日本人のお風呂好きはどこから来たのか?入浴の歴史を紐解いてみました
担当: Ume
みなさまこんにちは、Umeです。
毎日暑い日が続いていますが、お元気ですか?
先日、伝えられている最高気温と体感温度があまりにも違うように感じて、温度計をベランダに出しておいたところ、なんと44℃にも上昇しまして驚きました。
こんなに毎日暑いとお風呂やシャワーが欠かせませんね。
ということで今日は日本のお風呂の歴史を探ってみたいとおもいます。
■江戸時代は銭湯が主流
日本人のお風呂好きは世界的にも有名ですが、自宅にお風呂がある家がほぼ100%に近い国は日本だけだと思います。
それだけ日本人はお風呂なりシャワーなりが生活の一部となっていますが、日本人と「水」は切っても切れない縁があるようです。
日本にこんなにお風呂文化が浸透したのは江戸時代からといわれています。それ以前は、入浴は高貴な人だけが特別な時に用いる特別なものでした。
江戸時代の人は銭湯に頻繁に通っていたようで、仕事の帰りには銭湯に寄って汗を流すのは当たり前。
銭湯好きの人は仕事前にも銭湯に寄って汗を流し、帰りにも寄って汗を流し、と一日に2度も通うほど生活に欠かせない存在だったようです。
もともと水が身近な国民なので、お風呂がすぐに好きになったのでしょうね。
ジブリ映画の「千と千尋の神隠し」にも”油屋“という湯屋が登場していましたが、江戸時代前期には、銭湯を「湯屋」(ゆや)と呼んでいました。
映画と同様に湯上りには軽く飲んだり食べたるするところも併設されていて、楽しく団らんや情報交換をする場でもあったようです。
ただし男性だけがそれを利用できたとか。
また湯屋では混浴が一般的で、男女が同じ浴槽を使用していました。男女別になったのは江戸時代後期のことだそう。
最初の頃のお風呂のスタイルは蒸気で身体を温める「蒸し風呂」が一般的で、浴槽で湯に体を浸かる現在のスタイルになったのは江戸時代後期から。
風呂といえばこの蒸し風呂のことで、湯に浸かることを風呂とは呼ばなかったそうです。
■儀式としての風呂
蒸し風呂は、江戸時代以前から利用されていた入浴方法で、基本的には日本には湯に浸かる習慣はなく、蒸し風呂の歴史は平安時代以前まで遡ることができます。
現在のサウナと似ていますが、こちらはフィンランドが発祥です。
日本にはいにしえから、石や鉄鍋を熱し、その上に水をかけて蒸気を発生させてその蒸気で体を温めるという蒸し風呂文化がありました。
風呂の語源は「室(ムロ)」からきており、閉鎖された空間で蒸気を使い汗をかくことからだそう。
これと同じ仕組みでアメリカインディアンの文化にも何千年も続いてきた「スウェットロッジ」というのがあります。
スウェットロッジは、枝や布を使って半球状の構造を作り、その中心に熱した石を置き、石に水をかけて蒸気を発生させます。
ただ日本の蒸し風呂文化と違うのは、スウェットロッジは浄化や癒しの儀式として、精神的・肉体的な清め、再生、祈りの場としている点です。
スウェットロッジは、あくまでもスピリチュアルな儀式であり、部族や個人の精神的な成長とつながりを強調しているのが特徴で、現在も大事に継承されています。
日本では蒸し風呂が儀式として使われた記録は探せませんでしたが、「身を清める」という意味で入浴は儀式として古くから神聖なものとして扱われてきた形跡はたくさんあります。
ところでみなさん、平安時代は日本歴史の中でもスピリチュアル最前線時代だとおもいません?
物の怪と人間が同居しており、国の政治が儀式や祈りやまじないで動いていた時代。(もしかして今もかな?)
当時の入浴といえば、体の清潔を保つだけでなく儀式的な意味合いも持ちました。現在でも「身を清める」といえば、清らかな水で身体を浄化することだと誰もがわかりますよね。その時の水も「泉が湧くイメージ」で、入浴と浄化の違いにははっきりと境界線があります。
平安時代は先にもお伝えしたように、湯につかる習慣はなく、湯浴みが一般的でした。湯浴みとは薄い着物を着て、体にお湯をかけたりすることです。
出産前後や特定の祭事の前後には、かならず入浴が浄化のための儀式として行われていました。
安土桃山時代になると、茶の湯の文化が発展。
「へうげもの」と呼ばれる数奇者たちが、我を競ってお茶に熱を入れました。
それに関連して入浴文化も洗練されました。茶の湯の前には入浴を行い、心身を清めることが重視され、これもまた一つの儀式とみてよいかと思います。
■湯治と温泉
温泉大国日本。日本人のお風呂好きは、やはり温泉が身近にあるということに尽きるかもしれません。
子供の頃は大嫌いだった温泉旅行が、年齢を重ねるにつれなぜこんなにも好きになってしまうのか・・・
熱いお湯に入ることにまったく喜びがなかった子供の時とは違って、このしなびた体が温泉の湯に入ることを渇望してしまうww
今度はどこの温泉に行こうかな、と迷うほど日本全国温泉に恵まれています。
古代神話や歴史書にも温泉に関する記述があり、例えば、『日本書紀』や『古事記』には、温泉の効能や神話的な物語が紹介されているほど、古くから湯に浸かることを愛してきた日本人です。
「湯治」という言葉までが生まれました。
湯治の歴史は非常に古く、日本の温泉文化の重要な部分です。湯治とは温泉に長期間滞在して、温泉の効能を利用して健康を回復する療法のことです。
ミネラルやラジウムが身体に良いことを日本人は本能的にわかっていたようで、身体が弱ると温泉に浸かり癒してきました。
「今度はどこに行こうかな?」とお迷いのディレカユーザー様方に是非お勧めしたいのが鳴子の旅館大沼さんです。
こちらは湯治場として大変歴史のある旅館です。
旅館大沼さんでは、湯は源泉のまま、お食事はディレカで楽しむことができます。
Umeはまだ行ったことがないのですが、ディレカユーザーさんが行ってこられたご報告をしてくださったことがあり、お食事が美味しかった!と仰ってました。名物女将も有名です。
■湯に浸かることのメリット
最近はシャワーで済ます人も多くなりましたが、お湯に浸かることもこんなにイイですよ!というのをまとめてみました。
1. 日常的な衛生管理
日常的に入浴を利用して体を清潔に保てます。特に暑い夏は、毎日の生活で汗や汚れがつくため、お風呂で流しましょう。
2. 季節の変わり目
江戸時代では季節の変わり目、特に夏から秋にかけては、湯屋で体を温めることが重要視されました。気温の変化に対応するため、入浴によって体調を整えることができます。
3. 疲労回復
入浴は体の疲れを癒すこととしても古くから利用されてきました。仕事で疲れた体を湯船で温め、リラックスするために活用しましょう。
4. 特別なイベントや行事の前後
古の人たちに習って、祭りや年中行事の前後などに、身を清めるために入浴を利用することをおすすめします。特別なイベント前や気合を入れたい前などに、体を清め出来事に臨んでみましょう。
5. 病気予防と健康維持
入浴は、病気の予防や健康維持にも役立つと考えられています。温かい湯に浸かることで血行が良くなり、風邪やその他の病気を防ぐ効果をあげましょう。
以上、誰でも知っていることではありますが、あらためて入浴を楽しむためにもぜひ意識してみることをお勧めいたします。
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暑さ厳しい折、どうぞみなさまご自愛ください。