ジャック・ハーロウ、さらなる高みへ!ニューアルバム「Jackman.」誕生!(2023)
ケンタッキー州ルイビル出身の人気ラッパー、Jack Harlow(ジャック・ハーロウ)は、2020年にTikTokで大ヒットしたシングル「Whats Poppin」で注目を集めました。リル・ウェイン、Tory Lanez、DaBabyとのリミックスは全米チャートで2位に躍り出て、彼の才能が広く知られるようになりました。さらに、同曲はグラミー賞にノミネートされ、ヒップホップ雑誌XXLの「Freshman Class 2020」にも選出されました。
その勢いを保ちながら、彼はデビューアルバム「Thats What They All Say」(2020)をリリース。続けて、2021年にはLil Nas Xとのコラボシングル「Industry Baby」で初めて全米チャート1位を獲得しました。2022年には、セカンドアルバム「Come Home the Kids Miss You」を発売し、Fergieの「Glamorous」(2006)をサンプリングしたシングル「First Class」でキャリア2度目の全米チャート1位を達成しました。
そしてついに、最新作となる3枚目のアルバム「Jackman.」(2023)がリリースされました。本記事では、この待望の新アルバムについて詳しく解説していきます。
レーベル : Atlantic Records & Generation Now
リリース日 : 2023年4月28日
名前 : Jack Harlow
本名 : Jackman Thomas Harlow
年齢 : 25歳
出身地 : ケンタッキー州ルイビル
アートワークは彼の出演する映画に関連?
2023年4月、前作「Come Home the Kids Miss You」リリースからわずか1年も経たず、ジャック・ハーロウはSNSで新アルバムのアートワークと発売日をファンに伝えました。
このサプライズ発表に、多くのファンやオーディエンスは驚きました。アートワークでは、上半身裸で腕を組んだジャック・ハーロウが故郷ケンタッキー州で撮影されており、右上にはバスケットボールのゴールが描かれています。
これは、ジャック・ハーロウが俳優デビューする映画「White Men Can't Jump」の影響を受けているようです。
この映画は、スポーツコメディ映画「White Men Can't Jump」の1992年版をリメイクしたものであり、ジャック・ハーロウと俳優のシンカ・ウォールズがダブル主演を務め、さらにシンガーとしても活躍するTeyana Taylorが出演しています。
この作品は、2023年5月19日にHuluで配信が予定されています。
アルバムについて
本作は、ジャック・ハーロウ自身の本名を冠したアルバムであり、客演を一切招かない全10曲が収録されています。
また、そのうち9曲は3分以内の短い曲で構成されており、全体の 収録時間は24分と非常にコンパクトに仕上がっています。
「Common Ground」
アルバムのオープニングを飾る「Common Ground」は、大ヒット作「First Class」を手掛けたAngel Lópezが共同プロデュースしており、イリノイ州シカゴで結成されたガールズグループJadeの「When Will I See You Again」をサンプリングしています。
Jack Harlow - Common Ground
Jade - When Will I See You Again (1994)
「They Don't Love It」
2曲目の「They Don't Love It」は、2000年代のカニエ・ウェストやJust Blazeを彷彿とさせるビートが印象的な曲で、ニューヨーク出身のシンガーConnie Laverneの「Can't Live Without You」をサンプリングしています。
曲中では、「どう感じようと気にしない、やりたいことをやるだけだ」と自信たっぷりにラップし、「今は、前に進んでいる人たちを尊敬することはない」というフレーズも登場するなど、彼の強い意志と自信溢れる姿勢が窺える楽曲です。
Jack Harlow - They Don't Love It
Connie Laverne - Can't Live Without You (1974)
「Ambitious」
3曲目の「Ambitious」は、ドレイクやトラヴィス・スコットを手掛けたことで知られるWallis Laneが共同プロデュースしており、この曲ではアラバマ州タスキギーで結成されたファンクバンド7th Wonderの「Living My Life Just for You」をサンプリングしています。
Jack Harlow - Ambitious
7th Wonder - Living My Life Just for You (1979)
「Gang Gang Gang」
5曲目の「Gang Gang Gang」は、スローなビートに乗せたメロディアスなラップで、イギリスのバンドStereolabの「Baby Lulu」をサンプリングしています。
Jack Harlow - Gang Gang Gang
Stereolab - Baby Lulu (2001)
「Denver」
ギターの音色が心地よい6曲目の「Denver」は、コロラド州デンバーで書かれたことを曲中で明かしており、さらに1バース目ではスマートフォンの使用を警告し、例え無知であることさえも至福であると歌っています。
さらにフックでは「多くの人が夢への希望を失っている...」と歌い、ネット社会への依存の怖さを訴えているようです。
また、この曲では冒頭からDouglas Pennの「Do You Know」をサンプリングしています。
Jack Harlow - Denver
Douglas Penn - Do You Know (1977)
「Blame On Me」
アルバム9曲目の「Blame On Me」は、前述のAngel Lópezのほか、Boi-1daが共同プロデュースしており、この曲ではカナダ出身のシンガーGray Hawkenの「BLAME」をサンプリングしています。
Gray Hawkenは、この曲で自分の楽曲がサンプリングされたことに驚きを隠せず、自身のInstagramでそのことを明かしています。
おわりに
この度のジャック・ハーロウの作品は、ゲスト出演者が不在ながらも、豊富なサンプリングと多様なプロデューサー陣が織り成す、聴き手を魅了するサウンドが印象的です。収録曲の少なさにより、一部のファンは物足りなさを感じるかもしれませんが、クラブアンセムを追い求めるのではなく、独創的な視点でリリックを重視した緻密なアルバム作りが感じられます。
さらに、彼は俳優業へと活動の幅を広げ、新たな表現の舞台へ踏み出しました。今後の彼の活躍に期待が寄せられる中、映画公開なども控えており、ジャック・ハーロウの輝かしい未来が待ち受けていることでしょう。
今後も彼の成長を楽しみに見守りまたいですね。
今回紹介した楽曲のDJプロモーション音源はこちら⬇️⬇️⬇️
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