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200以上のデモの中から選曲された23曲!! Chris Brown - Breezy (2022)
デビューアルバム「Chris Brown」(2005)以来、9枚のアルバムをリリースし、全世界で1億9300万枚以上を売り上げ、アフリカ系アメリカ人アーティストとして歴代最高のセールスを記録しているChris Brown(クリス・ブラウン)。
近年では、人気ラッパーYoung Thug(ヤング・サグ)とのコラボミックステープ「Slime & B」(2020)を発表し、収録曲の「Go Crazy」は、2008年のシングル「Forever」以来のラジオヒットとなり、全ジャンルのラジオ・ソング・チャートで1位を獲得。
また、全米シングルチャートでは3位を記録し、2020年、2021年の年間シングルチャートにチャートインするロングヒットとなりました。
そんな彼が、自身のニックネームを冠した10枚目のアルバム「Breezy」をドロップ。
ここでは、このアルバムについて解説します。
レーベル : Chris Brown Entertainment & RCA Records
リリース日 : 2022年6月24日
名前 : Chris Brown
本名 : Chris Brown / Christopher Maurice Brown
年齢 : 33歳
出身地 : バージニア州タッパハノック
アルバムのリリースまで経緯
2019年12月22日、次のアルバムの新曲を制作中であることを発表し「2020年、俺の10枚目のアルバムはなんて呼ばれると思う?」と書いたインスタグラム・ストーリーを投稿。
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2019年からアルバム制作に取り掛かっていたようですが、2020年にアルバムタイトルが「Breezy」になることが発表され、多くのファンがリリースを待ち望んでいました。
しかし、パンデミックの影響もあってか、すぐにリリースされることはありませんでした。
2021年12月にクリス・ブラウンは、BREEZYの時代が1月から始まると発表。
Chris Brown announces that #BREEZY era, for his 10th studio album, will start in January. pic.twitter.com/HDkB2muFYk
— CMB (@chrisbrownewss) December 17, 2021
そして、宣言通りとなる1月に待望のリードシングル「Iffy」がリリース、ミュージックビデオはEminemのシングル「Without Me」(2002)でグラミー賞を獲った韓国系アメリカ人のJoseph Kahnが監督を務めています。
※当初リードシングルとして発表された「Iffy」ですが、最終的にアルバムに収録される事はありませんでした。
Chris Brown - Iffy (2022)
2022年4月には、スローナンバーのセカンドシングル「WE (Warm Embrace)」をリリース。6月に公開されたMVには、ガールズグループFifth Harmonyに所属していたNormaniが出演しています。
Chris Brown - WE (Warm Embrace) (2022)
5月、SNSに6月にアルバムをリリースすることと、後頭部を映したアートワークを投稿。
このアートワークは、ロサンゼルス在住の理容師Rob the Originalが手掛け、インスタグラムではヘアカットの様子が公開されています。
豪華なゲスト陣にも注目!
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今作のリリースに先立ち、クリス・ブラウンは200以上のデモの中から曲を選んだと語っています。
アルバム制作の過程は、クレイジーなんだ。
というのも「Indigo」をリリースしたとき、俺はこのアルバムのために曲をレコーディングしたり、いろいろやっていたんだ。
曲はたくさんあって、今回のプロジェクトでは250曲近くあったと思う。
これらを縮小してどうするか考えなきゃ!って感じだったんだ。
このように、数多くの楽曲の中から厳選された23曲を収録した今作には
ベテランラッパーLil Wayneをはじめ、現在のラップシーンを牽引するLil Durk、Jack Harlowがゲスト参加。
またElla Mai、H.E.R.、Bryson Tiller、WizKid、Blxst、Capella Greyといった売れっ子若手アーティストも多く参加しており、今をキラメク豪華な布陣となっています。
メロディアスなフックが心地よい3曲目「C.A.B. (Catch A Body)」には、ニューヨークドリルを牽引しているFivio Foreignがゲスト参加。
この曲では、クリス・ブラウンのボーカルが、ハードになりがちなドリルを見事にメインストリームに昇華させています。
Chris Brown feat. Fivio Foreign - C.A.B. (Catch A Body) (2022)
おわりに
このアルバムからは5曲が同時に全米シングルチャートにチャートインし、クリス・ブラウンはエルヴィス・プレスリーを抜いて、8人目の最多チャートインアーティストとなりました。
また早くもデラックスエディションが公開され、現在はLil Babyとの「One of Them Ones」ツアーの真っ只中ですが、彼はツアーや、ステージ上でのパフォーマンスは仕事ではないと語っています。
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プロジェクトをやってツアーに出ること、それは仕事じゃないような気がするんだ。それがいいところだと思う。
俺にとっての仕事は『どうだい、最高のアルバムだろう?これまで聴いた中で最高のアルバムだよ』って提供する事。これが俺にとって仕事なんだ。
みんな俺の作品を知っているから、これで失敗しなければいいけど、そんなことはないって言える。
近年、最も成功したR&Bアーティストとして、同業者から「R&B KING」と呼ばれることも多いクリス・ブラウン。「女性の魂に語りかけるような」「本当に愛すべき音楽」を目指して作った、というこのアルバムは、あなたの目にどう映るのでしょうか? 必聴です。
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