【リクエスト適性分析】ゴルトマイスター
本記事は下記の内容でお送りします。
・リクエスト馬の本質的な適性診断
・リクエスト馬の適性グラフ
・過去レース分析
リクエスト馬の本質的な適性診断
ゴルトマイスターの本質的な適性は持続力スピード型になります。
持続力スピード型の見分け方の記事の中でも登場してもらいましたが、この手のゴールドアリュール産駒は特別な才能を持っています。
数々のダート重賞勝ち馬を送り出してきているゴールドアリュールですが、私はその中でもいくつかのタイプに分類できると思っていて、ゴルトマイスターはコパノリッキー型と分類しているタイプです。
コパノリッキー型のゴールドアリュール産駒は、簡単にいえば「レースを支配する能力を持っているゴールドアリュール産駒」です。
自分の型に持ちこんでしまえば圧倒的な強さを発揮する反面、自分の型に持ち込めなかった時は脆さ(揉まれ弱さ)を見せることもあります。レースを見てもらえれば分かりますが、「4角先頭持ったまま」が合言葉です。
コパノリッキーもまさにそんなタイプでしたね。スマートファルコンやエスポワールシチーもこのタイプに属しますが、あの2頭は強力な先行力を持っていたこともあって、戦績が安定していました。
コパノリッキー型のゴールドアリュール産駒はかなりマネジメント力が問われます。これは騎手についても言えることですし、厩舎についても言えることです。例えばダートのレースで内でジッと構えて差す競馬をさせたがる騎手や4角先頭持ったままの形を作りづらい条件を使いたがる厩舎はこのタイプとの相性が良くありません。
ゴールドアリュール産駒は「追ってそこまで伸びるわけじゃないから早め早めの競馬を心掛けようという意識を持って乗ってくれる騎手」のほうがパフォーマンス高めだと思います。
リクエスト馬の適性グラフ
ゴルトマイスターの適性イメージとしては下記のようなイメージを持っています。
過去レース分析
・北総S(中山1800m)
1番人気1着。
初めて控える競馬をさせましたが、4角手前くらいからポジションを上げて直線に向くタイミングでは逃げるリワードアンヴァルに並びかけて交わしての勝利。
過去のレースだと坂スタートがイマイチ得意そうではなかったですが、北総Sではすんなり出ることが出来ましたね。あの形に持ち込めればゴルトマイスターは強いです。ああいうところでゴルトマイスターの外に構えて被せる機会を狙っている騎手はゴールドアリュール産駒のことわかっている騎手ですね。関東圏の騎手でそれを意図的にやってきそうなのは田辺騎手くらいですが。
・花園S(京都1800m)
1番人気4着。
外々を回って上がっていったものの、直線までにポジションを上げきれずに最後じりっぽくなってしまい4着。
ゴルトマイスターは新馬、500万以下と京都1800mで勝利をあげていますが、本質的な適性や競馬の内容から踏まえてもそこまで京都適性が高いわけではないと思います。
それは京都コースの構造的な問題もあって、ゴルトマイスターが好走しやすいパターンとしては逃げ、あるいは外目の2番手からの早め先頭のいずれかでしょう。外を回しすぎると内に差し返されたり、じりっぽくなってしまうことはわりと多かったりします。
ここは距離短縮で出てきた条件でしたし、マーフィー騎手もそこまで京都ダートで乗りなれているわけではないのでなかなか条件的には厳しかったと思いますね。
・御陵S(京都1900m)
1番人気10着。
これは強気に乗りすぎて差し競馬になってしまったパターンですね。コパノリッキーとホッコータルマエがつぶし合ってサウンドトゥルーが浮上するみたいなやつと同じです。
このレースでは直線向いたタイミングでゴルトマイスターは外目2番手という好走要件は満たしたものの、外からパキュートハートに並びかけられてしまったことで最後じりっぽくなってしまっています。ゴールドアリュール産駒は外から並びかけていく形はめちゃくちゃ得意なのですが、外から並びかけられる形は実に淡泊なので、予想する時には隊列を重視しましょう。
さてゴルトマイスターの今後の展望についてですが、どうやら前走後に骨折が判明したとのことで復帰は半年後のようです。
Twitterでも何度か言及していますが、ゴルトマイスターが最も適性的に向いている舞台は東京1600mだと思っていて、三浦特別も最内枠という不利を跳ね返しての圧勝だったわけですし、小細工なしに東京1600mで前受けする形が最も合っているのではないでしょうか。3歳春の内容からならば成長曲線次第でフェブラリーSを勝ってもおかしくないくらいのパフォーマンスを見せていると思います。
コパノリッキーも適性の幅は広く、自分の型に持ち込めればめちゃくちゃ強いという馬でしたが、ゴルトマイスターもそれに近いものを私は感じています。適性や競馬の幅を広げるために自分の適性以外の条件を使うことは経験として必要と思っているのですが、わざわざ東京開催をパスして京都に持っていくほど京都適性が高いとは思うので、正直厩舎の使い方としては疑問を持たざるを得ないかなというのが現状ではあります。
あまり可能性は高くないかもしれませんが、この手のタイプのゴールドアリュール産駒はぜひ武豊騎手で見てみたいですね。
コパノリッキーやスマートファルコンを見れば分かる通り、どういう競馬をすれば良いのかを最も理解しているのは武豊騎手だと思います。個人的にはコパノリッキーしかり帝王賞で4角先頭持ったままとかしてもおかしくない器だと思っているのでまずは無事に復帰してくれることを願いたいところです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?