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フルリモートでも安心! デジタルキューブの自己理解・相互理解オンボーディング

どうも、デジタルキューブグループ 広報のタカバシです。

デジタルキューブは創業以来フルリモートワークを実施していますが、だからこそ力を入れていることがいくつかあります。そのひとつが、新たにスタッフが加わる時のオンボーディングです。
オンボーディング研修では、フルリモート環境でも新しいメンバーがスムーズに馴染めるよう、「自己理解/相互理解パート」を導入しています。
今回はオンボーディング研修を取り仕切る人材開発担当の恩田さんに「自己理解/相互理解パート」について訊きました。

恩田 淳子(社長室 人材開発担当)

── オンボーディング時の「自己理解/相互理解パート」の目的と主な内容を教えてください。

オンボーディング時の「自己理解/相互理解パート」の目的は、新しい環境に早く馴染み、力を発揮できるようにすることです。このパートは、ダニエル・キムの「組織の成功循環モデル」でいうところの「関係の質を高める」ためのきっかけ作りとして設けています。

具体的には、まず自分自身を深く理解し、その後に他者との関係を築くことを目指しています。何も知らない状態では、良い関係を築くことは難しいですし、物事を進めるのも難しいです。そのため、まずは自分を知り、次に他者を知るという順序で進めています。

入社研修で使っている仕事の進め方スライドでも、チームで成果を出すために「己を知る・人を知る・場を知る」を大切にしようと話しています。まずは自分自身を理解することが、人を知るための第一歩です。

参考:デジタルキューブ新入社員研修のスライド 一部抜粋

そのため、このパートでは同僚となるメンバーにもできるだけ参加してもらい、従業員向けのSPIを活用しています。これにより、統一された基準で自分と他のメンバーを比較しながら、自己理解と相互理解を深めてもらっています。

さらに、モチベーショングラフを活用し、過去の出来事とその時のモチベーションをグラフ化し、それを基に自己紹介を行います。

── モチベーショングラフについて教えてください。

モチベーショングラフとは、ライフラインチャートや自己分析チャートとも呼ばれるもので、過去の出来事を振り返り、その時のモチベーションの変化をグラフとして可視化する手法です。例えば、幼少期から現在に至るまでの重要な出来事や転機を振り返り、それぞれの時点でのモチベーションの高低を線で繋いで表現します。

参考:取締役である立花さんのモチベーショングラフ

この手法は自己分析に非常に有効で、就職活動時の自己分析にもよく使われます。基本的には自分の過去を振り返り、そこから自己理解を深めるためのツールです。

私たちはこのモチベーショングラフをオンボーディングの自己紹介パートに取り入れました。新しいメンバーが過去の出来事とその時のモチベーションを共有することで、他のメンバーとの共通点や違いを見つけやすくし、相互理解を深めることが目的です。また、個人のバックグラウンドや価値観を知ることで、チーム内の関係性を強化する効果も期待しています。

もちろん、話したくない出来事については無理に話す必要はありません。そのため、自己紹介が無理なく進められるよう配慮しています。この手法を取り入れた結果、毎回非常に盛り上がり、参加者同士の距離が縮まるのを感じています。

新しい職場において、自分がここにいても良いと思える場や、ちょっとした違和感やアイデアを気軽に口に出せる場を作ることが、このパートの大きな目的です。

── どのような背景やニーズから「自己理解/相互理解パート」が導入されることになったんですか?

私自身のフルリモートワーク下での苦労が大きく影響しています。

入社当初、フルリモートワークで仕事をすることに慣れるまで時間がかかりました。コミュニティ活動で知り合った仲間であれば、ある程度の関係性ができていて、コミュニケーションの取り方や仕事の進め方もなんとなく分かっています。ただ、初めて一緒に活動する仲間だとそうもいきません。ましてやフルリモートワークだと同僚の顔がいつも見えているわけではなく、相手が何をしているのかも分からない状態で、場に馴染もうにもどこから始めたらいいのか分からないという状況でした。

そこで、人材開発担当になったタイミングで、この「自己理解/相互理解パート」を導入しました。新しい環境に馴染むためには、まず自分自身を理解し、その上で他者を理解することが重要だと考えたからです。特にフルリモートワークの環境では、顔を合わせる機会が少なく、コミュニケーションの質が低下しがちです。そのため、最初にしっかりとした基盤を作り、チームの一体感を高めることが必要だと感じました。

このパートの導入により、新しいメンバーが自分自身を理解し、他のメンバーとも深く理解し合える環境を作ることができるようになりました。これにより、チーム内での信頼関係が築かれ、日々のコミュニケーションが円滑に進むようになっています。私自身の経験から生まれたこの取り組みが、新しいメンバーにとっても有益であることを実感しています。

── 「自己理解/相互理解パート」を導入する前と後での変化や影響はありましたか?

正直に言うと、このパートの導入が全ての問題を解決するわけではありませんが、確実にポジティブな影響を与えていると感じています。今後も、このパートを継続しつつ、さらに改善を重ねていくことで、より良い組織作りを目指していきたいと考えています。

── 今後やってみたいことや改善点はありますか?

「自己理解/相互理解パート」については、特に課題は感じていません。ひさしぶりに7月に入社した方のオンボーディング研修に参加したんですが、新しく入ったメンバーはもちろん、既存メンバーに関してもまだ知らないことがありましたし、みんな楽しそうにしていたのが印象的でした。
今後については、オンボーディング時だけでなく、入社後も定期的にチームビルディングの時間を設けることを目指しています。チームの成長や変化に応じて、継続的に自己理解と相互理解を深める場を作りたいと考えています。


「自己理解/相互理解パート」には、僕も約1年前に参加しましたが、入社という節目に改めて自分を振り返ることにも意味があったと思いますし、それを踏まえてやるべきこと、やりたいことが整理されました。

ちなみに、7月に新しくデジタルキューブに入社、オンボーディング研修を受けた3名のスタッフに感想を聞いてみると…

「リモートワークなので、どうやってコミュニケーションを図ろうか心配していましたが、早くも皆さんに対する理解が深まったと思います」

「皆さんの発表がとても面白かったです。皆さん、いろいろなことを経験されてきたんだなぁ、ということがわかりました」

「パーソナルな部分を知ることができる良い時間でした。メンバーそれぞれの個性が共有できて、チームのバランスが取れているという確認にもなりました」

とのことでした。モチベーショングラフを使った発表は、人生の山と谷を共有することになるので、本質に近い部分の話になり、理解が早まることが多そうですね。

今後もこの「自己理解/相互理解パート」を含め、オンボーディング研修自体をブラッシュアップ&バージョンアップして、より良い組織作りを目指し、チームの一体感を高めていければと思います。

それでは、また。