私は個人的にこの記事がかなり好きで、定期的に見返しては自分の行動を振り返っています。
ここに書かれていることの多くは、自己成長に効果を発揮する気づきがたくさんあると思います。
ここで語られている限界突破のためのアイデアがたくさんありますので、順番に紹介していきたいと思います。
ちなみに YouTube 版もあります。
数字のマジック
「4分の壁」が、ひとりでもそれを突破した事例が出た瞬間に、次々に新記録が出てきたという現象です。
そもそもなぜ「4分」という数字の切れ目が当時の人間の限界だったのか?と言われると、そこに理由はなく、単に「4分」の切れ目がその時間だったから、に過ぎないのだなと思わされます。
偶然10進法が主流となった世界であるために、人間のポテンシャルが、数字の切れ目によって制限されている、というのは非常に興味深いです。
我々も、達成度や到達度を計測する際は必ず数値目標がついて回りますが、その数字自体によって、実は自分たちの限界を作ってしまっているようです。逆説的に、その限界を突破することを考えると、起因が数字の切れ目でしかない以上、なかなか認知さえも難しいのだと思います。
一方で、こちらの話は、数字のマジックをうまく使った限界突破の例だと思います。
やったことはペース配分であり、数字の調整です。単純に、実環境に対するゴールの位置を数字的にずらした、ということです。
言い換えると、ゴール設定、計測の仕方をコントロールし、逆説的に自分の限界値を引き上げたケースであると思います。
つまりこれらの例から言えることとして、数字目標やマイルストーンの置き方によっては、それが認知困難な限界にもなったり、いとも簡単に今までにない出力を引き出す装置ともなったりするのだと思います。まさに数字のマジックです。
OKR という目標管理の手法がありますが、ここでは常にムーンショット目標を、定量的な指標で立てることが求められています。
これがまさに数字のマジックを逆に利用し、チームや個人のパフォーマンスを最大限引き出すものになっていると思います。
また、よく、「数値目標はキリが良い数字を設定すべし」、という話も聞きます。
ここでも、できるだけ数字の切れ目のレバレッジを効かせるという意味で有効性があるのだなと感じます。
ムーンショットな目標を立て、それ目指す意義は、限界突破を誘発できることにあると思います。
思い込みのマジック
冒頭の陸上協議の世界記録の話に戻ると、ひとつでも成功事例がでると、「自分にも出来る」というマインドセットになり、一気にフォロワーが増えていくという事象も含んでいると思います。
これは IT 業界でも直近も記憶に新しく、OpenAI が ChatGPT / GPT4 を出したとともに、ごく最近では Claude3 が出てきていたりと、一社がイノベーティブな発表をしたその後、すぐにまた追随するものが出てくる事象と似ていると思います。
こちらも非常に象徴的な事例だと思います。周りにそう言われると、自分が認知出来ているかによらずどうしてもその方向に倒れてしまう、という事象だと思います。
「思い込み」という言葉がありますが、まさにそれを表していると思います。
ここでも逆説的に、「自分が目指すゴールや達成したいことは、周囲にも言い続けるべし」という言葉がありますが、そうなって然るべき環境を自ら作っていくことの効力が分かると思います。
またこれが、局所的な事例ではなく、人間の全体的な傾向としてこれが語られている点が非常に興味深いと思います。
グルーピング、同族意識、自分ごとと思えるか、なども、この思い込みに影響を与えるということだと思います。
そのため、この点も逆説的に、「そうでありたい・目指している人、グループ」に、自分が環境として所属することにより、自然と、このグルーピング・リアリティの限界も超えていけるのではないかと思います。