アリエル・ドルフマン『死と乙女』を観て、読んで
アリエル・ドルフマン作『死と乙女』。
弦巻楽団「秋の大文化祭!2023」にて鑑賞したものがかなり興味深く、鑑賞したその日のうちに岩波文庫から出版された文庫版を購入した。なお、弦巻楽団での上演は青井陽治翻訳で、2023年8月出版の岩波文庫版(飯島みどり訳)とは別のもの。『死と乙女』は近年上演機会も多く、さらに、新訳の出版ということからも本作の同時代性がわかる。
パウリナは、夫で弁護士のヘラルドが連れてきた男性医師ロベルトが、過去に彼女を拷問し強姦した張本人であることを主張する