第4回 これからの取り組み方について
【前回の振り返り】
前回は、実際の業務の取り組み方と失敗談も基に自身で気付いた点をお話させていただきました。今回は、自身の環境下での取り組み方や、今後のリモートワークに関するお話をさせていただきます。
【リモートワーク/リアルワークの組み合わせ】
約半年ほど、リモートワークを行ってきましたが、気をつけなければならない点としては、失敗談での経験も踏まえ、リモートワークのみでは、リアルでは得ることができていた信頼感というものが希薄になってしまうこと、また、それを補えるだけの細かなコミュニケーションとアウトプットが重要だということを実感いたしました。
実業務では、もともとオフィスでの自社作業も多くありましたので、主に摺合せや打合せをWEB会議で実施している形となり、移動時間がない分、そこは効率的に実施することができました。さらには、業務を進めるうえで、必要なコミュニケーションがリアルワークより細かに多くとれることもあり、結果的に効率的な推進ができていた点はリモートワークの利点であると感じております。
もちろん、常にリモートワークがいいということではなく、クライアントからご依頼があったり、移動時間を考慮しても、実際の対面でのやり取りの方がより効果的であり、より価値があると考える場合は、万全の対策をとったうえで、訪問を行います。
このような形で業務を進めていくと、今までのリアルワークや実際に人に会ってミーティングを行うこと自体は、当たり前と思っていたことですが、実はとても貴重な時間であることにも気づかされ、また、より一層慎重にその時間の使い方と、大切にしようという考えも出てきたため、両方を組み合わせた業務推進の良さであると実感しております。
上記のように、普段進めるべき業務はリモートで行い、対面がいい打合せ(契約関連、協力依頼を伴うお打合せ、その他、信頼感を感じていただきたい場合)など、両者の利点をうまく組み合わせながら、最大限の効果をだせる取り組み方としていくことが今後の進め方で重要になってくると感じています。
【自身の環境と今後の取り組み方について】
なお、リモートワークには、時間効率やコミュニケーションの増加等、利点もありますが、在宅勤務の環境にも左右されるところがありました。自身の環境を例に挙げますと、間取りが隣接しているリビングと寝室しかなく、ワークデスクはあるものの、ほぼ同室の為、打ち合わせ中は生活音や、子供の声などが乱入することがありました。家庭内での導線を考えたレイアウトや、少々遅い時間の場合には場所を変えてみたり、その他、極力周囲の音を拾わないマイクを購入したりなど、在宅環境の整備には試行錯誤する期間と先方へのご理解をいただく必要もありました。
最大限、家庭内でも調整はするものの、完全には防ぎきれず、ご迷惑をおかけしてしまうことも多々ありましたが、大体は場が和むことの方が多く、皆様には感謝しっぱなしでした。※マイクに関しては、かなり緩和されましたが、子供の大きな声はさすがに拾ってしまう状況でした。
なお、この働き方の中できっとかなり恵まれているであろうことは、移動時間がない分、子育てに充てる時間をとることができていることだと思っております。以前ではもしかしたら時短勤務をしなければならなかった状況だったかもしれません。ですが、今は、朝はだいたい決まった時間に子供が起きてくれますので、勤務前の時間にベランダで外気浴をさせたり、お昼も休憩中に様子を見たり、夜もギリギリまで仕事をして時間になったら、お風呂に入れてあげたりと、プライベートへの時間にも有効活用できています。
このようにこれからの自身の働き方については、プライベートと仕事というような明確な切り分けではなく、その日は仕事・育児・家事など、どのやるべきことに集中するかという形で時間コントロールし、自分自身の時間の配分をしていく形なのではないかと思っております。社内ではスーパーフレックス制度を導入しており、平日は仕事、休日は家事・育児とそれぞれ比率は多くなりますが、より一層、進める仕事に対して逆算した時間管理と計画性が必要になってくると感じております。
この取り組み方で進めるうえでは、益々、業務に対して、決められた時間を有効的に使い、また、より短い時間で終わらせるにはどうすべきかを考えながら、業務に取り組んでいくことが重要だと感じました。この点は、リアルでもリモートワークでも、やり方に変化があるにせよ、今まで対面で隠れてしまっていた部分が、リモートワークによって、より一層目立っただけであり、スケジュール、アウトプット、コミュニケーションという基本的なことを変わりなくやっていくことが大切だということに気づかされました。
自分事にはなってしまいますが、これからは、まずは月単位で業務時間をしっかりと管理しながら、子育て時間、仕事時間を有効活用できるような働き方をしていけたらと考えています。
【最後に】
ここまで、自身のリモートワークの取り組み方含めお伝えさせていただきました。拙い文章にも関わらず、最後までお読みいただき誠にありがとうございます。今後、実務担当としてのオンラインでの業務、PJの進め方、子育て中の方のお仕事の参考になれば幸いでございます。
連載はこれにて終了となりますが、その他、共感いただける点や、こうした工夫もあるなど、ご指摘、ご意見、ご感想等もいただけますと幸いでございます。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
★[連載]遠方からの完全リモート業務の実践
第1回 リモートワークへの取り組み
第2回 クライアントとの取り組みと課題
第3回 馴染み始めるリモートワークでの失敗談
第4回 これからの取り組み方について
熊谷 仁樹(Masaki Kumagai)
2011年4月新卒として大手小売業グループに入社。物流部門にて出荷管理業務を経験した後、カスタマーサービス部門にて顧客対応・販促業務に従事。それらの経験を活かし、システム運用部門にてECサイトの運用・保守業務・サイトリニューアルによる移行作業、さらにシステム開発部門にてアプリ開発・PJ管理業務、CMSリプレイスPJ、アプリシステムリプレイスPJ、新規アプリ開発PJに参画。2017年8月に(株)デジタルシフトウェーブに入社。
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