ゆきさん

専業主婦をしています。″ねずみ様″=夫です。初期流産と不妊治療を経て男女の双子を育てています。

ゆきさん

専業主婦をしています。″ねずみ様″=夫です。初期流産と不妊治療を経て男女の双子を育てています。

マガジン

  • ねずみに嫁入り

    夫・ねずみ様との日々を記録しています。

  • 萌溜め(もえだめ)

    さながら肥溜めのように萌えを吐き捨てるところです。肥料のように役に立つ文章ではないけれど、愛と感謝の気持ちを込めて。

  • 25歳・主婦(無職)←

    25歳で仕事を辞めて専業主婦になり、現在は子供もいない状況で日本で暮らす一人の女として、考えていることを書きます。つまるところ、素人の愚痴です。考えが変わったら、書き直します。

  • PINUは物理ねずみの夢を成すか

    夫・ねずみ様の壮大な夢の実現課程を記録しています。 (特許取得を目指しているのでそれまで更新できないかもです。)

最近の記事

女性が亡くなって三途の川を渡るときは初体験の相手の男性が手を引いてくれる、という俗信があると聞いた私は、待ってましたとばかりに駆け寄ってきて私の手を取り、「渡る前に水草が綺麗なところがあるんで寄りまーす」などとのんきに寄り道する夫が容易に想像できて一人で笑ってしまいました。

    • アンドロイド母さん

      一歳になる男女の双子を育てている。楽しそうに遊ぶ二人の横でぐったりと寝転びながら、考えることがある。 私が高性能アンドロイドだったら良かったのに。 アンドロイドの私は、シリコンでできた乳房から調乳済みで適温のミルクをいつでも出すことができる。 筋力や体力という概念は無い。充電は必要だが、スマートフォンのようにケーブルを繋げば充電中も稼働できる。いくらでも抱っこできるし、腕を4本にしておけば2人同時に抱っこすることもできる。 夜中に起こされてもイライラしない。ほとんど眠れず

      • ちいさなかげ -水子供養のはなし-

        ※流産のはなしの後日談です。 流産してから一週間が経って、私はふと思うことがあった。 「(体から出てきたあの物体、動揺してそのままトイレに流してしまったけれど、それでよかったんだろうか?)」 水子供養という単語は知っていた。しかし、妊娠初期で流産した場合にもやるべきなのか、やるとしてどのようにやったらいいのか、皆目見当もつかなかった。とりあえずネットで検索して色々調べた結果、要は自分の気持ち次第で決めればいいのだと結論づけた。 エコー写真に写っていた影はヒトの形などしてい

        • からっぽのおなか -流産のはなし-

          ※医学的な専門知識を持たない一個人の体験を記したものです。 ※2018年に流産し翌年にまとめた文章です。 午前3時30分。腹痛で目が覚めた。 寝惚けていたせいか、最初はそんなに強い痛みではなかった。とりあえずトイレに入り、いきんでみたりしているうちに痛みはどんどん悪化した。 「(何だこれ、めちゃくちゃ痛い。聞いてないぞ、こんな、こんなに痛いなんて、)」 流産がこんなに痛いなんて聞いてない。 妊娠9週の超音波検査で心拍も胎児の姿も確認出来ず、医師から流産の可能性を告げら

        • 女性が亡くなって三途の川を渡るときは初体験の相手の男性が手を引いてくれる、という俗信があると聞いた私は、待ってましたとばかりに駆け寄ってきて私の手を取り、「渡る前に水草が綺麗なところがあるんで寄りまーす」などとのんきに寄り道する夫が容易に想像できて一人で笑ってしまいました。

        • アンドロイド母さん

        • ちいさなかげ -水子供養のはなし-

        • からっぽのおなか -流産のはなし-

        マガジン

        • ねずみに嫁入り
          17本
        • 萌溜め(もえだめ)
          6本
        • 25歳・主婦(無職)←
          5本
        • PINUは物理ねずみの夢を成すか
          1本

        記事

          生きる意味が分からない私が子供を産む理由

          「生きる意味が分からない」とは、一昔前の私の口癖だった。 というか、今でも正直そんなもの分からない。ただ「生き物である以上、生きようとしなければならない。」という、意味も説得力もない言葉を、受け入れるようになっただけだ。 生きることの大半は苦しみで、それなのに何故生きていかなければならないのかと問う人がいたら、私はその人が望むような回答を用意できない。「私は、生き物だから、生きようとしています。」と答えることしかできない。 そんな私は今、妊娠している。 もし私の子供が同じこ

          生きる意味が分からない私が子供を産む理由

          好きだからしょうがない

          必要に迫られて、夫と別居している。 私が「会えなくて寂しいよ」と言うと夫は「俺は元気にしてるから、大丈夫だからね」と言った。 私は思わず口をへの字に曲げた。そうじゃない。ぶっちゃけ、あなたが元気かどうかはあまり心配していない。私が寂しくて、甘えたくて、構ってほしくて元気が出ないという話なのに。夫の言葉は期待外れだった。 では何故夫はそんなことを言ったのか。 逆の立場だったらどうだろう。私が夫に寂しいと言われたら「私も寂しいよ、会いたいね」とか「二人で頑張ろうね」などと

          好きだからしょうがない

          幸せならいいや

          数年前、SNSで話題になった望月竜馬さんの『I Love Youの訳し方』という本を購入した。作家たちの作品や手紙から愛の言葉を紹介し著者がコメントを寄せたもので、今でもたまに読み返している。 初めて読んだときから自分なりのI love youの訳し方を考えていて、しばらく答えを出せずにいたのだが、昨年運命的な出会いがあった。 ゲーム『龍が如く』のキャラクターである真島吾朗が歌うキャラクターソング、その名も『幸せならいいや』。 もう二度と関わることはないであろう愛する人に

