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現在大人気のマニ・ロングが、サウィーティーとの新曲について明かす Muni Long & Saweetie - Baby Boo (2022)

以前の記事でも紹介したMuni Long(マニ・ロング)が、Saweetie(サウィーティー)と共に夏にピッタリなシングル「Baby Boo」(2022)をドロップ。
この曲は、90年代に大流行したあのヒットソングをサンプリングしています。彼女の知られざる過去と新曲について解説します。

レーベル  : Supergiant Records, LLC, Def Jam Recordings
リリース日 : 2022年6月10日
名前    : Muni Long & Saweetie
本名    :    Muni Long / Priscilla Renea Hamilton
        Saweetie / Diamonté Quiava Valentin Harper
年齢    : Muni Long 33歳  Saweetie 28歳


出身地   :    Muni Long フロリダ州ベロビーチ
        Saweetie カリフォルニア州サンタクララ

Muni Long & Saweetie - Baby Boo (2022)

ブレークまでの軌跡を明かす

Rihanna(リアーナ)Pitbull(ピットブル)Fifth Harmony(フィフス・ハーモニー)など多くのアーティストのソングライターとして活躍してきた彼女ですが、マイクを握る理由について次のように明かしています。

私は常にパフォーマンスをして、最終的にはアーティストになりたいと思っていたんだけど、キャリアをスタートさせた当初は、いろいろなことに対してとてもナイーブだったの。
音楽シーンでブレイクしたのは、YouTubeで皆の目に留まり、その後、キャピトルレコーズと契約したのが始まりだわ。
2008年にアルバムを出した後、このレーベルは私のソングライティングを精力的にプッシュしてくれたんだけど、これが自分のレーベルを立ち上げるきっかけとなり、今ではとても感謝しているの。
レーベルの立ち上げだけでなく、曲作りのおかげで、髪からネイルまで、女性としての生活全般のメンテナンスができるようになったわ。
本名はプリシラだけど、マニ・ロングになったときが本当の自分だと思うの。
ソングライターとしてのキャリアを振り返ると、今と違って裏方に回ることが多くて、控えめなプリシラという女性像があったわ。
作曲家として活動していた頃は、服装やメイクなど、外見で自分を表現することができなかったからね。
そこで、ミュージシャンの陰に隠れるのではなく、アーティストとしての才能を発揮し、注目を浴びたいと思い、この2年間活動してきたわ。

マニ・ロングは、もともとシンガーになるのが夢でしたが、レーベルからソングライターとしての道を歩むようにと背中を押されたようです。
しかし、これをきっかけに自身のレーベルを立ち上げ、再びステージに立つことに意味を見出したようです。

また、彼女のステージネームであるMuni Longは、フィリピン語で『Muni』を意味する言葉から取ったものであることを明かしています。

私は新しいことを学ぶのが好きなので、読書や勉強をよくするの。
あるとき、とある本を読んでいて、Muniという古代の聖人の話に出会ったの。
彼の話を一言で言うと、涅槃に達するまで長い時間を過ごすというものだったわ。
Muniという名前の意味を調べてみると、フィリピン語で「内面から深く考える」とあり、私の信念と一致するものだった。
旦那と話しているときに、いろいろな名前について話し合って、Muniを提案したところ、彼は気に入ってくれたんだけど、Muh-Nee(お金)のように発音するべきだと思ったみたい。
私の名前の最後の部分を考えた時、私のお気に入りのラッパーでもある2 Chainzの「Different」を聴いていて、彼がラップする「Hair long (Long), money long」という一節で瞬時にピンときたんだ。

2 Chainz - I'm Different (2012)

2022年に入ってから精力的に楽曲をリリース

その後、前述のシングル「Hrs & Hrs」(2021)で注目を浴びた彼女は、Kaliのミックステープ「Toxic Chocolate」(2022)から「Chainzzz」へゲスト参加しています。
補足ですが、Kaliは先日ヒップホップメディア誌XXLによる「Freshman Class 2022」に選出された若手フィメールラッパーで、今後の活躍に期待されている1人です。

Kali feat. Muni Long - Chainzzz (2022)

これを皮切りに、1月にシングル「Another」(2022)をリリースし、5月にはシングル「Pain」(2022)をリリース。
YouTubeで400万回再生を記録した「Another」ですが同曲については次のように明かしています。

