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バイラルヒットを飛ばし、ポーランド首相からラブレター? Lil Yachty - Poland (2022)

Lil Yachty(リル・ヨッティ)は、2016年、デビューミックステープ収録の
「1 Night」で注目を集め、同年DRAMとのコラボシングル「Broccoli」が全米チャート5位を記録。続けて、Kyleとのシングル「iSpy」が全米チャート4位を記録し、Lil Uzi Vert21 SavageKodak Blackと共にXXLの「Freshman Class 2016」に選出され、一躍ラップスターの仲間入りを果たしました。

翌年リリースしたデビューアルバム「Teenage Emotions」(2017)は全米チャート5位、セカンドアルバム「Lil Boat 2」(2018)は2位を記録し、2020年にはASAP RockyTyler, the CreatorFutureDaBabyDrakeなど現在のラップシーンをリードするラッパーをフィーチャーした続編アルバム「Lil Boat 3」をリリースしています。

そんな彼が、ソロ名義では今年初のシングル「Poland」(2022)をドロップ。
1分弱のコンパクトに仕上がったこの曲は、リリース前から話題となり、ポーランドの首相から招待を受けるほど注目されています。

ここでは、この曲について解説します。

レーベル  : Quality Control, Motown Records, Capitol Records
リリース日 : 2022年10月4日
名前    : Lil Yachty
本名    :    Lil Yachty / Miles Parks McCollum
年齢    : 25歳


出身地   :   ジョージア州アトランタ

Lil Yachty - Poland (2022)

リリース前から注目を浴びていた

2022年の始め、リル・ヨッティはアトランタのジュエリーショップIceboxで新しいカスタムピースを選んでいる間、次のアルバムがどのようなサウンドになるかについて語っています。
また、これが約2年振りのプロジェクトになりますが、公に言及するのは初めてだと付け加えています。

俺のニューアルバムはノンラップアルバムなんだ。
オルタナティヴで、シックなんだ。

10月に表題曲「Poland」がネット上にリークしたことをうけて、10月4日にSoundCloudへ楽曲を正式にアップロード。

この曲を聴いたWiz Khalifaは、Denzel CurryJIDがSNSで絶賛し、リリース前からネット上で話題になりました。

ドレイクがSNSにアップしてTikTokでバイラルヒット!

それから1週間後、この曲は10月11日に全ての音楽プラットフォームに正式リリースされ、DrakeもSNSで聴いたことをアップし、TikTokで「#itookthewocktopoland」とタグ付けされた動画は1600万回以上再生されています。

過去にも同様のリリーススケジュールで大ヒットした事例があり、Lil Uzi Vertのシングル「XO Tour Llif3」は当初SoundCloudのみでリリースされ、1ヶ月も経たないうちにストリーミングでリリースされました。
この曲は全米チャートで7位を記録し、彼がメインストリームでのブレイクのきっかけとなりました。

Lil Uzi Vert - XO Tour Llif3

肝心の楽曲ですが、近年流行しているレイジビートに、リル・ヨッティらしい歌い上げるようなフローでラップを乗せているのが印象的です。

I took the Wock' to Poland
I took the Wock' to Poland
I took the Wock' to Poland
Uh (Phew, phew), ha
I been fiending (Uh), like I'm Kenan
Ride around with a Kel-Tec (Wock')
If you mean it, baby girl, do you mean it?
I been leaning, baby girl, I been leaning (Wock')
Phew, phew, phew (Wock')
Phone still ringing, battling all my demons
I been fiending, baby girl, I been fiending (Wock')
Hope you love me, baby, I hope you mean it (Wock')

※和訳
ポーランドへコデインを
ケナンのように欲しくてたまらない
ケルテック(拳銃)を持って走り回ろう
もし本気なら、ベイビーガール、本気?
俺はキマってる、ベイビーガール、キメてきたぜ
電話はまだ鳴っている、悪魔と戦っている
渇望している、ベイビーガール、ずっと欲しくてたまらない
君が俺を好きだといいな、ベイビー、本気だといいな

フックで「I took the Wock' to Poland」と歌っていますが「Wock'」は「Wockhardt」の略で、1960年代にインドで創業し、プロメタジンとコデインの入った咳止めシロップを製造することで知られる製薬会社です。
このシロップは、咳止めシロップとソーダ、ハードキャンディを混ぜた違法ドリンク「リーン」の主成分で、この曲のリリース直後にリル・ヨッティはポーランドの地図上を紫色に染めたビジュアルを公開しています。

ポーランドの首相に招待される!

ポーランド首相、リル・ヨッティ

Lyrical Lemonadeで知られるCole Bennettが監修した今作のMVは、公開から2日間で400万回以上再生され、この数週間でリル・ヨッティは一気にバズっています。
また、彼が所属するレーベルQuality Control MusicのCEOであるPierre "Pee" Thomasは、ポーランドのマテウシュ・モラヴィエツキ首相からポーランドへの招待メールのやりとりを公開。

この中でCEOは「電話をありがとう」と書き、先日モラヴィエツキ首相と電話で話をしたようで「ヨッティーをあなたの国のお祝いに連れて行く手配をしましょう」とと知らせると、首相は「スケジュールを確認して、また連絡します。お時間をいただきありがとうございました」と締めくくっています。

これを知った当の本人は「Oh shit」と反応しています。
ヨッティはポーランドへ一度も行ったことがないようで、サプライズ訪問する日も遠くなさそうです。

ポーランドの首相をも巻き込み、ヒップホップ外交にまで話が膨らんだ人気曲、「Poland」をいち早くプレイに取り入れてみてはいかがでしょうか?

今回紹介した楽曲のDJプロモーション音源はこちら⬇️⬇️⬇️

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