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"世界が熱狂する映画「Barbie」のサントラがついに解禁!!マーク・ロンソンが語る製作秘話"

高まる期待の中、ついに公開された映画「バービー」のサウンドトラック。その製作には、全世界が認めるトッププロデューサーが関わっていることがわかりました。

Mark Ronson(マーク・ロンソン)はロンドン出身のDJ兼プロデューサーとして、エイミー・ワインハウスレディー・ガガアデルといった大物アーティストの楽曲制作に携わってきました。彼の名前を一躍有名にしたのは、エイミー・ワインハウスの大ヒットアルバム「Back to Black」で、このアルバムはグラミー賞の「年間最優秀プロデューサー賞」を獲得しました。

そして、2014年にはブルーノ・マーズとのコラボレーションで「Uptown Funk」を発表し、14週連続で全米シングルチャート1位の座を獲得するなど、その実力を証明しています。

そして今回、マーク・ロンソンは2023年7月に公開された映画「バービー」のサウンドトラック「Barbie The Album」でエグゼクティブプロデューサーを務めました。
ここでは、このサントラと映画について解説します。

レーベル  : 10K Projects, Atlantic Records, Capitol Records, Darkroom Records, Interscope Records & Universal Music Group
リリース日 : 2023年7月21日

映画「バービー」とは?

映画「バービー」は、大手おもちゃメーカー、マテル社が生んだアイコン、「バービー」人形をもとにした実写映画として登場しました。このバービー人形は、1959年のデビューから60年以上続く超ヒット商品で、10億体を超える売上を誇ります。

映画は、元々2009年にユニバーサル・ピクチャーズから発表されたもので、2014年に開発が進行し始めましたが、制作は複数の変遷を経て、最終的にはワーナー・ブラザースが制作の権利を持つこととなりました。主役のバービーには才能溢れるマーゴット・ロビーがキャスティングされ、グレタ・ガーウィグが監督と脚本を担当。撮影は2022年3月から7月にかけて、イギリスとロサンゼルスで行われました。

2023年7月の公開となると、この映画は全世界での大ヒットを記録。ゴールデン・トレーラー・アワードでの「最優秀ティーザー賞」やハリウッド批評家協会からの「最も期待される作品賞」など、多くの賞を受賞し、今年の映画界を賑わせる注目作として高い評価を受けています。

マーク・ロンソンが制作時の胸中を明かす!

映画の監督を務めたグレタ・ガーウィグは、過去に女優としてゴールデングローブ賞にノミネートされた映画「グリーンバーグ」や「フランシス・ハ」など多くの映画に出演し、その演技力と才能で多くのファンを魅了しました。さらに、彼女はソロ映画監督としても成功を収め、「レディ・バード」と「リトル・ウィメン」では脚本と監督を務め、両作品ともにアカデミー賞作品賞にノミネートされるなど、映画界での地位を確立しています。

一方、音楽の世界でその名を馳せているマーク・ロンソンも、7回のグラミー賞受賞やオスカー受賞という輝かしい経歴を持つ才能豊かなプロデューサーです。彼の名はスーパーボウルのパフォーマンスを通じてさらに広まりました。

そんな二人が今回、映画「バービー」で共演した背景には、マーク・ロンソングレタ・ガーウィグと脚本家ノア・バームバックの才能に感銘を受け、深い尊敬の念を抱いていたからです。彼のこの情熱が、映画「バービー」への参加を決定づけました。

この2人は俺のお気に入りの映画をいくつも作っているんだ。
たとえこの仕事に就けなかったとしても、来年はこの映画が俺のお気に入りの映画になるだろうと思ったんだ。
だから、プロジェクトに参加することを決め、グレタと一緒にスタートダッシュを切ったんだ。
俺は彼女のバットマンとなったよ。

製作を引き受けたマーク・ロンソンは、グレタ・ガーウィグから映画「バービー」の最初の華やかなミュージカルシーン(ディスコ調のドリームハウスでの派手なダンスパーティー)の楽曲を素早く作るよう求められました。その振り付け開始までにはわずか1週間しかありませんでした。そのため彼は、シーンに完全にマッチする楽曲を速やかに構築しなければならなかったのです。その楽曲を彼女に提供したときの感情について、彼は次のように振り返ります。

俺がそのトラックにうまく取り組めたら、もっとチャンスが増えるかもしれないと思ったんだ。締切が迫っていて、進展がなくて焦ってた。でも、ギリギリでようやく納得のいくトラックが完成したよ。「Tastes Like Barbie(バービーの風)」って名前をつけて、すぐに送った。イギリスではもう昼だったから、ちょうど撮影が行われてる時間だったんだ。普段、寝る前に携帯の電源を切るんだけど、真夜中に目が覚めて、メールをチェックしたくなったんだ。グレタから「気に入った」という返信が来て、彼女は出発する前にもう100回以上リピートして聴いたって言ってた。その返信を見て、やっと安心したよ。

2023年5月、今作のサントラをマーク・ロンソンが手掛け、Charli XCXIce Spice, Karol G, LizzoNicki Minajなどが参加することが報じられました。

翌日の発表から間もなくして、映画「バービー」のサウンドトラックのリードシングルとして、デュア・リパ「Dance the Night」が解禁されました。この曲は、デュア・リパにとって「Future Nostalgia」(2020)以来のソロ曲であり、映画「バービー」でのマーメイド・バービー役での女優デビューと重なり、特別な意味を持つものとなりました。

