ダートマトリックス理論とは
ここまで前提条件の部分について解説をしてきましたが、
ダートマトリックス理論って結局何なのかという話をここまでしてきませんでしたので、ここで改めて紹介します。
アイコンに縦横の矢印を十字に交差させたものを使っていますが、より分かりやすい表記にすると下記のように属性を4つに分類して考えるということです。
どの馬の得意な条件があって、その条件がどこに属するものなのかと苦手なものにどこまで対応できるのかという視点からその馬の適性を見極めていくという感じですね。本質がどこになるのか見極めた上でその器の深さと広さを検証していくというイメージで見ています。
スピードとパワーは簡単にいえば、馬場が軽い/重い、時計が速い/遅いといったところについての適性という形でとらえていただくのが分かりやすいのではないでしょうか。
具体的な例をあげるとサンライズノヴァは持続力スピード型の馬で、持続力スピード型の器の深さとしては現役屈指ですが、器の広さという観点ではあまり広い馬ではありません。持続力とスピードが求められやすいのは府中1400、1600の特徴であり、そのため良績が府中に集中してしまうということなのです。
近年ですと、カネヒキリやルヴァンスレーヴは器の広さと強さを兼ね備えた馬だと思います。こういった馬は物理的な不利や馬の体調に左右されない限りは、よっぽどのことがなければ崩れることのない真のチャンピオンだといえます。
ちなみにマトリックス表を提唱しながらこんなことを言うのも変な話ですが、こういう適性論をぶち壊すダート馬が出てきてほしいなとは個人的に思う部分はあったりします。ただ規格外の馬が出てきた時に、規格の外にいることを認識するための価値基準としてこういった視点を持っていたいというのが筆者なりの考えです。
機動力と持続力についてはより実践的な内容で詳細な説明が必要なので、別で投稿します。