第580回:おかざきと私の5年間
訪問介護のでぃぐにてぃ電動車椅子の代表吉田です。でぃぐにてぃの今を伝えるブログ580回。
でぃぐにてぃも7期目に入った。仲間が増えた、コロナ禍の今年、人に言えない苦労もあった、会社は大きくなりはじめた。
そんなこの年末、第2期の春でぃぐにてぃ初めての新卒新入社員として入社したおかざきが5年目ででぃぐにてぃから巣立つ。あたらしい暮らしのために引っ越す+「在宅だけじゃない別の介護現場も見てみたい!」という本人の希望で。
初めて岡﨑に会った日のことは一生忘れない。面接だった。ちっとも喋らない。返事はすべての質問に対してほぼ「はい!」のみ。なんでかわからないけどずっとわたしをにらんでいた、いやガンとばしていた。緊張していたらしい。緊張したヤンキーは人をにらむ。
ただ眼はまっすぐだった。「実習で見た施設にいるご利用者様がつらそうで我慢ならなくて、訪問介護やりたいっす」そのまっすぐな眼を信じて採用した。
最初のうちはちっともうまく喋れないし、硬い表情でお宅に入るから、なかなかケアがうまくいかない。易怒性の認知症のお客様にぶん殴られて目のまわりに青あざを作って意気消沈して帰ってきた。
悩む日々にある達人ヘルパーさんに「僕はひとつのケアで一回はお客様に笑ってもらいたいって思ってケアしてる」という言葉をもらった。いつも手順をこなすのに精一杯でお客様に笑ってもらうことなんて忘れていた。
そのころからおかざきのケアは変わり始めた。上手じゃないコミュニケーションを一生懸命取ろうとして、慣れない笑顔を引きつらせながら。
しばらく時が経って、おかざきはALS重症のお客様宅に入った。親子ほど年の離れたお客様が入院先でわたしにおっしゃった。「おかざき君はね、器用じゃないし、不愛想だけど、可愛いんだよ。優しくてね。早く帰っておかざき君に会いたいよ」嬉しかったなぁ。あのヤンキーがねぇ。立派になった。
それでもヤンキーはヤンキーなので、わたしの厳しい(意味不明な)指示に切れて夜更けのケアで大喧嘩したことも2度や3度じゃなかった。何時間も介護について話したなぁあの頃は。
大雪の日にケアに出たり。
看護師さんと連携して学んだり。
座り食いして叱られたり。
焼肉食べたり。
そんなおかざきも最近はあたらしく入った新卒新入社員の頼れる先輩になった。
ほめて伸びるタイプじゃないし、ほめるのは照れ臭いから言わなかったけど、おかざきのケアは上手になった。気遣いのある、優しいヘルパーにあなたはなった。
もうどこへ出しても恥ずかしくない。現場で人一倍学んであなたは「ひとつのケアでなんどもお客様に笑ってもらえる」ヘルパーになった。外の世界は広い、おかざきが驚くような素晴らしいケアをする人に出会って、たくさんのお客様の言葉に素直に耳を傾けて、人とともに喜び、怒り、泣き、笑う人でありますように!
こんな時期で送別会もしてあげられなくてごめん。あなたに恥じない立派な会社にでぃぐにてぃを育てていくよ。また会おう、それまで元気で、いざさらば!
※腹が減ったらいつでも帰ってこい!笑
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