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ヘプタゴンの7つのバリューについて代表の立花さんに訊く

どうも、デジタルキューブグループ 広報のタカバシです。

この度、ヘプタゴンではメンバーの行動指針とも言えるバリューを再構築・再定義し、公開いたしました。ヘプタゴン(七角形)という社名に合わせてか、バリューは以下の7つで表現されています。

企業理念 株式会社ヘプタゴン

挑戦と創造性 - Challenge and Creativity
新しい選択肢を模索し、難しいものに挑戦し続けることで、創造的な解決策を見つけ出す。

柔軟さと協働 - Flexibility and Collaboration
自身とタイプが異なる人とも認め合えるオープンでフラットな組織であり続ける

前向きなコミュニケーション - Positive Communication
お互いを思いやる想像力とユーモアを持ち続け、画面の先に人の存在を感じるコミュニケーションを行う。

人との繋がりと共感 - Relationships and Empathy
人との縁を大切にし、お互いを認め合い、信頼しながら、明るい未来を共に創造する関係であり続ける。

テクノロジーによる変革 - Changing with Technology
世界水準のテクノロジーを場所や空間を超えてお客様に最適化し、地方のゲームチェンジャーであり続ける。

正しい価値の追求 - Seeking True Value
問題の本質を見抜き、正しい価値提供に焦点を当てた意思決定を行う。

誇りと責任 - Pride and Responsibility
自信を持って行動し、結果に誇りと責任を持つ。

これらのバリューがどのように決められ、また今後どのように活かされていくのか、代表である立花さんに訊いてみました。

立花 拓也
(株式会社ヘプタゴン 代表取締役社長 / 株式会社デジタルキューブ 取締役)

── ヘプタゴンのバリューはどのように考えたものですか?

創業以来、私たちは少人数のチームで働いてきましたが、「ヘプタゴンはどんなチームか」ということを事あるごとに話し合ってきました。私たちの働き方はユニークで、その価値観をメンバーと話し合い、共有してきました。それを今回、しっかりと言語化し、価値観を再定義して7つのバリューとして再構築しました。

組織が成長するにつれ、全員が同じ方向を向いて働くための判断基準が必要だと思っていて、このバリューは、現社員および将来の社員に向けて考えられたものです。

採用の際にも、私たちの価値観や目指す方向性を明確に示すために、バリューは重要です。新たなメンバーが入る際には、このバリューに共感してもらい、共に成長できることを期待しています。

── 7つという数にはこだわりましたか?

当初は数は意識していませんでしたが、出てきた意見を集約していったところ、7つに近づいてきたので、ヘプタゴンに合わせて7つにしようということになりました。

── 7つのバリューからメンバー個々人に期待することはどんなことですか?

これまでのヘプタゴンのカルチャーやマインドの根幹にあり続けた価値観なので、困った時や迷った時にこのバリューに立ち返ってみてね、ということでしょうか。それによって判断のスピードや精度が上がって、その時々の最適解を正しく選択できるようになると考えています。

例えば、「挑戦と創造性」を持って新しいアイデアを提案したり、やさしさやユーモアを取り入れた「前向きなコミュニケーション」でお互いがポジティブなマインドを持てるようにしたり。
個人としても組織としても、行動とその結果に対して責任を持ち、その成果に誇りを持つことも重要です。プロとしての矜持を持ち、易きに流れない組織でありたいです。誇りを持つことが、次の正しい判断、迅速な選択につながると考えています。

新しいメンバーやステークホルダーに対して、ヘプタゴンのバリューを積極的に共有して、その価値を外部に発信していくことも大切だと考えていて、自分たちの働き方やバリューが地方でのひとつの選択肢となりうるということを提示できたらいいな、と考えています。それをわかりやすくするために再定義した、ということもあります。

── バリューの数として多く感じるんですが、これはチームで補いあうことを想定してのものですか? それともヘプタゴンのメンバー、個人にすべてを求めるものですか?

個人で全てを完璧にできる必要はありませんが、チームとしてその方向を目指していることは意識してほしいです。迷った時にはバリューを参照してもらいたいです。
チームとしてこれらのバリューを補い合うことも重要です。あるメンバーが「挑戦と創造性」に秀でている一方で、他のメンバーが「柔軟さと協働」に長けている場合、その組み合わせがチーム全体の力を引き出すことになります。

ただ、行動や選択肢を狭めたいわけではありません。より柔軟に判断し、行動するための基準としてバリューを活用し、みんなが成長できるチームになればと考えています。

── 具体的にどう考えたり、行動したりするのがいいのかを、シチュエーションを用いて考えてみたいと思います。
例えば、以下のような場合、ヘプタゴンのメンバーならどう対処するのが望ましいですか?

