スイスの養蜂家、固まった「セメント蜂蜜(cement honey)」の危機に苦闘
スイスの情報サイトSWI swissinfo.chは2024年08月16日に、ジャン＝クリストフ・ボット(Jean-Christophe Bott)は、消費者にとって、セメント蜂蜜は必ずしも悪いニュースではない。しかし養蜂家にとって、これは非常に労力がかかるのにほとんど利益がないことを意味すると報告した。
スイス全土の養蜂家たちは今年、蜂蜜を固める特定の種類のシラミのせいで、異常に固い蜂蜜に悩まされている。
地域ジャーナル アールガウ ゾロトゥルン州(Regional Journal Aargau Solothurn, SRF)からの情報として、セメントのように重く硬いこの蜂蜜は、いくつかの州で報告されており、特にアールガウ(Aargau)州、シュヴィーツ(Schwyz)州、ルツェルン(Lucerne)州では問題が深刻です。「セメント蜂蜜」として知られるこの蜂蜜は、わずか数日で非常に硬くなり、採取できなくなります。影響を受けた養蜂家にとって、これは非常に手間がかかるのにほとんど利益がないことを意味します。それでも、この蜂蜜は食べられる状態のままで、時には求められることさえあります。
養蜂家が巣箱の問題に気付いたときには、手遅れになっていることがよくあります。「セメント蜂蜜は結晶化がはるかに速いです。最初は蜂蜜の収穫量に満足しますが、その後は採取がほぼ不可能になります」と、アールガウ州の蜂蜜検査官であり、自身も養蜂家であるエディス・マイヤー(Edith Meier)は言います。セメント蜂蜜からの収穫量はごくわずかです。
六角形の巣箱
セメント蜂蜜は養蜂家にとって頭痛の種であるだけでなく、ミツバチの健康にもリスクをもたらします。と、Keystone-SDAは報告している。
この岩のように硬い蜂蜜の原因は、特定の種類のシラミです。シラミは糖分を生成し、これが急速に結晶化し、ミツバチはそれを巣に運びます。今年は例年よりも多くのシラミが見つかっており、特にアールガウ州でセメント蜂蜜の問題が深刻化しています。
セメント蜂蜜とは？
影響を受けるのは、カラマツ(larch)とヨーロッパトウヒ(Norway spruce)がある地域。
約50のミツバチのコロニーを管理しているエディス・マイヤーは、蜂蜜は地域によって異なると指摘している。彼女は、ミツバチのコロニーに近いヨーロッパトウヒの木がある地域でセメント蜂蜜を収穫しました。これらのアブラムシは、特にヨーロッパトウヒとカラマツに多く見られます。
上空から見た森の放鳥
シュヴィーツ州では、主に森の蜂蜜が影響を受けています。キーストーン/ガエタン・バリー
さまざまなメディアの報道によると、シュヴィーツ州では、主に森の蜂蜜が影響を受けています。関連する専門センターの報告によると、今年はソロトゥルン州でも問題が深刻です。この問題に直面しているのはスイスだけではありません。ソロトゥルンセンターによると、南ドイツとオーストリアの養蜂家も影響を受けている。
ミツバチの健康が危険にさらされる
セメント蜂蜜は養蜂家にとって頭痛の種であるだけでなく、ミツバチの健康にも危険を及ぼす。この蜂蜜は蜂にとって冬の食料としては不向きで、蜂蜜を溶かすのに大量の水を必要とする。
また、セメント蜂蜜は蜂にとって消化が難しく、下痢を引き起こし、コロニー全体の崩壊につながる可能性がある。
スイスの蜂雑誌によると、セメント蜂蜜を摂取した後に運動障害を呈する蜂もいる。
セメント蜂蜜：食用で、需要があることもある
この硬い蜂蜜を収穫する方法はいくつかあるが、最も一般的なのは加熱する方法だ。「蜂蜜を加熱してワックスと蜂蜜を分離することはできますが、熱くなりすぎると損傷します」とアールガウ州の蜂蜜専門家エディス・マイヤーは言う。この蜂蜜はその後、パン職人用の蜂蜜として使用できるが、従来の蜂蜜よりも品質がわずかに劣る。
消費者にとって、2024年のセメント蜂蜜は必ずしも悪いニュースではない。「味の点では、非常に良い蜂蜜です。セモリナ粉に似た粒状の質感があり、それを好む人もいます」とマイヤー氏は言う。したがって、販売はできるものの、収穫にはかなりの労力がかかる。
多分、放置すると悪化することだろう。早く、良い対策が見つかることを願うしかないだろう。
日本では似たことが起こっていないのだろうか？
もし経験したことがあったら、スイス大使館にお知らせください。
または、スイスの情報サイトSWI swissinfo.chのジャン＝クリストフ・ボット(Jean-Christophe Bott)でも大丈夫です。もちろん。私でも知らせることは可能です。