【ヒマラヤ山脈を歩く】爆速レディ山をかけぬける
ネパールでまさか、名古屋ウィメンズマラソンの話で盛りあがるとは…。
名古屋ウィメンズマラソン
以前勤めていた頃、同僚との話で
近いうちに叶えたい夢は「名古屋ウィメンズマラソン完走!」って言っている同僚がいた。
名古屋ウィメンズマラソンのゴールでは、カッコいい男性がスーツ姿で待ちかまえていて、ゴール後に疲れた体を受け止めてくれるらしい。
そして、ご褒美(完走記念)にティファニーのアクセサリーをプレゼントしてくれるんだって。
え、ご褒美がティファニーですって?!
今、調べたら来年からはバカラに変わるのか…。
ティファニーって女の子の憧れってイメージがあるから、聞いたときには数秒だけ「私も出たいかも!」となった。もちろん数秒だけの話。
完走の先には、お姫様気分になれるという、
素敵なマラソンイベントなんだね。
まさか、そのマラソンの話題を再度ヒマラヤで聞くとは思わなかった。
夕食時に隣に座っていた上海の女性は、
今年の春に、「名古屋ウィメンズマラソン」を走ったらしい。
「バッテリーが少ない…」と気にしつつも、(山の電気事情は深刻で、充電も大変だったりする)
それはそれは嬉しそうに画像を見せながら話してくれた。とーってもいい思い出になったんだね…。
海外の人にも人気なんだね。
で、今度はヒマラヤに登ってみたくて1人でネパールに来たんだって。
爆速レディの予定変更
「ねぇ、意外と楽なコースって思わない?私は今日のコースが簡単すぎちゃって、1日かかるところを半日でついちゃった。宿に着いたらやる事なくて退屈してた〜、ハハハ!」
さすがマラソン完走者だけあるね、トレッキングも速い。
その後、彼女は家でお留守番している家族と電話で話したあと、「帰国を早めたい」と言い出していた。
そのままガイドさんとのミーティングが始まったようなので、我々は席を外した。
◆
翌朝、私達がレストランに着くと、彼女は出発するところだった。
彼女は今日1日で一気に頂上のABC(アンナプルナベースキャンプ)まで駆け上り、ABCで一泊したら
次の一日で一気にゴール地点まで下山するらしい。
私達が6日間かけてトレッキングするところを、彼女は4日で終える事になる。
一般的には7〜10日のコース、私達も予算の都合で1日短縮してもらったのだが、彼女は2倍の速さで駆け抜けることになる…。
時間の流れ方が違いすぎてびっくり。
もしも初日から彼女のペースだったら、もっと早くゴールできていたのかも知れない。
シューレース(私達のガイド)に聞いてみたら、確かに出来ない事はないが、正直言ってあまりおすすめしないとは言っていた。
わたしも彼に同感。
実際にゴールして、今あらためて思い返してみても、時間が許すならゆっくり移動する方をお勧めしたい。
とにかく移動に伴う変化が激しい。
気温、高低差、体調などもそうだが、景色や植物なども場所によって大きく変化する。
その変化をじっくりと味わい、楽しまないのが何だかもったいない気がする。
なぜ彼女は急いだのか…。
ここからはあくまでも私の妄想なので答え合わせはできないのですが…
レディは一日でも早く下山したかったんじゃないかな。
レディについていたガイドさんは、いぶし銀のベテランさんで、おそらく私たちと同じor少し年上に見えた。名古屋ウィメンズマラソンとは真逆の位置にいてゴールで待ってくれる紳士などいない。キラキラで華やかな感じはなく、オッサン中心の地味な世界な気がする。
マラソンとは違って華やかさがないし、のんびりスピードだし、自分が心地良いと思えるスピードで早く終わらせたくなったのかもしれないんじゃないかな?…と想像してみた。
一方で私…。
彼女のおかげで、マイペースにその後のトレッキングを楽しんだ。
特にその日、新たにアッサムボーイが加わったから余計に楽しくなった。
アッサムボーイの登場は華があったので、先に行ってしまった彼女が、もしも私達と一緒にいたらすごく喜んだんじゃないかな?なんて思ってみた。
次は彼、アッサムボーイの話を書くことにしよう。
では、次の話題へ
ラ!
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