クライアントはサーバの冗長化をオーダーしています。クライアントの担当者はサーバがダウンした場合のリスクを回避したいと考えており、上長からもその指示を受けています。一方、アクセスの状況を見てみると、現在のアクセス数が多くないため、そこまでの冗長化は必要なさそうです。

まずは「前向きなコミュニケーション」、担当者としっかりと話をすることが重要です。担当者がなぜそのオーダーを出しているのか、どんなリスクを回避したいのか、上長からの指示の背景も含めて、しっかり理解することから始めます。

その上で、現状のアクセス数が多くないというデータを基に、本当にどの程度の冗長化が必要なのかを一緒に考えていきます。「正しい価値の追求」というバリューに基づいて、実際のデータをもとに、過剰な冗長化の必要性について具体的に説明します。

ここで大切なのは、クライアントのリスク回避のニーズをしっかりと満たしつつ、コスト効率の良い代替案を提案することです。「柔軟さと協働」という観点では、サーバの監視体制を強化して、ダウンタイムが発生した場合の迅速な対応策を準備したり、段階的な冗長化や、一部機能の冗長化するという提案をするかもしれません。

提案した代替案については、「責任感と誇り」を持ってしっかりと説明し、クライアントに安心感を与えることが大切です。私たちの提案内容に自信を持ち、その実施結果に対して責任を持つ姿勢を示します。

クライアントは AI 技術を活用して実績を作りたいと考えています。そのための予算も確保しています。が、想定している AI で要件を満たせるか、若干の不確定要素があるので PoC(Proof of Concept)を作成してから、進めた方が確実だと考えられます。一方で、クライアントは納期の関係もあり、できるだけ早くプロジェクトを進めたいと希望しています。

この例でも「前向きなコミュニケーション」が大切です。クライアントの期待や希望をしっかりと理解し、その上で私たちの考えを伝えます。クライアントが AI 技術を活用して実績を作りたいという意欲を尊重しながら、「正しい価値の追求」という観点においても、私たちが提案する PoC の重要性について説明します。

挑戦と創造性」を活かして、クライアントの期待に応えるための最適な解決策を模索します。例えば、PoCの結果が早期に出るように設計し、その結果に基づいて迅速に次のステップに進めるようにします。これにより、クライアントの納期に対する期待にも応えるように努力します。

また、活用しようとしているAI技術についても再度検討します。「テクノロジーによる変革」という観点から、例えば AWS に既存のソリューションがあるかを確認し、新たに開発しなくても実現可能かどうかを検討します。もし実現可能であれば、その既存のソリューションを提案し、納期を守りつつ、確実に成果を上げることを目指します。

クライアントから新しいeコマースサイトの制作依頼を受けました。クライアントは、サイトのデザインや機能について非常に具体的な要求をしていますが、その一部の要求はユーザーの利便性やユーザーエクスペリエンス(UX)を損なう可能性があります。特に、クライアントが希望する複雑なナビゲーションメニューや、頻繁に表示されるポップアップ広告が問題となっています。

この例の場合は… 我々は Web制作のプロではないので、プロにお願いします、という感じでしょうか。「挑戦と創造性」というバリューもありますが、「正しい価値の追求」ということを考えると、「人との繋がりと共感」を活かして、しっかりと信頼できる制作のプロフェッショナルのパートナーさんにお繋ぎする、ご紹介することになります。

2ヶ月前に受注した200万円のプロジェクトが進行中です。このプロジェクトは現在のリソースで対応しています。ところが、納期が1ヶ月という短期間の中で、2,000万円の大規模案件が飛び込んできました。しかし、現在のリソースでは両方のプロジェクトを同時に進めることができません。

まず「正しい価値の追求」として、両方のプロジェクトの重要性と緊急性を評価する必要があります。すでに契約を交わしている200万円のプロジェクトは、クライアントに対する責任を果たすため、優先度が高いです。このプロジェクトについては、100%の成果を出せるように全力を尽くします。

柔軟さと協働」のバリューを活かして、チームと一緒にリソースの再配置や外部リソースの活用を検討します。例えば、社外のパートナーと協力してリソースを補完する方法や、効率的に作業を進めるための新しい方法を模索します。

前向きなコミュニケーション」を通じて、両方のクライアントとしっかりとコミュニケーションを取り、現状を説明し、納期やリソースの調整について相談します。場合によっては、200万円のプロジェクトのクライアントに納期の調整をお願いすることも考えられます。

挑戦と創造性」を発揮して、プロジェクトの効率を最大化するための新しい方法を探ります。例えば、両方のプロジェクトで共通の部分を見つけて、効率的に作業を進める方法を考えます。

いずれにしても「責任感と誇り」を持って、どのプロジェクトも手を抜かず、最高の結果を出すことを目指します。最終的には、どちらのプロジェクトも成功させるために全力を尽くします。

── 結構、バリューが綺麗に入ってきました。いろいろな場面で複数のバリューを発揮しながら業務にあたる必要がありますね。

そうですね。まあ、最後の例などは、できる限りすべての可能性を検討しますが、調整が難しい場合はもちろん先に契約している方を優先します。


今回のインタビューを通じて、ヘプタゴンの7つのバリューは、これまでの経験と議論を通じて醸成され、日々の業務や判断の中で実践的に活用されてきたものだということがわかりました。

個人的には、自分の行動や思考で迷った時に立ち返るべきもの(バリュー)があるのは、非常にありがたいと感じます。日々の業務の中で、「正しい判断とは何か」を常に問い続けることは簡単ではありませんが、こうした明確なバリューがあることで、判断の軸が定まり、より迅速に行動できるのではないでしょうか。

今後、これらのバリューがどのように進化し、さらなる成果を生み出していくのかも楽しみです。

それでは、また。