静岡十城〜静岡県を代表するお城一覧リスト by マカミ

今日も元気に登城してますか?
日本のお城の応援隊長、マカミです。

静岡県に遊びに行った時、お城めぐりをより楽しめるように、静岡県内の代表的なお城をセレクトしてみました。

名付けて「静岡十城」
それぞれのお城ごとに解説と、選定理由・基準も載せてみたので、静岡でのお城めぐりに活用してくれると嬉しいな。

では、行ってみましょう!


1. 駿府城(すんぷじょう)

所在地: 静岡市葵区
指定: 日本100名城(No.41)

解説
徳川家康が晩年を過ごしたことで知られる駿府城は、かつて「府中城」とも呼ばれました。江戸幕府の実質的な本拠地とも言えるほど家康にとって重要な場所であり、政治・軍事の中枢として機能していた時期もあります。現在は広大な公園として整備され、城郭の一部や櫓、堀の跡などが残されています。特に巽櫓や東御門の復元が有名で、当時の威容を感じさせます。

選定理由・基準
• 日本100名城に選ばれているほど歴史的・文化的価値が高い
• 徳川家康ゆかりの地として広く知られ、城郭史だけでなく江戸幕府の中枢を学ぶ上でも重要
• 公園としての整備状況が良く、城跡見学の環境が整っている点も評価

2. 山中城(やまなかじょう)

所在地: 三島市山中新田
指定: 日本100名城(No.40)

解説
北条氏によって築かれた山中城は、小田原城の支城として東海道を防衛する重要な役割を担っていました。最大の特徴は「畝堀(うねぼり)」と呼ばれる障害物を巧みに配置した独特の土の城郭構造で、自然の起伏を生かしつつ戦略的に築かれています。豊臣秀吉の小田原攻めの際には激戦地となり、短期間で落城しました。現在は山中城跡公園として整備され、土塁や畝堀などが美しく残る山城跡を散策できます。

選定理由・基準
• 日本100名城に指定された、戦国期の代表的な山城
• 畝堀など土の遺構が非常に分かりやすく残っており、当時の築城技術を学ぶ上で貴重
• 景観的にも美しく、歴史探訪とハイキングを兼ねた観光資源として魅力的

3. 掛川城(かけがわじょう)

所在地: 掛川市掛川
指定: 日本100名城(No.42)

解説
戦国大名・山内一豊の出世城として知られる掛川城は、江戸時代には掛川藩の政庁としても利用されていました。平成になってから天守・大手門が木造で復元され、往時の姿を可能な限り忠実に再現したことで話題となりました。日本の城跡復元事例としても珍しく、歴史的考証に基づいた木造復元という点で大きな価値があります。

選定理由・基準
• 日本100名城に指定
• 平成の木造復元天守という貴重な建築事例
• 山内一豊など戦国から江戸にかけての歴史を知るうえで欠かせない拠点

4. 高天神城(たかてんじんじょう)

所在地: 掛川市上土方
指定: 続日本100名城(No.147)

解説
掛川市と袋井市の境に位置する山城で、戦国時代に武田氏と徳川氏が激しく争った「高天神争奪戦」の舞台として有名です。標高132メートルの尾根上に築かれており、東西に細長い曲輪配置が特徴的。かつては「高天神を制する者は遠州を制す」と言われるほど戦略的価値が高く、戦国史の要となった場所の一つです。現在は山城の遺構がよく残り、曲輪や堀切などから当時の攻防を偲ぶことができます。

選定理由・基準
• 続日本100名城として選定されるほど希少性・歴史的価値が認められている
• 武田と徳川という戦国の二大勢力の攻防が集中した城として、軍事的意義が大きい
• 山城好きにはたまらない、良好に残る曲輪や堀切といった遺構の魅力

5. 横須賀城(よこすかじょう)

所在地: 掛川市満水(まんすい)地区
指定: ―(未指定)

解説
徳川家康の家臣・大須賀康高が築城し、のちに武田氏の手に落ちるなど複雑な歴史を持つ城です。城というと山城や平城が多い中、横須賀城は深い谷に囲まれた谷城の形式を取っていることが大きな特徴とされます。江戸時代初期には大久保氏の領地となり、城下町横須賀は掛川城下とともに遠州地域の政治・経済の拠点となりました。現在は石垣・土塁・空堀などが残り、谷城の特性を感じられる静かな史跡公園となっています。

選定理由・基準
• 続日本100名城に指定
• 珍しい「谷城」形式を体感できる城郭遺構としての希少性
• 掛川周辺における戦国~江戸初期の政治・経済史を理解する上で重要

6. 興国寺城(こうこくじじょう)

所在地: 沼津市根古屋
指定: 続日本100名城(No.145)

解説
今川氏発祥の地ともいわれる城で、築城者は今川氏の祖にあたる今川範国(いまがわ のりくに)と伝えられています。戦国期の駿河を支配した今川家の黎明期を象徴する重要拠点です。標高約40メートルほどの丘陵上に位置しており、郭や堀切、土塁などの遺構が良好に保存されています。比較的小規模ながらも、今川家の歴史を知る上では外せない城跡です。

