
- 運営しているクリエイター
2020年12月の記事一覧
【連載小説】新説 桃太郎物語〜第九章 (毎週月曜日更新)
桃太郎一行は南西の岸より鬼ヶ島に上陸しました。
広くひらけた荒野のその先には、漆黒の闇よりも黒くゴツゴツとした岩で出来た鬼の住処
“鬼岩城”
が静かに鎮座していました。
『みんな…、ここからは“鬼の領域”…。今まで以上に気を引き締めて行こうっ!!』
桃太郎はそう言うと、鬼岩城に向かって歩を進めるのでした。
その瞬間、四人は同時に気配を感じとります。荒野の先から、万は超えるであろう大量の
【連載小説】新説 桃太郎物語〜第八章 (毎週月曜日更新)
【第八章 “決戦の地へ”の巻 】
桃太郎は一人北東の港町に佇んでいました。
宮本武蔵に弟子入りしてから一年が経過し、免許皆伝を得て今、この地にいます。
『桃太郎っ!!!』
振り返るとそこには猿、犬、雉がいました。
『みんなっ!!…三人ともっ!よく無事に帰ってきてくれたなっ!…話を聞くまでもないっ!!みんなかなり腕を上げたなっ!!!!』
桃太郎は興奮気味に言いました。
『おうよっ!?!忍
【連載小説】新説 桃太郎物語〜第七章 (毎週月曜日更新)
圧倒的な力を持つ鬼を討つべく
“自らの成長”
を胸に、四人はそれぞれの地へ旅立っていきました。
…………………………………………………………………………………………………………………
猿は、世界の七不思議の一つにも数えられる、実在するかも定かではない“忍者の郷”を目指しました。
東南の人里離れた山奥を一ヶ月間彷徨い続けて、とうとう見つける事ができたのでした。
小さな子供から、老人まで、男
【連載小説】新説 桃太郎物語〜第六章 (毎週月曜日更新)
【第六章 “覚悟”の巻】桃太郎一行はその後、二ヶ月という長い間養生し、英気を養いました。
全員が回復すると、桃太郎は皆に向かって語り始めました。
『…みんな…。とりあえず無事でよかった…。まずは傷が癒えて、またこうして旅ができることは喜ばしいことだ…。…ただ…今のこの状況は、決して楽観視できる状態ではないと思う…。正直あの…青鬼の強大な力は…今の僕たちにとっては、どう転んでも勝てる見込みは、万
【連載小説】新説 桃太郎物語〜第五章
【第五章 “絶望と挫折”の巻】桃太郎一行は、各地で発生している鬼の悪行を、ひとつひとつ解決しながら旅を続けていました。
そして、少しずつ鬼の情報を得ていく中で、大変重要な事柄を知ることになります。
鬼が住う巣窟…
はるか鬼門の方角に浮かぶ島…
…その名は…
“鬼ヶ島”
桃太郎一行は、今まさに明確な目的地に向けて動き出したのでした。
…………………………………………………………………………