけど。

でもその身長、ものすごくコンプレックスでしたね。目立つんで。

それをいうと「嫌味か?」といわれるけど。

まあ自分で抱えたコンプレックスなんて、他の人から見ればしょせんその程度のものという逸話でございます。



で、ホロスコープはここでは置いておいて。




3.タイトル回収


それらとは別に、その当時、HSPに関する本を読んでみたんですよね。




HSPって、超大雑把に言うと、超特異的に感受性が高い人なんだけど。

その本の中にこういうような内容があったんです。

自分の部屋にいるとき、居間に居る母の足音で母の機嫌がわかって、機嫌が悪いときはおびえていた。それを両親に話すと、それで機嫌がわかることに驚いていた。


多少内容が違うかも知れないけど、こんな感じ。

実はこのスキル、自分としてはその本で読んだときになんの疑問も抱かず、普通のことだと思ったのですが、実は普通はできないのだということを知りました。

で、ツイッターのストレングスファインダーの共感性の話の中で、

そういうことが普通わからないのだと言うことを知って、驚いた

というようなことを言ったら

驚いていることに驚きました


と返されました。


ああ、自分は鈍感なんじゃなくて、敏感すぎて恐れているんだということを、知った瞬間でした。



ここでホロスコープを振り返ってみましょう。

太陽:やぎ座 
月:しし座 
水星:射手座 
金星:射手座 
火星:天秤座 
木星:蠍座 
土星:天秤座 
天王星:水瓶座 
海王星:水瓶座 
冥王星:天秤座

天秤座が三つ、火星・土星・冥王星に有りますね。

天秤座にもいろんな意味がありますが、代表的なのは12星座内で最もコミュニケーション能力が高いというあたりかなと。


そして火星。自身の行動の活力と、そして三十代後半から四十代前半くらいの年代を示しています。

今でも自分はその年代ですが、その自己分析をやっていた当時の年代でもあります。


そして土星。意味は自分が苦手とするものであり、克服したときに最も自分の力となるもの。


その二つが私にとって、コミュニケーションでした。

冥王星もそうなんだけど、こいつ複雑なので説明省略


この瞬間、自分の中で人間関係に対するすべての悩みが吹っ飛びました。



4.「やることにしたこと」をやってみた

1.うつになった経験を生かす

2.自分の特性を知り、徹底的に得意(というか特異)なことを伸ばす

この2点でした。やることにしたのは。

で、ここで語っているのは2。


自分は特異的にほかの人の感情を読むのが得意である、というところに落ち着きました。


職場では、役職に長はついていないけど、半分そういうようなまとめ役的なことをやることになりました。その時に、他人の感情を読むというのは役立ちましたね。


ちなみにタイトルの「自分の視界の外にいて、かつ声も聞こえない人」の機嫌が良いか悪いかわかるというスキルですが、正体は大したものではないです。

例えば上の本にあった足音だったり、あるいは周りの人の騒がしさだったり、そういう物音を無意識に感じ取って頭の中で処理して発見しているようです。

あまりに無意識なので、自分的には背後で起きている状況を、背後の空気のどんより感とかピリピリ感とか、そういう抽象的なものを皮膚の触覚で感じていますが。

ただ、それを普通の人は結構できないようです。意識してもできない人もいるそうです。

自分では当たり前の感覚なので、未だに「本当にできないのかよ?嘘だろ?」と懐疑的ですが。


そんな感じで、窓口仕事だったので来客の様子を見て判断して、自分が出るかほかの人にゆだねるか決めたり、悩んでいる人の悩んでる雰囲気を感じ取って早め早めに声をかけたり。

あるいは背後の、同じ部署の別のグループの悩んでる人も背中で感じたら、声がけしました。


そのグループ、うちの上司がいたのにそういう声掛けやってなかったのに、自分がやるようになったら、上司も真似してやりだしました。

ただ自分の声掛けの仕方も、その上司を見てまねたものだったりするけど。


そうすると、周りが信頼してくれるようになるので、知らず知らず人間関係が上手に構築されていきました。

叱っても受け止めてもらえる、自分の人間性を悪く思われというようなこともないという、相手に対する信頼感ができました。

今まで人間関係を構築できなかったのって、相手を信頼してなかっただけなんだなあと。


あとは、そのときは自分以外のうつで休職してた人が、ちょうど復帰した時期でした。

うつの人の気持ちというのは普通はよくわからないけど、自分の場合はよくわかる(感覚の鋭さ的にも、自分がうつになったという経験からも)ので、自分で積極的に声掛けし、周りとの仲介や通訳などを積極的にやってました。

気づくと「1.うつになった経験を生かす」ができていた瞬間でしたね。



誤解のないように言っておくと、うつになってよかったとは一切思いません。

もう一度人生やり直せるなら、うつにならない人生を選びます。

ただ失敗からも学ぶことがあるし、むしろ学んで生かすべきだとは思っています。

それをしたほうが人生における面白いことが増えるので。


5.今後の修正点


とまあ、やろうと思っていたことをやりだしたはいいが、まだまだうまくできないなあということは多いです。


ダメなことの一点目。自分の体力が限界です。

そりゃそうよ笑。

だって、常に感覚全開で、自分の仕事投げうってでもほかの人の所に首突っ込むんだもん。


で、二点目。ダメ人間メーカーになってました。

社員にも、申し訳ないけど責任感もやる気もない人がいて、そういう人を甘やかすと、際限なくこっちにやらせようとだけ考えるようになり、自分で考えるということをしなくなりました。

そのことを叱ったら、逆恨みしてパワハラ上司みたいに言われましたね笑

これに関しては、正直対策が現段階では思い浮かばない。



6.特異と得意


特異って要するに普通じゃないということで、自分の特異な点なんて言うと、現代社会だと悪い意味でとられるよなあと感じます。

ただ、自分なんて劣ってる部分が多く、ぶっちゃけ人材としてはうちの会社とミスマッチ起こしてるんですよね。

短期決戦と突発事項には強いけど、長期戦と正確な仕事ができないし。

多分ここまでのこの文章も、めちゃくちゃ誤字脱字が多いんじゃないかな?


そうなると、残念ながら「人と違う点」で勝負をするしかないのです。

そこで「こいつできる」という空気をなんとなく作って行かないと、できないやつにカテゴライズされてそれで終わりです。

自分のやりたいようにやるには、それなりの説得力と、やるべきことをやったうえで(もしくはやるべきことをやるために)という実績を要するのです。


まさに勝負です。自分の場合は、いわば「人を助ける」ことで「攻撃」を仕掛けているのです。


就活で「長所と短所は表裏一体」なんて言われたりもしましたが。

しかし人と違うことは長所になりうるし、短所にもなりうる。最もひどい短所ほど、最も優れた長所になりうる。


まああれよ。自分の場合はこういうやり方したということを長々説明したけど。

いろんなやり方あるし、いろんなやり方があるべきなんじゃない?

皆が自分の長所を見つけて、それで争って、それを認め合って、調和的な組織を作る。その方が社会人生活が楽しくない?



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