HOT97でもヘビープレイされる、ナイジェリア出身のPheelzとは?!
暑い夏が過ぎ去ろうとしている今、今年も世界中のアーティストが色とりどりのサマーチューンを披露し、シーンを賑わせてくれました。
今回紹介するPheelz(フィールズ)もその1人で、3月に発表したシングル「Finesse」(2022)が、ナイジェリアチャートで1位を獲得、それを皮切りにアメリカ、イギリスなどでもチャートインし、ナイジェリアからまた新たなスターが誕生しました。
今回は、まだあまり知られていないフィールズのこれまでのキャリアにを紹介します。
レーベル : Warner Records
リリース日 : 2022年3月3日
名前 : Pheelz feat. BNXN
本名 : Pheelz / Phillip Kayode Moses
BNXN / Daniel Benson
年齢 : Pheelz / 28歳
BNXN / 25歳
出身地 : Pheelz / ナイジェリア、ラゴス
BNXN / ナイジェリア、ラゴス
プロデューサーとしてその名を馳せる
ナイジェリア、ラゴス州で生まれたフィールズは、10歳のときに教会で聞いた聖歌隊に魅了され、音楽に没頭したようです。
15歳まで毎日5時間歌の練習をするほど、音楽に夢中になった彼は、プロデューサーのID Cabasaと出会い、彼の下で働きながらプロデューサーのスキルを学んだようです。
こうして実力をつけたフィールズは、2011年、ナイジェリアのラップシーンを牽引するOlamideのアルバム「Rapsodi」にゲスト参加することになります。
さらに、翌年に発表のOlamideのアルバム「YBNL」(2012)の大半をプロデュースし、ナイジェリアの音楽ダウンロードサイトNotJustOkの「ナイジェリアで最もホットなプロデューサートップ10」に選ばれるなど、徐々にその名を広めていきます。
こうして、ナイジェリア国内での認知を獲得したフィールズですが、当時はまだ16歳だったようで、本人は「本当に若かった」と振り返っています。
Olamide - First Of All (2012)
Olamideからの信頼を勝ち取った彼は、続く3枚目のアルバム「Baddest Guy Ever Liveth」(2013)でも、1曲を除く全曲をプロデュース。
そのプロデュースワークで「2014 Nigeria Entertainment Awards」を受賞し、The Headiesの「2014年ナイジェリアエンターテインメント賞」で年間プロデューサー部門にノミネートされるなど、こうしてフィールズは、プロデューサーとしてナイジェリアの音楽シーンで確固たる地位を築きました。
Olamide - Eleda Mi (2013)
その後も、DavidoやMr Eaziなど数々のナイジェリアの音楽シーンを代表するアーティストを数多くプロデュースし、2019年にはFireboy DMLのデビューアルバム「Laughter, Tears and Goosebumps」で作品の大半を手掛け,
彼の躍進に貢献、The Headies 2020で「年間最優秀プロデューサー」を授与されています。
プロデューサーからアーティストへ
10代でプロデューサーとしての手腕を発揮し、数々のヒットソングを生み出した彼でしたが、2021年に満を待してデビューEP「Hear Me Out」をリリースし、アーティストとしてのキャリアをスタートさせることになります。
Pheelz - Somebody (2021)
アフロビートの系譜
2022年、フィールズはWarner Music Group傘下のWarner UKと契約を結び、その後発表したシングル「Finesse」(2022)は世界的なヒットとなりました。
また、近年ではナイジェリア国内からDavido、Burna Boy、Temsなどが相次いでブレイクし、業界関係者からもアフロビートに熱い視線が送られています。
このような状況にフィールズは、シーンのパイオニアであるFela KutiやBongos Ikwueの時代からずっと続いているものだと語っています。
このように先人たちに敬意を表しつつ、フィールズは次世代への期待に胸を膨らませ、さらなるナイジェリア旋風が巻き起こると語ってくれました。
次の記事では、世界中を魅了しているシングル「Finesse」について解説します。
次の記事
関連記事はこちら。
※ DIGTRACKS.comは、音楽プロモーター、音楽業界に携わるプロフェッショナル(DJなど)専門のデジタル・レコードプールサービスです。
ご利用の際は必ず「ご利用規約」をご確認ください。