32日目 2023-11-27 肥料の基礎2
肥料の基礎2
有機肥料
油かす・魚かす・肉骨粉など
窒素は有機態をとっているが、この状態では水に溶けず植物は吸収できない
微生物が時間をかけて無機態窒素(アンモニア・硝酸)に分解し、イオンとなってみずに溶けることで植物は根から吸収できる。
効果が現れるのは遅く、投入したすべての窒素量が植物に吸収されるわけではなく6割程度が吸収され、残り4割程度は土壌の腐植となる。
化学肥料
有機肥料において、微生物が分解してできる無機態窒素(アンモニア・硝酸)が直接含まれており、即効性がある。
効果は撒いたらその分だけ効果がある。
梨の木の実験
A→有機肥料(菜種油かす、N5%)を年間2000g撒く
B→化学肥料(硫安S550、N15%)を年間680g撒く
A,Bの窒素含有量はほぼ同じになる
5年後の結果
有機肥料は土壌の質を、化学肥料は植物の栄養状態を主により強く改善した。
養分の不足による障害
窒素欠乏
葉の先が黄色くなる
マグネシウム欠乏
根に近い葉から網目状に黄色くなる
金属欠乏
植物の先端に近い葉から網目状に黄色くなる
リン酸の蓄積
リン酸は土壌の固着性が強くほとんど流れ出さないため、過剰になりがちである。しかし、たまりすぎて植物に障害を起こすことがあまりないため、すでに十分なリン酸があっても農家は毎年施肥してしまいがちである。
蜜入りりんごについて
りんご(ふじ)は三種類売られている
普通のふじ
サンふじ → 袋かけをしていない
蜜入り
蜜入り症状とは
葉で生産された糖分ソルビトールがりんごの実に送られ糖度を高めていく過程で、糖が交通渋滞を起こしてりんごの実の軸付近に溜まる。これが蜜入り症状。
時間が経つと密は実全体に分散してなくなる。
蜜入りは新鮮さと完熟性(高い糖度)の証明として、通常よりも高値で取引される。