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女性や小さい子供の保護者さんは必見!不審者情報の可視化! データアナリストへの道#11

デジテック for YAMAGUCHI 運営事務局 兼 Y-BASE事務スタッフのハラマルです。
Y-BASEやデジテックでアンケートを取る際、Formsを使うようになりましたし、学校からのアンケートもgoogleフォームになったので、これが当たり前かと思うようになっていましたが、久々に紙でのアンケート用紙をもらいました。
住んでいる自治体からの「子育て世代向け」のアンケートでした。アンケート用紙に余白を作らないように?なのか、スペースに合わせてどうでもいいような?質問があります。また、共働き世帯であれば、通勤途中に寄り道して郵便ポストまで返信用封筒を持って行くのも結構メンドイですよね。これこそデジタル化してほしいです!

不審者情報

さて、進化を続ける「山口県オープンデータカタログサイト」。今回は、「不審者情報」が追加されました。
これは、山口県警が認知した不審者による声掛け、つきまとい等の事案に関する、発生状況や場所等のデータです。
当然、これまでも警察内部で情報としては持っていらっしゃったそうですが、今回、それをオープンデータにして住民に提供するという、とても意欲的な取組です。御紹介する私も力が入ります!

このデータ、元々あったデータに、発生場所の緯度経度情報を追加して作成したものだそうで、現在は、2022年のものだけですが、随時更新予定ということです。
しかも、直近の状況だけ知りたいというニーズがあることを見越して、累計分と、直近のだけを抽出したものと、わざわざ分けてデータ登録していただいています。
データ所管部署は山口県警察本部人身安全対策課となっています。オープンデータ化する労力以上の効果があると、私も信じていますので、引き続き、頑張ってください。応援しています。

オープンデータマップ

さて、不審者情報がオープンデータになっただけでは、それ誰が分析するの?と思いますよね。でも、そうじゃないんです!
これまで、このnoteでは御紹介していませんでしたが、実は、このカタログサイトにあるデータの一部は、位置情報(緯度・経度)データが含まれているものであれば、Tableauなどで分析せずとも、地図で確認できます

私も住んでいる自治体からのメールで不審者情報が時々届けられるのですが、メールを見た際には、あっ、こんな場所に不審者が出たのか!?と思うのですが、直ぐに忘れてしまいます。そんなとき、ここをパッと見れば、一目で分かっちゃうんですよ!
これは、女性の方や、小さいお子さんがいる家庭では重宝するのではないでしょうか?

まず、「山口県オープンデータカタログサイト」を開き、「オープンデータマップ」をクリックします。

カタログサイトのトップ画面

次に画面左に出てくる「3.データを選んでください」の「位置情報」で、「【子供】不審者情報(2022年)」か「【女性】不審者情報(2022年)」を選んでみてください。

画面左のメニューでチェックを入れる

すると・・・

不審者情報の発生場所がプロットされた状況

今年に入って山口県警が把握している不審者情報の発生場所(付近)がプロットされます。
「付近」というのは、まさに発生場所をピンポイントで示すことにより、例えば、「あ、これは〇〇さん家の前だな」とかが分かって、被害者の個人情報等が特定されるなどの危険性を回避するため、あえて、少しずらしているそうです。大変な操作ですが、とても重要なことだと思います!

そして、プロットされた場所をクリックすると、不審者情報の詳細が分かるようになっています。
試しにY-BASE付近を見てみましょう。青のマークなので、女性が被害者の不審者情報のようです。こんなカンジです。

不審者情報の詳細

これは、かなり生々しい情報ですね・・・。
こういう情報って、今までは、捜査のためだけに秘匿されてきたのではないかと推察されますが、地域の住民に対して注意喚起を促すため、オープンにしていくというのは、文化の転換というか、思い切った取組だと思います。
しかも、オープンデータとして登録して誰でも見て・使うことができるようにするというのは、素晴らしい取組です。

