TikTokでバイラルヒット!!メンフィスの新星グロリラとは? GloRilla & Cardi B - Tomorrow 2 (2022)
アメリカ南部に位置するメンフィスは、テネシー州の州都ナッシュビルに次ぐ人口60万人の大都市として知られています。
この地からは"キング・オブ・ロックンロール"ことエルヴィス・プレスリーをはじめ、B.B.キング、オーティス・レディング、アイザック・ヘイズなどのアーティストが誕生し、ブルース・ソウル・ロックンロール発祥の地と呼ばれています。
他にもアメリカには"音楽の街"と称される場所がいくつかありますが、これ程音楽の歴史が深い街は中々見当たりません。
それはラップシーンも同様であり、Three 6 Mafia、Project Pat、Jazze Pha、8Ball & MJG、Yo Gottiなどのメンフィスラッパーがラップ界をリードし、近年ではMoneybagg Yo、Pooh Shiesty、Young Dolph、Key Glock、Blac Youngstaなどのラップスターが続々と誕生しています。
しかし、メンフィス出身の女性ラッパーで有名なのはLa ChatとGangsta Booのみだったので、同じくメンフィス出身のグロリラは久々にホットな女性ラッパーとして期待されています。
というのも、4月リリースのシングル「F.N.F. (Let’s Go)」がバイラルヒットとなり、現在チャートを賑わせているからです。
ここでは、メンフィスから全米に羽ばたく期待の新星、グロリラについて解説します。
レーベル : CMG The Label, Interscope Records
リリース日 : 2022年9月23日
名前 : GloRilla & Cardi B
本名 : GloRilla / Gloria Woods
Cardi B / Belcalis Marlenis Almánzar
年齢 : GloRilla 23歳
Cardi B 29歳
出身地 : GloRilla テネシー州メンフィス
Cardi B ニューヨーク
GloRilla & Cardi B - Tomorrow 2 (2022)
Chief Keefに影響を受けてキャリアをスタートさせる
テネシー州メンフィスのフレイザー地区で生まれ、高校生になるまで教会の聖歌隊で歌い、母親からゴスペルを聴かされて育ったようです。
また、ヒップホップも聴いていた彼女は、Chief Keefに影響を受けてラップを始め、従兄弟に勧められて本格的にキャリアをスタートさせます。
2019年には初のミックステープ「Most Likely Up Next」をリリースし、続けて翌年にもミックステープ「P Status」(2020)をリリースするなど、徐々にローカルシーンにその名を広めていきます。
「F.N.F. (Let’s Go)」が140億回再生を記録!
2022年4月、プロデューサーHitKiddとのシングル「F.N.F. (Let's Go)」をリリース。
TikTokでは「#FNFChallenge」と題したチャレンジ動画が140億回再生されるバイラルヒットとなり、YouTubeでは現在までに4000万再生を記録。
Hitkidd, GloRilla - F.N.F. (Let's Go) (2022)
このヒットについて、彼女は「私たちがリアルだから、受け入れられた」と語り、特にヒットを狙った訳ではなく自然体だったと話しています。
飾らないスタイルと、どこかいなたさを感じさせるこの曲は、全米メインストリームR&B/ヒップホップエアプレイチャートで1位を獲得。
これに乗じてErica BanksやKaliなどの若手フィメールラッパーが続々とリミックスをリリースし、9月にはLatto、JTとのオフィシャルリミックスがリリースされ、10月に出演予定のBet Hip Hop Awardsで2部門にノミネートされています。
Hitkidd, GloRilla, Latto & JT - F.N.F. (Let's Go) Remix (2022)
Yo Gottiのレーベルと契約を結ぶ
7月にはメンフィスの重鎮Yo GottiのレーベルCollective Music Groupと契約を交わしたことをSNSで発表。
Instagramでの動画では、グロリラと彼女のクルーがYo Gottiのプライベートジェットに招待され、契約金と「CMG」の仲間という意味のチェーンが用意され「F.N.F. (Let's Go)」を歌いながらサインしている姿が映っています。
Yo Gottiはこの契約に「グロリラは生まれながらのスターで、今のヒップホップに必要とされている異なるサウンドとアプローチを持っている」と語り、グロリラは「彼らがメンフィスの顔だった」と話し、幼少期から彼らのサウンドに影響されていたようです。
契約後、CMGのレーベルコンピアルバム「Gangsta Art」(2022)がリリースされ、グロリラは1曲「Tomorrow」で参加。
YouTubeで公開されたMVは1000万再生され、一発屋では?という声を否定する結果となりました。
GloRilla - Tomorrow (2022)
大先輩カーディ・Bに習い、地元支援に乗り出す
その後リリースされた「Tomorrow」にカーディ・Bがゲスト参加した「Tomorrow 2」は、Apple Musicで1位を獲得し、MVは公開から1週間で1000万再生を記録するなど、早くも話題になっています。
また、カーディ・Bはこの曲をリリースする前に、今月初めに自身が育ったブロンクスの中学校に10万ドルを寄付しており、グロリラも9月22日に母校のノースメンフィスのフレイザーに戻り、アートプログラムを支援するために2万5000ドルの小切手を寄付しています。
ブレークしてからのグロリラの活躍はめざましく、Rolling Loud Miami、Rolling Loud New York、イギリスのWireless Festival、フィラデルフィアのMade in America 2022などの国内外のステージに出演し、多忙な日々を送っているようです。
さらにライブパフォーマンスと並行して、現在はデビューアルバムの制作に励んでおり、多くのフィメールラッパーからDMが届いていることを明かし、アルバムへの期待も高まっています。
全米の女性たちから熱い視線を浴びる彼女は、メンフィス発のラップスターの仲間入りを果たすことができるのでしょうか?
今年のバイラルヒット「Let's Go〜」のシャウトと共に、彼女の成長と動きに注目したいですね。
今回紹介した楽曲のDJプロモーション音源はこちら⬇️⬇️⬇️
※ DIGTRACKS.comは、音楽プロモーター、音楽業界に携わるプロフェッショナル(DJなど)専門のデジタル・レコードプールサービスです。
ご利用の際は必ず「ご利用規約」をご確認ください。