          幸せならいいや

          テレワーク中の夫は私が買い物から帰るといつもオフィス代わりの寝室から出てきて出迎えてくれるのですが、今日はそれが無かったので私が突撃するか~☆と思いながら手を洗っていたら夫の声が聞こえてきて、そういやこの曜日この時間帯はオンライン会議だったと思い出しました。危ない危ない…。

          テレワーク中の夫は私が買い物から帰るといつもオフィス代わりの寝室から出てきて出迎えてくれるのですが、今日はそれが無かったので私が突撃するか~☆と思いながら手を洗っていたら夫の声が聞こえてきて、そういやこの曜日この時間帯はオンライン会議だったと思い出しました。危ない危ない…。

          守るプライドを間違えないということ

          ※本記事はゲームソフト『ぼくのなつやすみ4』のネタバレを含みます。 今からするのは小難しい話ではなくて、『ぼくのなつやすみ4』というゲームの実況動画を見て感動したっていう話だ。 『ぼくのなつやすみ』(通称”ぼくなつ”)シリーズは、都会育ちの小学生"ボク"を操作して夏休みの期間を大自然に囲まれた親戚の家で過ごすゲームだ。虫を獲ったり魚を釣ったり、地元の子供と遊んだり、ちょっとほっこりしてちょっと切ない感じの作品だ。 『ぼくなつ4』のボクは小学4年生で、瀬戸内の島に暮らす伯

          守るプライドを間違えないということ

          感情にダメ出ししないでほしいよ

          感じ方を否定されるほど辛いことって無いと思う。 幼い頃「何でそんなことで泣くの?泣くようなことじゃないよ」と言われたことが忘れられない。 何でそれを咎められなきゃいけないのか分からなかった。というか今もよく分かっていない。漫才を見ていて人と笑うところが違っても別に咎められないのに。私にとっては泣くほど悲しいことだから泣いているのであって、そこに普通とか常識とか規則とか無いでしょ? 心配してくれて、ほっときたくてもほっとけなくて、泣いている私を見て相手も傷ついてしまうからそ

          感情にダメ出ししないでほしいよ

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          カラメル色の歴史

          カラメル色の歴史

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          "「大丈夫」の魔法"という記事にいただいたスキが100を超えました!どうやら公式マガジンにも載せていただいたようで恐縮の極みです。 読んでくださった方、スキしてくださった方、ありがとうございます。これからものんびり夫の"魔法"について書いたり描いたりしていけたらなと思います。

          "「大丈夫」の魔法"という記事にいただいたスキが100を超えました!どうやら公式マガジンにも載せていただいたようで恐縮の極みです。 読んでくださった方、スキしてくださった方、ありがとうございます。これからものんびり夫の"魔法"について書いたり描いたりしていけたらなと思います。

          背の高い道しるべ

          高圧鉄塔の足元に住んでいる。 南北に伸びる送電線を支えるため、この街にいくつも立ち並ぶその塔を、初めて足元から見上げたのはアパートの下見の時だった。 近い。とにかく近い。北向きの玄関を出て、目の前が鉄塔。こういうの、気にする人もいるんだろうな。でも、好きだな、私は。だってほら、"塔の足元に暮らす"って、なんかファンタジーっぽくない?なんて思っていた。 契約を決めてから、訳あって再度自分達だけで下見に行った。部屋はがらんとしていて、それなのにひどく満たされた気持ちになって、こ

          背の高い道しるべ

          恋と自意識

          遠距離恋愛の恋人に「前の人が忘れられない」と言われて別れたことがある。その"前の人"は彼のそばにいる人だった。「俺のこと、裏切者だって思う?」と聞かれて私は「そんな風に思わないよ」と答えた。 だってそんなことどうでもよかったんだ。 別れたことを友達に話すと「えっ、何それ最低!別れて正解だよ、早く忘れな」と言われた。友達は延々と彼の悪口を言ってくれて、私は「それな」と言いながらしかし全然「それな」なんて思っていなかった。 だってそんなことどうでもよかったんだ。 彼に裏切

          恋と自意識

          春生まれ

          気付いたときには春が大嫌いになっていた。 思い出せる最も古い記憶は中学1年生の4月、学校に行きたくないと泣いていた。嫌なことがあった訳ではなく、ただ環境の変化に心がついてこなかった。 そのうちこの季節が苦手なのだと気付き、同時に嫌いになった。何もかもが変化していく春は保守的な私の天敵となった。 学校でも、会社でも、春は必ず環境が変化した。私には逃げ場が無かった。 春を嫌いだと思えば思うほど、冬を好きになっていった。 誰もが寒さに体を縮め、逃げるように家に帰っていく。心も

          正義とは

          そういうことをよく考える。 正義、あるいは正しさ、真実、真正さ、答え、本物、当たり前。「これは疑いようもない正義だ」と言えるものが果たしてこの世にあるのだろうか? 最近の私の答えはもっぱらNO、というか、正義は人の数だけある。一人ひとりが正義を持っていて、一人ひとりの中にしか正義は存在しない。普遍的な正義なんてどこにもない。 先日、Twitterでダムカレーについての騒動を見た。復興を頑張っていてダムカレーを不謹慎だと思う人と、ダムを盛り上げるために頑張ってダムカレーを作