選定理由・基準
• 続日本100名城に指定
• 今川家発祥の城とされ、戦国大名今川氏のルーツを知るうえで重要
• 丘城として遺構が分かりやすく、城郭学習にも適した良好な保存状態

7. 浜松城(はままつじょう)

所在地: 浜松市中区元城町
指定: 続日本100名城(No.148)

解説
徳川家康が若き日に在城し、天下取りの足がかりを築いたことから「出世城」とも呼ばれます。天守台の石垣が野面積み(のづらづみ)と呼ばれる当時の技術を一部残しており、力強い印象を受けるのが特徴。現在の天守閣は再建天守ですが、城公園として広く市民に親しまれています。家康が武田軍の猛攻を退けた「三方ヶ原の戦い」などとも関わりが深く、戦国史を語る上で欠かせない城です。

選定理由・基準
• 家康ゆかりの城として名高く、戦国から江戸へ至る歴史の変遷を知る拠点
• 石垣や一部遺構の保存状況も良好で、“出世城”としての知名度が高い
• 市街地に位置し、アクセス・観光の利便性も含めて評価

8. 田中城(たなかじょう)

所在地: 藤枝市藤枝
指定: ―(未指定)

解説
戦国時代には今川氏、武田氏、徳川氏といった勢力が争奪を繰り広げた城で、その後は江戸時代に田中藩の藩庁として整備されました。平城でありながら堀や土塁が多重に巡らされており、防御力を高める工夫が見られます。現在は田中城下屋敷として一部復元・整備され、当時の武家屋敷風情を体感することができます。

選定理由・基準
• 今川・武田・徳川と複数の戦国大名の支配下を経た城として歴史的に面白みがある
• 藩庁としての性格も帯び、平城の構造や城下の配置を学ぶ上で貴重
• 地元の史跡整備により屋敷が復元され、観光・文化財保護の取り組みも評価

9. 小山城(おやまじょう)

所在地: 島田市川根町家山
指定: ―(未指定)

解説
川根地域を見渡せる高台に位置し、戦国時代に武田氏の支城として使われたとされます。現在は模擬天守が建てられ、周辺が公園として整備されているため、家族連れや観光客でも気軽に訪れやすいのが魅力です。戦国期の遺構は少ないものの、山城らしい立地からは大井川や茶畑が広がる景色を一望でき、地域の自然と歴史をあわせて楽しめます。

選定理由・基準
• 地域のランドマーク的存在として、公園整備が進み観光しやすい
• 武田氏が駿河や遠江において築いた拠点の一つとして資料的価値
• 大井川流域の歴史・文化とあわせて体感できる位置的魅力

10. 花沢城(はなざわじょう)

所在地: 焼津市花沢
指定: ―(未指定)

解説
花沢山の山頂付近に築かれた中世の山城で、今川氏の家臣であった小原氏が守備を担当していたと伝わります。標高200メートルほどの山上からは駿河湾や焼津の街並みが見渡せ、立地条件の良さを活かして戦国期には重要な役割を果たしたと考えられます。遺構としては曲輪や堀切、土塁が確認され、山城らしい自然の地形を巧みに利用した構えが見所となっています。

選定理由・基準
• 戦国期における今川勢力下の山城として、周辺の城郭ネットワークを考えるうえで興味深い
• 比較的小規模ながら山上からの眺望が良く、当時の防衛戦略を体感しやすい
• 自然豊かな場所でハイキング感覚で楽しめる“知る人ぞ知る”城跡

静岡十城の選定基準・理由について

1. 「日本100名城」「続日本100名城」に指定された城を最優先
静岡県内で公式に選ばれている城を中心に据えることで、歴史的価値・文化的価値が国レベルでも認められているものを確実にリストアップしたよ。

2. 歴史的・軍事的な意義の大きさ
静岡県は戦国期の今川氏や徳川家康の重要な拠点となっているので、戦国・江戸期の歴史を理解する上で欠かせない城を優先したよ。

3. 遺構や復元の状況
天守や櫓、土塁や堀切、石垣など、現地で当時の姿をイメージしやすい遺構・復元状況を持つ城を積極的に選定したよ。

4. 地域における知名度や観光資源としての魅力
大規模な公園整備がされている城から、山城として自然と一体になっている城まで、観光や文化・学習の面で魅力的な城を考慮したよ。

5. 地理的なバランスや多様性
県内各地域に散らばる城をピックアップし、海沿いから山間部まで、平城・山城・谷城など多彩な形態が含まれるよう配慮したよ。

静岡十城は、それぞれが個性的な歴史や構造を持ち、戦国から江戸期に至る激動の時代を物語ってます。ぜひ現地を巡りながら、遺構や復元天守の姿、そして各城にまつわる逸話の数々を体感してみてね。

最後まで読んでくれてありがとう。
マカミでした!

いいなと思ったら応援しよう!

デジタル城下町
サポートされたお金はすべて、お城を盛り上げる「デジタル城下町プロジェクト」の開発・運営に使われます!