今年のアカデミー賞に対する苦言(ビンタ事件除く)と個人的最高の発見!!
今年のアカデミー賞、大変なことになってしまいましたね。
ウィル・スミスのクリス・ロックに対するビンタ事件!!
これについては、私は仕事でリアルタイムで受賞式を観ていないので、先にTwitterで情報がたくさん入ってきてしまった状態でその日の夜に字幕版を観てしまい、また他にたくさんの方が既にいろいろと解説してくださっているので、私が話すまでもない感じですが。
(次の日の朝のニュースでもやってて、普段全く関心ない夫ですら知ってた。)
でもその事よりも、言いたいことがあって。
今回のアカデミー賞、このビンタ事件に限らず、
本当に酷かったよ!!!!
(ずっとこんな顔して観てた(笑))
ネガティブなことや苦言って難しいので普段はブログで書きにくいのですが、こればかりは映画ファン、そして毎年アカデミー賞を楽しみにしている者として言っておきたいので書き残しておきます。
恐らく映画ファン以外の普通の方は気にならないところかもしれませんが、ご容赦ください。
(ノミネートや受賞作品については今回は語りません。)
これをとにかく言いたいのですが、
「映画やスタッフ、作品に対する敬意や愛が全然感じられないひどい授賞式」
でした。
アカデミー賞って良くも悪くも世界的に映画界の大きなイベント。もちろんビジネスだし、取り上げられる作品の傾向もあるし、全映画を網羅しているとはいいがたいと思いますが。
でも、映画愛を感じる日というか、素晴らしい制作者や俳優を称える日じゃないですか。「映画ファンで良かったな~」とかそういう気持ちになる日でもあるんです。
けど今年についてはほんとそういう感じがなくて。むしろ「酷いな」と思うことが多々あって。
まず 今回の授賞式、開催前からいろいろと「どうなの?」と感じることが。それが
全部門のうち一部の賞を分けて事前に授賞式を行い発表した
これは制作側曰く、「授賞式が毎回3時間以上かかるものを短くして視聴率をあげたい」意向があったためですが、これがそもそも映画制作側に対するリスペクトを欠いていて。
これについては各カテゴリーの団体や映画製作者からも抗議が起きていました。
私も「凄く失礼だな」と思いました。確かに地味な賞だったり、人々の関心は主要賞と言われる作品賞や監督賞、俳優部門の賞に比べれば薄いかもしれないですが。
しかも授賞式内での扱いも、選別されたカテゴリーに対する配慮も観ている側からは全く感じられず、受賞者のスピーチは編集されて放送されるだけ、、、。
人気投票制を導入した賞を設けた
これも人気投票のシステムをちゃんと考えて意義ある物にできるならいいですけど、ただTwitterなどで「投票してください」というだけで、世間一般的に人気の高い作品というよりは、ファンダムなどの力でもあって結果的に興行収入的にも「?」というような作品に集中してしまい、すごく微妙な結果に。(作品がお好きな方はすみません。。。)やるならもっといろいろと考えて実施すべきだったと思います。全然盛り上がらずに、アカデミー賞自体もあっさりした発表でなんのためにやったのか。。。こういうのはMTVとかに任せればいいのに。
そして実際の授賞式も本当に酷かった。。。
司会
まずは今回の司会。個人的には凄くがっかりでした。エイミー・シューマー、ワンダ・サイクス、レジーナ・ホール、という女性三人のコメディアンを選出し、新しい面をアピールしたいところはとても分かるのですが、ジョークが本当に酷かったですね。これは恐らく彼女たちだけの問題じゃなくて、アカデミー賞って式自体の脚本を書いている人もいるはずなので、そういう制作側の姿勢にも大いに問題があったと思います。
コメディアンなのでギャグを入れたり、コメントを入れたり、会場に来ているスターを茶化したりするのは珍しいことではないのですが、今回はあんまりにもそれが酷くて。。。品もなかったし、面白く無いし。。。
酷かったのでわざわざ振り返らないですけど(笑)
過去の音楽ネタとかにはなってしまいますが、こういうものとか瞬間とかが欲しかったです。
こういう映画に対する素晴らしさや楽しい気持ちを共有する場所なはずなのに、、、。
笑いをとるなら
こういう感じを目指せばよかったのでは、、、。
そもそも全員初司会だから、ビンタ事件のフォローもできずに、あの事件の直後になぜかプレゼンターだった
