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ハイカロリー大好物を断ち切れた方法

5年ほど前の話です。
最寄りのコンビニに売っているスパムおにぎりが大好きで大好きで、毎日出勤途中に買い、朝ごはんとして欠かさず食べていました。
 
ダイエットに不向きな食べ物とわかりつつ、当時はもうほとんど中毒でした。

それがある日を境にスッパリとやめることができました。
 
今はもうほとんど自分の意思で買うことはありません。
たまに食べたいなと思うけど、なければないで全然平気です。
腹ペコの時に目の前にあっても余裕で我慢できるレベルです。
 
▼どのくらいスパムおにぎりに依存していたか
 
私が好きなスパムおにぎりは、分厚く切ったスパムと卵焼きにマヨネーズがたっぷりコーティングされていて、1個400kcal前後。カフェラテとゆで卵も併せて買うので朝ご飯だけで600kcalオーバーでした。
 
痩せたいけどスパムおにぎりはやめられない。
そこで私は「朝スパムおにぎりを食べた日はランチをサラダだけにする」という作戦を立てました。
しかし、スパムおにぎりを口にした時点で、脳が「私は今ダイエットしていない状態」と認識してしまうのか
「もうスパムおにぎり食べちゃったし今日は何食べてもいいや。」と、ぬるっと「ダイエットは明日から」の1日を過ごすのです。
 
朝我慢できたとて、勤務中はスパムおにぎりのことで頭がいっぱいになって
結局仕事帰りに朝食べ損ねたスパムおにぎりを取り返すように夜食べてしまうのです。

同僚に「私がスパムおにぎり買おうとしてたら止めてね」と協力を仰いでも
家族に「絶対にスパムおにぎり食べない宣言」をしても、
何の効果もありませんでした。

結局「友達にとっても家族にとっても、私がスパムおにぎりを食べていようが食べていなかろうがどうだっていいこと」いうことが頭のどこかでわかっているから、何の抑止力にもならないのです。
 
▼どうやってやめたのか
 
願掛けです。
 
「男はつらいよ」の寅さん役を演じた俳優の渥美清さんが、まだ売れない若手俳優だった頃東京浅草の小野照崎神社で大好きなタバコを断つ代わりに仕事が欲しいと願掛けをした直後、寅さんの役が回ってきたという話が有名です。
 
私の友人も、「大好きなお酒を我慢するから結婚したい」と小野照崎神社で祈願したところ、その年に達成することができました。
 
その話を受けて自分も「スパムおにぎり断ち」に挑戦してみることにしたのです。
 
これが効果てきめんでした。
 
私はそこまで信心深くありません。
初詣には行きますが形式的なものでほとんどイベント感覚だし、
おみくじも引きますが凶を引いてもその場でテンションが下がる程度です。

しかし目に見えない「業」みたいなものに得体の知れない恐れを感じていたりはします。
ポイ捨てとか信号無視とか、なんとなくバチが当たりそうなことは絶対しないし、玄関に盛り塩はするし鳥居も端っこを通ったりします。
 
そんな私が神様に向かって「スパムおにぎりを食べない」宣誓をしたことで
 
スパムおにぎりを食べること=約束を破ること
という、自分の中で見えざる第三者による自制力が生まれました。
 
スパムおにぎり断ちをした当初は、コンビニで数十秒スパムおにぎりと対峙して自分を押し殺したり、スパムおにぎりが夢に出てきたり、スパムおにぎりを視界に入れないように生活したり、かなり禁断症状に近い状態になりました。
 
でもその都度「今我慢を破ったらどんなバチが当たるかわからない」と自分に言い聞かせて乗り切りました。
半年を過ぎた頃にはすっかり「スパムおにぎり食べたい欲」はなくなり、1年経つ頃には、「もう別に食べなくても生きていけるな」という状態に行きつきました。
 
5年経った今も変わりません。小学1年生の時にフラれた片思い相手のような感覚です。
 
私のように心身深くなくても、なんとなく「夜中に爪を切ったら親の死に目にあえない」みたいな迷信とか「おせちの意味」とか、日本人的慣習や儀式、迷信にはついつい体が反応してしまう人には結構効果を発揮するのではないでしょうか。
 
▼厳密に言うと願掛けではない
 
前述の「お酒断ち結婚成就」の友人Aとは別の友人Bの願掛けが悲惨な結果に終わってしまいました。
「大好きなゲームをやめるから、資格試験に合格させてください」
という願掛けをしていたものの見事に試験に大失敗したのです。
 
理屈で考えれば「気休め程度の願掛けに全振りして、単純に努力を怠っただけ」に過ぎないのですが、
万に1つ、神様を怒らせてしまった可能性も0ではないので私は考えました。何が原因だったのかと。
 
そこで1つの結論に辿り着きました。
「ゲームをやめる=勉強時間が増える」この構造を、願掛けと絡めたせいでは。
ゲームをやめることは結局自分のためであって、
そんなことに人を巻き込むな、と神様は思ったのではないかと。
 
神様からしてみれば、
自分の家を片付けたくて、断捨離目的なのに慈善を装って被災地に古着を送りつけるのと同じ不誠実さなのではないかと考えました。
 
そこで私は願掛けの在り方を見直すことにしました。
この理屈でいくと、「スパムおにぎりを我慢するのでダイエット成功させてください」という私の願掛けもアウトです。
「スパムおにぎり」を我慢するのは結局、痩せるためなので
「スパムおにぎりを我慢すること」を神様に捧げているフリをしても
「スパムおにぎりをやめることも痩せることも両方自分のため」だから
バチが当たる気がしてきました。
 
元々私は見えない抑止力に頼りたかっただけで、神様にダイエットの成就を課すのは本望ではありませんでした。(むしろ借りを作るような気持ちすらありました)
 
そこで
「私はスパムおにぎりを我慢します。もし我慢できなければ、どんなバチでも受け入れます」
と、”願掛け”ではなく”宣言”をすることにしたのです。
 
結果この方法が自分にとって一番しっくりハマり、成功につながりました。
 
お菓子、お酒、レジ横のホットスナック、、、、
「絶対ダイエットに良くない食べ物をやめられない」
そんな方はぜひ試してみて欲しいです。

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