相手が自分の良さに気づいてくれないことって、誰にでも起こりうる事だと思うわ。
自分が当たり前だと思っていた相手を見るのは辛いものだわ。
前に進むの。幸せになって、彼無しで成功を収めましょうってね。
私は自分のことをストーリーテラー(フィクションを作るタイプの人)だと思っているし、多面的な人間だから、この上手く行ったラブソングを書いたからと言って、その歌が必ずしもすべての人に当てはまるとは思わないわ。
一般的な恋愛は、ジェットコースターのように上がったり下がったりするものね。
願わくば、みんながこの曲を聴いて、本当につながっていると感じてくれたらと思ってるの。
私はこの曲の視点が大好き、それは、あなたがどういう感情でこの曲をプレイするかを示しているわ。私がどのようにこれを裏切るか、そしてあなたが後悔することになるかよく見ててね。

サウィーティーとの新曲について明かす

「Pain」のリリースから1ヶ月後に「Baby Boo」をリリースした彼女は、この曲について「ボーカルは全て自分で録音した」と明かしています。

Saweetieとの最新曲「Baby Boo」は、ボーカルはすべて自分で録音したの。
普段は「Hrs & Hrs」のボーカルを担当したKuk Harrellとレコーディングしてるんだけど、今回は自分1人でね。
私は自分の技術に非常に誇りを持っていて、この成長のプロセスをとても楽しんでるわ。
トラックを良い音にするには何が必要か、誰にミックスしてもらうか、誰に制作してもらうかを私は見つけたの。
多くの人が見ていないのは、それぞれのトラックに必要な細部へのこだわりだと思うわ。

また、人気ラッパーサウィーティーとのコラボについて「彼女の音域に感動した」と話しています。

Saweetieとのコラボレーションは、もともとスタジオでお互いが自分のプロジェクトに取り組んでいた時に生まれたんだ。
「Baby Boo」をSaweetieに聴かせたら、彼女は最初乗り気じゃなかったんだけど、スタジオにいる間にいろんな人が来て、このトラックについて意見を言ってくれて、もちろんみんな気に入ってくれて、最終的にはSaweetieが来て、彼女が私のトラックに参加するなら、彼女のトラックに参加しようって約束をして、私はOKしてその週の終わりにスタジオに向かったんだ。「Baby Boo」を作ったとき、私はSaweetieの音域にとても感動したわ。
彼女は自分のトラックでほとんど歌わないので、最後に歌ったのはおそらく私のお気に入りのトラックの1つである「Back To The Streets」だったと思うの。
「Baby Boo」を作っていて、とてもノスタルジックな気持ちになったわ。

90年代にヒットしたアノ名曲をサンプリング

「Baby Boo」について「とてもノスタルジックな気持ちになったわ」と明かすマニ・ロングですが、それもそのはず、この曲はジョージア州アトランタ出身のラップグループGhost Town DJ's(ゴースト・タウンDJ's)「My Boo」(1996)をサンプリングしています。

Ghost Town DJs - My Boo (1996)

この曲は、R&Bエアプレイチャートで71位でデビューし、その後12インチシングルでリリースされ、R&B/Hip Hopチャートで18位を記録。
このシングルのチャートポイントの85%近くはラジオのエアプレイによるもので、レコードシングルのみのリリースであったため、チャート上でのセールスは伸び悩んだようです。

また、この曲のリリースから約20年後「Running Man Challenge」と題したミームがSNSで流行り、これにより再び人気に火がついて、アメリカ国内で300万ストリーミングされて2016年のR&Bチャートでは14位を記録しています。

おわりに

老若男女に親しみのある名曲をサンプリングした本作は、彼女のソウルフルな歌声とサウィーティーのメロディアスなラップが加わり現代盤の「My Boo」へと昇華しました。

そんな絶好調に見える彼女ですが、音楽業界での苦労があるようで、次のように明かしています。

この業界は、自分が十分でないように感じさせるわ。
でも、誰もがDestiny’s Childのようにベストになれるわけではないの。
私がした最も特別なことといえば、外部の声に耳を傾けないことで、あきらめなかったことだと思うわ。
私を利用しようとする人たちに落胆しないことね。
これは、何度も何度もあったことだわ。
誰にも「こうしなければならない」と言わせないこと。
私はライターとしてある程度の成功を収めていたから、YouTubeにアクセスしてビートを見つける必要があるとは誰も予想していなかった思うけど、私はYouTubeでビートを見つけたの。
そう、Stargate、Rodney Jerkins、Max Martin、そういう人たちと一緒に曲を書いたけど、トラックを手に入れるために彼らのところへ行くことはできなかったの。わかるかな?
最初からやり直すためには、本当に謙虚にならざるを得なかったんだ。

このように、ソングライターとして成功し、多くの優れたプロデューサーと仕事をするようになったものの、シンガーとしての実績がなかったため、一から謙虚にキャリアを築いていかなければならなかったと話しています。

ライターとしての経験を経て、より強く、より謙虚になり、自分の歌にこだわりを持つ2022年の彼女にも注目です!


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