Dua Lipa - Dance The Night

6月には、アイス・スパイスニッキー・ミナージュによるシングル「Barbie World」がリリースされました。
この曲は、Aquaのシングル「Barbie Girl」(1997)をサンプリングしています。
かつて「Barbie Girl」が大ブームを起こした一方で、バービー人形のメーカー、マテル社はこの曲が商標権を侵害しているとして、Aquaのレーベル、MCA Recordsを訴える騒動がありました。

この訴訟は最終的にマテル社の敗訴に終わり、2002年には「Barbie Girl」が商標法上の名目的使用およびアメリカ憲法修正第1条により、パロディとして保護されるという判決が下されました。

「Barbie Girl」は世界的なヒット曲であり、うまくこの曲をサントラへ取り入れる方法を見つけることは、マーク・ロンソンにとって、常に優先事項だったようです。

Nicki Minaj & Ice Spice with Aqua – Barbie World

Aqua - Barbie Girl (1997)

「Barbie Girl」をサウンドトラックにどう組み込むかを考える中で、ロンソンはその役目を新進気鋭のミュージシャン、アイス・スパイスに託しました。当時、アイス・スパイスの「Munch (Feelin’ U)」は既にバイラルヒットを記録していました。彼らは彼女のプロデューサー、RIOTUSA「Barbie Girl」をドリルとジャージークラブ調にアレンジするよう依頼し、結果として見事なトラックが生まれました。しかし、アイス・スパイスのスケジュールがタイトで、映画を鑑賞する時間を見つけるのは難しい状況だったとされています。

ある晩、スタジオでの打ち合わせが設定されていましたが、ロンソンは連絡を待つことになり、深夜まで待ちました。しかし、寝る前に携帯を確認したところ、アイス・スパイスのマネージャーからスタジオに向かう旨のメッセージを受け取り、ロンソンは急いでパジャマから服へと着替え、自転車でスタジオに戻りました。結果として、そのミーティングは成功裏に終わりました。

直接Nicki Minajにアプローチするのは困難でしたが、アイス・スパイスNicki Minajとのつながりのおかげで、最終的にNicki Minajもこの曲に参加することが確定しました。ロンソンによると、これがこの素晴らしい曲が生まれた背景だと述べています。

収録曲について

こうしてリリースされたサントラには、全17曲が収録されており、現在世界中でトップアーティストとして活躍する豪華スターたちが参加しています。その中には、Billie Eilish、LizzoKAROL GSam SmithThe Kid LAROIKhalidCharli XCXAva Maxなどが名を連ねています。

WATATI

5曲目に収録された「WATATI」は、コロンビア出身のシンガーKAROL Gによる楽曲で、今作では彼女らしいレゲトンなナンバーに仕上がっています。この曲のプロデューサーには、KAROL Gの代表曲「Tusa」「TQG」を手掛けたことで知られるOvy On The Drumsが起用され、2人の相性の良さが感じられる素晴らしい1曲となっています。

KAROL G feat. Aldo Ranks - WATATI

Silver Platter

13曲目に収録された「Silver Platter」は、ジョージア州フォートスチュワート出身のシンガーKhalidによる楽曲です。
Khalidのソウルフルな歌声が印象的なこの曲は、これまでに彼のヒットソング「Better」「Saturday Nights」でも制作に携わったDenis Kosiakが共同プロデュースし、彼の才能を存分に引き出した素晴らしい1曲となりました。

Khalid - Silver Platter

Barbie Dreams

サントラを最後を締めくくる「Barbie Dreams」は、韓国のガールズグループFifty Fiftyとジョージア州ロズウェル出身のラッパーKaliiiによる楽曲です。
Fifty FiftyKaliiiの異なるアーティスティックなアプローチが見事に融合し、エネルギッシュな歌声とリズミカルなラップが楽曲に活気と魅力を加えています。
また、この曲は、イントロからジャネット・ジャクソンのシングル「Together Again」(1997)をサンプリングしており、過去の名曲が新たな解釈で蘇ります。

FIFTY FIFTY feat. Kaliii - Barbie Dreams

Janet Jackson - Together Again (1997)

おわりに

数々のヒットソングを生み出したマーク・ロンソンは、エグゼクティブプロデューサーとしてトップアーティストたちを参加させ、卓越した才能を持つ彼らとのコラボレーションにより、アルバム全体が非常にバランスの取れた作品に仕上がりました。ポップス、R&B、レゲトン、ディスコなど、幅広いジャンルの楽曲がこのサントラに収められており、現代の音楽シーンを象徴する傑作となっています。

さらに、UKシングルチャートではこのサントラから6曲がトップ40入りし、そのうち3曲がトップ5入りを果たしました。この快挙はUKチャート史上初という偉業です。

マーク・ロンソンのクリエイティブな魔法が注ぎ込まれたこのサウンドトラックは、彼の独特の音楽感覚とバービーの世界観が見事に融合しています。映画が8月11日に日本でも公開される前に、その楽曲を先行して楽しむことで、映画体験がさらに深まることでしょう。


今回紹介した楽曲のDJプロモーション音源はこちら⬇️⬇️⬇️

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