山口県警では、不審者情報をオープンデータ化したということを、学校などにもお知らせしているそうですが、もしかしたら、しっかり伝わっていない方もいらっしゃるかもしれませんし、学校に通っていない女性にもとっても有益な情報ですので、これをご覧になった方は、ぜひ、周りの方にも教えてあげてください!
Tableauなくてもすぐに見られます。なので、スマホから見られますよ。

Tableauでの分析

さて、この情報、マッピングされてクリックしたら詳細情報が分かるので、利用する側としては既に十分な機能が備わっているかと思います。
ただ、せっかくオープンデータとして提供されているので、ダウンロードして分析してみたいと思います。

この不審者情報、被害者が子供のものと、女性のものと、2つのデータに分かれています。
これは、先ほどのマッピング機能を使う際に、どちらかを選択できるようにするために、わざと2つに分けたものです。
データ形式としては同一のため、今回は2つともダウンロードして、くっつけてみます。

データの前処理が1箇所必要でした。
データでは、日付と時刻が別々の列に格納されています。Tableauで扱う際は、データ形式が「日付」か「日付と時刻」なので、実は、時刻だけのデータはうまく扱えません。
このため、日付とくっつけて「日付と時刻」にしたいと思います。
さて、この日付と時刻の2つのデータ、それぞれ表示形式が、yyyy/mm/ddとhh/mmで、違っていますね。どのようにExcelで一つのセルに格納したら良いでしょうか?

実はこれ、単純に足し算すればいいんです。知っていましたか?私は、今回調べて初めて知りました。
D列に日付、F列に時間が入っているので、新しい列に「D+F」の数式を入れるだけなんです。Excel、すごくよくできています!

それでは、データが整理できたらTableauに接続です。まずは、先ほどのマッピングと同じことができますよ、ということをアピール?しておきます(笑)

発生箇所をマッピングして概要を表示

次に、全体の傾向を見てみようと思います。
月別でみるとどのような傾向があるでしょうか?

不審者情報 月別

月別でみると、大きな増減はないようです。
2月の女性の被害が少ないですが、これが偶然そうなったのか、時期的なものが関係があるのかは、もっとデータがたまってくると分かるのかもしれません。
現時点では、春だから、夏だから、ということで注意しなくていい、という要素はないようですね。

次に、曜日・時間帯別の傾向を見てみます!

不審者情報 曜日・時間帯別

このグラフからは見て取れる傾向があります。
子供が被害にあっているのは、月曜日~金曜日の15~17時が多いですね。朝の時間帯は水曜日・土曜日が多いですね。また、日曜の16時台も多いです。

女性が被害者の場合、月曜日19時が一番多いですね。子供より、少し遅い時間帯なのかな?と思いましたが、他の曜日を見てみると、必ずしもそうではないようです。

次に、種別に見てみます。

不審者情報 種別内訳

下段の女性の場合は、露出・盗撮・卑わいな言動という性的な被害が多いです。
上段の子供の場合は、一番多いのが盗撮なんですね。これは知りませんでした。続いて声掛け、その他の暴力行為、つきまちい・立ちふさがりとなっています。

一番多い盗撮を分析してみます。

盗撮被害の曜日・時間帯別発生件数

子供は平日の7時台と16時台が要注意ですね。
女性は木曜の夕方と土曜日が要注意です。土曜日は11時台に多くなっていますね。これは少し意外でした。昼間といって油断はできないということですね。

最後に、曜日別に気を付ける種別を見てみます。

曜日別・種別の被害発生状況

水曜日は、声掛けに要注意です。声掛けの主な被害者は子供でしたので、お子さんは気を付けてください。
木曜日は盗撮と露出に要注意です。これは、子供も女性も被害が多かったですね。
土日は露出に要注意です。

もう少しデータがたまると、いろいろなことが分かりそうですね。
注意するといっても、具体的にどのような行動を取ったらいいのか?ということもありますし、被害減少・行動改善に向けては、これからの取組になりますが、こうしてデータを自由に使って分析できる環境ができてくるのはとても良いことだと思います。

皆さん、まずは、カタログサイトのマップでお住いの近くの案件を確認してみてください。そして、周りの方にも是非、教えて差し上げてください!