第572回:『第一回 ケアの文化・芸術展』エボみって何?
訪問介護のでぃぐにてぃ電動車椅子の代表吉田です。でぃぐにてぃの今を伝えるブログ572回。
とてつもない情報量。圧倒的なわけのわからなさから生まれる混沌と再生の気配。『第一回 ケアの文化・芸術展』に行ってきた。
聡子さんは言う「大きな部屋の大きなテーブルに車椅子でチャッチャッと乗り付けられて、チャッチャッと折り紙が渡される…その他に選択肢がないのってどうなの。その感覚って大事だと思う」
診療所と大きな台所があるところ『ほっちのロッヂ』という新しい福祉の場を立ち上げる、今回の主犯の1人笑)藤岡聡子さんは私が知っている限りで一番アクティブに豪快に福祉業界を走り回っている人。
聡子さんの紹介で次から次に福祉まわりで面白いことを企む人が語るセミナー。ちなみに「ほっちのロッヂ」建築はわがふるさと岐阜で市橋さんと面白いクリニックを建てた安宅健太郎さん。どんな建物になるやら楽しみ!
岩瀬 直樹さんの幼少中混在の学校「軽井沢風越学園」の学びの話。子供たちの「やりたい」からスタートする学びは、「百角柱ってどんなの?作ってみたい!」と実際作ってみたらただの円柱になった笑)
「軽井沢風越学園」のそばに「ほっちのロッヂ」が出来て全部の世代が「ごちゃまぜ」になったら。面白そうだから真っ先に見に行こう!
「食べられる庭」「訪問園芸」面白げな試みがまだまだあるなぁ。
休憩挟んで塚田 有那さんの『福祉とアート/サイエンスへの好奇心の接続』この話、わけわからんくて良かったなぁ。「Evocation」という初耳の単語。意味は[喚起される、呼び覚まされる、口寄せ、神降ろし]。
何でもかんでもデータで白黒はっきり突き付けられる現代社会。機能しないもの、役立たないものは姿を暴かれ、切り捨てられる。
その中でおそらくアートと福祉だけはお金になるでもないのにボヤっとモヤっと存在している。その希少なボヤっと感、モヤっと感を「エボみ」と塚田さんは表現する。
「エボみ足りないねぇ」とか「もうちょっとエボみだそう」とか流行らないかなこの言葉。もっと「わけのわからなさ」大事にされてもいいよなぁ。
最後は「老いと演劇」OiBokkeShi 菅原直樹さんのワークショップ。
「ぼけを止める」か「ぼけを受け入れるか」(認知症状をあえて「ぼけ」と書く)実際に認知症役の人と、介助者役の人に分かれて演じてみる。
結果「ぼけを受け入れる」方が圧倒的に会話が弾み、介助しやすい環境が生まれた。
これは実感として良くわかる。誰だって、自分を受け入れてくれる人と話したいものだろうし。介護も演劇的要素を取り入れて、というより、場が面白おかしくなるように演じる介護士、育てていきたい!
わかりやすーい実践的な介護の話もいいけど、たまにはこんな風に福祉をいろんな角度から面白がりながら語る場もいいよね。聡子さん&紅谷さん。
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