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新しいアイデアをデザイン思考で生み出そう!~やまぐちデザインシンキングカレッジ・ベーシックプログラム~

デジテック運営事務局のchiezoです。
「やまぐちデザインシンキングカレッジ」では、7月23日のオープニングイベントを経て、デザインシンキングの基礎が学べる「ベーシックプログラム」が始まりました!


ベーシックプログラムを開始しました!

8月23日に「やまぐちデザインシンキングカレッジ」第3期のベーシックプログラムの第1回目が開催されました。このプログラムは、デザイン思考による課題設定からアイデア創出まで一連の流れを体感できる約半日間のプログラムです。

最初に、デザイン思考の概要やワークショップでのルール説明がありました!
・奇抜なアイデア歓迎
・質より量。一つのことから広げると膨らみやすい
・専門や役職は捨てよう(遠慮やエキスパート崇拝禁止)
・仲間のアイデアにのろう。自分の意見を押し通さない
・ネガティブワードは厳禁(仲間の意見を活かそう)
・みんなに聞こえるように話す

チームの中では年齢や肩書に関係なく「ニックネーム」で呼び合います。

また、昨年と同様に、NTT西日本の共創ラボ「LINKSPARK」のメンバーで、デザイン思考によるワークショップの経験豊富なデザインシンカーが、講師や各チームのファシリテーターを務めました。

そして毎年、アイデア創出のためのテーマ設定は変わっておりまして、
第1期のテーマ「山口県民の健康寿命を日本一にするには!」
第2期のテーマ「きらら博記念公園を子どもから大人までもっと行きたくなる公園にするにはどうしたらよいか?」とし、毎年ご参加の皆様からたくさんのアイデアが生まれました!
今年の第3期のテーマは「どうすれば私たちは、若者が住み続けたい 、中高年層が定住したいと思う山口県にできるだろうか?」です。

山口県ってどんなところ?

ご存じの通り、山口県の気候は温暖で風水害や地震も比較的少なく、住みよい県だと言われております。
三方が海にひらかれており、海の幸などのグルメも美味しく堪能でき、景色や観光地も多く、幕末の史跡も多く残る魅力ある県です。

一方で、若者を中心に進学や就職による県外流出が多く、転出人数は増加している現状もあります。転出の割合の中でも若い女性が特に多く、山口県の課題となっています。

ただ、違った視点で見ると、「移住希望地ランキング」の順位では、山口県は上位傾向にあり、2023年では「9位」となっています。移住を希望する理由としては「仕事のため」「自然が多い環境で暮らしたい」「子育てで良い環境だから」「セカンドライフを過ごす場所として」等があります。

山口県民のペルソナから共感できることは?

チームに分かれてのグループワークでは、山口市在住の20代女性と宇部市在住の50代男性の架空の人物「ペルソナ」が示されました。

20代女性は、両親と高校生の弟の4人暮らしで、大学3年生です。山口県に愛着があり、地元で働きたいと考えていますが、福岡県や広島県へ就職していく友人と話したり、将来のことを考えるとこのまま山口県で就職するべきなのかどうかを悩んでいます。

50代男性は、広島県出身で仕事での転勤のために山口県へ移住しました。子どもたちは福岡県で就職し、妻との2人暮らしです。広島県で一人で住んでいる高齢の父のことが気がかりとなっており、このまま山口県に住み続けるのかを考えています。

これらのペルソナは仮想の人物を設定したものですが、この情報に基づいて各チームで、この人物の気持ち・考えの動きや、そこからどんな課題やニーズがあるかを書き出し、ペルソナの気持ちになって共感を高めながら、課題・ニーズを絞りこんでいくグループワークを行います。

「若者が住み続けたい」「中高年層が定住したい」山口県を、自由なアイデアで考えよう!

最初に、ユーザーの活動(朝起きてから寝るまで)に視点を置き、深く共感することで、その人が持っている悩みの種をあぶり出すことからはじめます。その後、内容が近いものを集めてグループ分けして「これは何を言いたいのか?」を考えてラベリングしていきます。

後半のワークに入る前に、ブレイクタイムの時間で、ある単語により連想するものをイラストにするワークがありました。
まず「りんご」・・・これは、みなさん大丈夫ですかね。中には光っているりんごを描いた方もいらっしゃいました。
次に「イモ虫」・・・どうでしょう。毛を付けると毛虫になってしまいます。
次々にお題が出されます!「りんご+イモ虫」「アイディア」「山口県のいいところ」

最初は緊張されていた参加者の皆さんも次第に笑顔になって、絵を見せ合ったり和気あいあいとし、チームの一体感が増していきました。デザイン思考には、こうしたチームビルディングも大事なのですね。

後半のワークでは、前回でみなさんが絞り込んだ課題やニーズを、「山口県のいいところ」や「ICT」といった機能やアセット(強み)と組み合わせて、アイデアをチーム全員で書き出し、人気投票でチームとして取り組むアイデアを決定しました。

続いて、各個人のワークとして、アイデアを具体化するコンセプトポスターを作成してチーム内で発表します。対象ユーザーやメリット、サービスの流れやビジネスモデルなどをイラストや図など使って分かりやすくまとめて発表し、チームメンバーからのフィードバックを得ることで、チームメンバーの集合知を高め、アイデアの実効性や具体性を高めることができます。

そして最後は、チーム全体で「若者が住み続けたい、中高年層が定住したいと思う山口県」にするためのアイデアを、大きなコンセプトポスター1枚にまとめます。

最後は各チームとも、コンセプトポスターを皆さんの前でプレゼンテーションし、参加者から質問やコメントをもらいました。
各チームともデザイン思考を活用した素晴らしい発表となりました。

■若者が住み続けたいと思う山口県にするためのアイデア
A:優秀な学生の転出防止する「若年層の所得税減税事業」
B:授業の一環でインターン、就職の不安と県内企業の学生獲得で定住促進「インターンシップ向上宣言!シン・職業体験」

■中高年層が定住したいと思う山口県にするためのアイデア
C:スーパーやコンビニを回るサブスク型サービス「24時間自動運転バス」
D:支え合いを前提とし、移住者に補助金給付「みんなで支え合い村移住プラン」

頭をしっかり使ってアイデア出しを行い、参加者の皆さんの表情や終わった後の会話からは、4時間という短い時間ではありましたが、デザイン思考の基礎を体感できた!ということがとても伝わってきました。
ご参加いただいた皆さま、大変お疲れさまでした&ありがとうございました!

ご参加いただいたみなさまの声をたくさんいただきました!

第3期プログラムを続々開催します!

やまぐちデザインシンキングカレッジでは、同様の内容のベーシックプログラムを9月27日(金)、10月16日(水)にも実施します。

また、慶應SDMの先生方による実践的な長期プログラムであるアドバンストプログラムも9月25日(水)から開始します。

デザイン思考に興味をお持ちの方は、ぜひ各プログラムにご参加ください。プログラムの詳細は、下記の公式サイトでご覧いただけます。

https://digitech-ymg.org/ydtc/

やまぐちデザインシンキングカレッジ第3期も各プログラムが本格化してきましたが、今後もレポートしていきますのでお楽しみに!