イタリア、古代ローマ浴場跡へのマクドナルド出店を正式に差し止め!
DesignTAXIは2022年01月04日に、イタリアの最高行政裁判所(イタリアの最高行政裁判所は、長年の論争を経て、古代ローマ時代のカラカラ浴場(ancient Roman baths of Caracalla)に隣接するマクドナルドのドライブスルーレストラン(McDonald’s drive-thru restaurant)の建設を正式に中止させた。
同市の中心部はユネスコの世界遺産として保護されている。(The city center is a protected UNESCO World Heritage Site)は、長年の論争を経て、古代ローマ時代のカラカラ浴場に隣接するマクドナルドのドライブスルーレストランの建設を正式に中止させた。
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カラカラ浴場は、212年から216年にかけて建設されたとされ、当時の皇帝カラカラ(Emperor Caracalla)にちなんで名付けられたと美術新聞(The Art Newspaper)は伝えている。大理石やモザイクで飾られ、毎日6,000人から8,000人が訪れていたという。
その浴場に隣接する土地に、レストランチェーンが250席のレストランと駐車場を建設する計画だったようだ。ローマ市議会は当初この計画を承認(Rome’s city council initially green-lighted the project)したが、数ヵ月後に市民の大きな怒りを買い、決定を取り下げた。
当時、この土地ではすでに着工されていたため、マクドナルドはこの決定を不服とし、その後、2020年にラツィオ州行政裁判所(Lazio Regional Administrative Court)により却下されたと、Wanted in Romeは伝えている。
Smithsonian Magazineによると、最新の判決は、地域裁判所による先の禁止令を支持し、ファストフードチェーンが数ある店舗のうち別の店舗を設置することを認めない理由として、「文化遺産保護の重要性」を挙げていまる。
この判決は、今後、当局が、「文化的・景観的価値があるとまだ宣言されていない地域や不動産の保護」を含め、遺産に関わるプロジェクトを阻止する先例となることが予想される。
「この明確化は、文化的・考古学的遺産の今後の保護にとって極めて重要である。」と、遺産保護団体Italia Nostraは述べている。
マクドナルドは、同様のことを多くの都市で起こしている。
私が住んでいたマインツでは、町の中心にあるグーテンベルの像の真後ろの店を買収し、マクドナルドがレストランを出店した。
そのおかげで、マインツでグーテンベルの像を背景に記念写真を撮影すると、あの下品なマクドナルドのロゴが一緒に写ってしまう。
しかし、唯一の助けは、この像が本当はグーテンベルではなく、グーテンベルのスポンサーであったフックスであったことが論証されたことである。
それは同時に、アメリカは下品な国と証明されたのであり、知性もないということである。