デディことショーン・パフィ・コムズに場を救ってもらうみたいな感じになってたし。これも大問題だったと思います。
作品賞ノミネートの紹介
これも本当に酷くて。。。確かに今ってネット時代だからちょっと調べれば作品の事なんて分かるけど、授賞式なんだから、その作品のどこが素晴らしいかとか強調すればいいのに。ただ作品の「なんでこの場面?」っていうクリップをちょいちょい流すだけ。。。
賞の発表まで削るなら、こういうものを観たかった!!私はこのモンタージュが大好きなんですけど、今回は「007」と「ゴッドファーザー」のオマージュ的なものはありましたけど、全然心に残りませんでした。。。
っていうかゴッドファーザーはビンタ事件の直後だったのでかわいそうでもあったのですが、、、。
スピーチカット
これは私が日本人だからかもだけど国際長編作品賞を受賞した「ドライブ・マイ・カー」の濱口監督が「ちょっと待ってよ」って言ってたから良かったけど。これも今年はそんなに発表する賞を減らしたのに、「その意味あんの!?」って感じで。。。
この動画のラストの方にもあるけど、「パラサイト 」が作品賞とった時も勝手に照明落としてスピーチ切り上げようとして、スター達から「アップ!」って言われてスピーチ続いたんですよね。ほんと学んでないな、と。
こんな感じでなんか全体的に過去の出来事や今の世間の感覚から学んでないし、何より映画や作品に対する愛っていうか敬意が全然感じられないまま授賞式が続いて、それにあのビンタ事件が入ってきて、、、。あれは完全にアクシデントですけど、そもそもこのクリス・ロックの件はさんざん他でも語られてますがほんと酷いジョークとあのウィル・スミス、、、。
「あーもうだめだこりゃ」と思ってしまいました。。。
もちろん受賞者の皆さんのスピーチや歌曲賞のパフォーマンスは良かったです!!
私が今回の授賞式で特に感動したのは
この助演男優賞のプレゼンターで出てきたユン・ヨジョンの手話がとっさに出たような温かい発表と、トロイ・コッツアーのスピーチ、
そして監督賞のプレゼンターで出てきたケビン・コスナーのスピーチです。ケビンはプレゼンターなので受賞者ではないですが、語りが映画への愛と監督業への尊敬に溢れていました。
ネット時代ということもあり、年々アカデミー賞だけでなく、他の大きな賞もテレビ放映の視聴率が下がってきているのは周知の事実。しかも、コロナや今年はロシアのウクライナ侵攻のこともあり、以前と比べて人々の関心が薄くなってしまうのも仕方ありません。視聴率を上げるために工夫が必要なことは分かります。
けど、そもそも授賞式はノミネートされた作品や、その業界やスタッフ達を称える場というのが前提のはずですし、特に世界最大の賞を自負するならその映画に対する愛や尊敬を示す場であることも大事だと思うのです。
もちろん、スターの華やかな姿は楽しいですし、賞の行方も映画ファンにとってはとても気になります。けど、基本は作品に興味を持ったり、楽しませてくれている映画スターやスタッフが喜んだり、スピーチで励まされたり感動する場ですよね。それを通して、さらに「いろいろな作品を観てみよう」と思ったり、映画愛が広がる場のはずなのに、今年はほぼそれが無かったなというのが正直な感想です。
受賞式の制作スタッフはビンタ事件にばかりフォーカスせずに、全体的に授賞式にもっとテーマをもって見直してほしいです。
来年はもうちょっと映画愛が感じられる授賞式になりますように。。。
と長くなってしまったので、個人的大発見は手短に。
岡田将生がヤバかった!!
私が日本に住んでいながら全然日本のコンテンツや作品を観ないので、ほんと全く気づいてなかったんですけど、レッドカーペットの映像を観た瞬間に
「なに!?」
めちゃめちゃびっくりしてしまいました!
凄い色気だしカッコいいじゃん!!
これについては、「ドライブ・マイ・カー」を観てからまたじっくり書きたいと思います(笑)普段ハリウッド系や最近は韓国ドラマばっかり見ていた私の目からすると、今の岡田将生は世界レベルのかっこよさに見えますよ!!(笑)
というわけで、今年のアカデミー賞の感想でした。苦言って文句みたいで難しいですが、少しでも思いが伝われば。。。
おまけ
めっちゃ心配だけど、せめてグラミーは平和に。。。
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