
WordPress から Shifter へのマイグレーションのポイント
この記事は デジタルキューブ & ヘプタゴン Advent Calendar 2024 の 12月5日分の記事として執筆しています。
サポートチャットの中の人 T です。おやすみからおやすみまで、おはようからおはようまで日々お問い合わせにお答えしています。この記事では、一般的な WordPress サイトを Shifter に移行する際の注意点について書いてみます。
Shifter は、WordPress サイトを静的化し、セキュアかつ高速に運用するための強力なツールです。ただし、移行のプロセスをスムーズに進めるためには、いくつかの準備や注意が必要です。以下に、移行前にチェックしていただきたいポイントをまとめましたので、ぜひご活用ください。
1. PHP 8.1 環境でのテスト
Shifter では最新の PHP バージョン(2024年12月現在は8.1)で動作をしています。そのため、移行前にご自身のサイトが PHP 8.1 環境で動作するかを確認してください。具体的には、以下のような作業を行うとよいでしょう:
ローカル環境、テストサーバーで PHP バージョンを 8.1 に設定する
テーマやプラグインを最新版にアップデートする
サイト全体をチェックし、エラーや非推奨のコードがないか確認する
移行後にエラーが発生する可能性を減らすため、このプロセスは非常に重要です。問題が見つかった場合は、プラグインやテーマの開発元に問い合わせる、または代替を検討してください。
2. Must-Use プラグインの除外
Must-Use(mu-plugins)プラグインは、通常のプラグインとは異なり、特定の用途で強制的に有効化されるプラグインです。これらは Shifter のエクスポートに含めると問題を引き起こす可能性があるため、移行プロセスからの除外をお勧めします。
エクスポート前にこれらを削除してください
All-in-One WP Migration プラグインでは mu-plugins をエクスポートファイルから除外できます
必要な機能である場合は、移行後に別の方法で実装できるか検討してください
3. メディアファイルが多い場合は別途エクスポート
WordPress サイトに大量の画像や動画などのメディアファイルが含まれている場合、すべてのコンテンツ、テーマ、プラグイン、メディアを一度にエクスポート・インポートをするのは大変かもしれません。そのような場合は、データベースだけ、テーマ・プラグインだけ、メディアだけなど分割してエクスポートできます。これにより、メディアファイルの抜け漏れを防ぎ、移行後もスムーズに運用を開始できます。
4. 動的な処理は見直し・外部サービスへの移行を検討
WordPress のプラグインを用いた問い合わせフォームや Like 機能、SNS のコンテンツの読み込みなど、リアルタイムでの処理が必要なコンテンツは、 Web サーバやデータベースサーバを持たない Shifter において動作する可能性が低いです。利用自体の見直しや外部の SaaS の利用などを検討してみてください。
5. 関連するサポートドキュメントを確認・対応
サポートが必要なときは
Shifterへの移行は、サイト運営の効率化やセキュリティ向上に大きく貢献しますが、初めての方には少しハードルが高いと感じられることもあるかもしれません。ご不明点やお困りのことがあれば、ぜひ Shifter Dashboard にログイン後、Shifter サポートチームまでご連絡ください。
Shifterは、WordPress サイトの運用を一歩先へ進めるための強力なツールです。今回の内容が移行プロセスのスムーズな実施に役立てば幸いです。それでは、また明日のアドベントカレンダーでお会いしましょう!
Shifter サポートチーム T より