365日360度PARTY GIRLとは?「brat」はcharli xcxの生き様が詰まった最高の「名盤」アルバム
今年の前半に大好きになったアルバムについて。続いては
charli xcx 「brat」
イギリスが生んだ最高のポップ職人、Charli XCX待望の新アルバムです。Charliといえば
前作「Crash」にも完全にドはまりしてこんなレビューを書きました!
もともとCharliの作る曲が大好きだったのですが、前作「Crash」が「Charliの最高傑作だ」と言ってきたのですが、今作で言うまでもなく
最高の最高を超えて最高を出してきた!!!
完全に超えてきましたね!!「まだ最高の上があったのか!」とアルバムを聴いて完全にぶっ飛ばされて、気が付くともうリリースされてからほぼ毎日、私はこのアルバムの何らかの曲を聴いています!!
そもそも新作が「これはヤバいアルバムになるんでは?」という予兆があったのは
昨年大きな話題になったこの「Barbie」のアルバムに提供した「Speed Drive」が、とても彼女らしいポップさの中にもバックの音が全体的に重くて、曲のスピード感と絶妙にマッチしたアレンジになっていて、中毒性も高かったんです。
この曲結構チャートでもいい感じで、「今までよりさらにいいかも」と思っていて。
さらに
この「BOILER ROOM」にDJとしての出演がありました。このチャンネルは
こちらに詳しい紹介がありました。いろんなDJが持ち時間1時間くらいプレイする動画なんですけど、これに出演した時のCharliが
めちゃんこカッコよかった!!
彼女は「クラブシーンやアンダーグラウンドシーンから出てきた子」という印象なので、もう馴染みまくってて自分ががっつんがっつんに踊りながらプレイする姿が最高だったんです!
この時にこの「brat」に収録されていたシングル曲もプレイしていて、普通にシングルとして単体で聴くよりもテンションがあがりました。
こんな感じで別のDJ配信チャンネルにも登場してました。
そうしてリリースされた「brat」は、「BOILER ROOM」で感じたような彼女のクラブシーンへの回帰と愛、そして曲の持つ攻撃力が格段に上がって、最初に聴いたときから
とんでもないアルバムができた!!!
と思いました。こちらを全然休ませてくれない!(笑)。どんな曲もすべてがエレクトロ攻撃弾に撃ち抜かれるようで、「ここまで手を緩めないアルバムは初めてじゃない⁉」と思いました。
1曲目の「360」こそ全体を通して聴くと一番ポップな曲に聴こえるかもですけど、この曲MVがとにかく最高なので観てください!
ゲストのチョイスからシーンの撮り方からとにかく最高です!クロエ・セヴィーニが車から出てきた時には卒倒しそうになりました(笑)。
続く「Club classics」はクラブでかけることしか考えてなさそうなアレンジの曲で、「hyperpop」というレッテルを嘲笑うかのように「classics」と謳ってガンガンにキメていくという宣言を聴いているような感覚でした。これはClubで聴くしかないですね!
3曲目の「Sympathy is a knilfe」はこのアルバム内でも1,2を争うお気に入りの曲で、イントロから感じるのは事故で亡くなった彼女の親友で戦友でもあった
Sophieの曲に聴かれたような、撃ち抜かれるようなエレクトロの尖った音に奥行きのあるベースの上で歌われるCharliの歌声が、不安にも力強くにも聴こえる曲で個人的に大好きです。
シングルカットもされた「Von dutch」は、最初のイントロこそ静かな入りのエレクトロポップソングですが、途中から入ってくる歪んだ低いベース音がまるでエンジン音のように聴こえる、この曲もクラブ感覚が強い曲。「I'm your number one」が気持ちよく聴こえますね。
「Everything is romantic」は一度ハマると中毒性の高い曲。ストリングスの音楽から始まるバラードのようでいて、歌が始まるとあっという間にこちらも刺激的なアレンジのエレクトロ曲に変わります。「Everything is romantic」というサビが頭に残って離れなくなる人も多そう!
「Rewind」は「360」のようなCharli独特のポップメロディが弾けるようなシンセのアレンジで
「So I」はバラード曲ですが、深いアレンジが心地よくて、バラードを聴いていないような感覚。この曲は歌詞的にSophieに捧げられてますね。
「Girl, so confusing」はなんと
RemixバージョンにLordeを呼んで二人で共演していてめっちゃ話題です!!
この曲は歌詞的にも注目されてますね。
「Apple」はこのアルバム内では一番ストレートなポップソングに聴こえるかも。今tiktokを中心にダンス動画がめっちゃ流行り始めています!
troy!!
「Mean girls」は映画のプラスティックス達がちょっと大人になったような姿をすぐに思い浮かべるような歌詞に、また意地悪に満ちた感じの尖ったアレンジの曲。
「365」は1曲目の「360」とつながる曲で、この曲で完結する方が私は循環がきれいな気がして好きだけど、後から追加曲を足した別バージョンもリリースされて、「音楽の楽しみ方は自由」とまた感じさせるのも彼女らしいです。
この「365」もこの私のアルバムのベスト曲。「360」からさらにビートをあげて畳み掛けるような曲調は、最近のソーシャルメディア用に作られる曲のスピードアップバージョンを、さらにカッコよくして提示しているような。世相まで反映させてくるような感覚で、「最初から最後まで本当に見事だな」と思いました!
前作のアルバムは多くの音楽PDと曲を作ることでバラエティに富んだ曲の数々を制作し、今までの集大成的な内容で楽しませてくれたCharliですが、今作はとてもミニマルなスタッフで進化を感じるアルバムを制作しています。PDを務めたのは
A.G KOOK。Charliとはもう長く曲を一緒に作っている、これまた彼女の盟友。
A. G自身も今年自分の名義でアルバムをリリースしています。このアルバムもとてもよかったですね!
Charliももうデビューしてから10年を越したベテランといっていいアーティスト。彼女がデビュー時からこれまでたくさんの同じようなエレクトロポップ系の女性アーティストが出てきました。
Charliは自分の曲制作だけでなく、数々のアーティスト達に曲を提供したり、共演したり、その音楽に対する愛と才能で並みならない努力を重ねてきたと思います。
一緒に成長してきた人もいれば、業界から離れた人、そして失ってしまった人もいると思います。
そんな中で常に自分らしい作品をリリースして生き残ってきたCharliの逞しさに、私はずっと感動してきました。
ブレずに着実に仕事を重ねて、どんな相手ともコラボを重ねて、その才能とタフさで接してきた彼女の想いとクリエイションを、自分の出自の一つであるクラブサウンドの塊のような「brat」そして「360 PARTY GIRL」という言葉にすべて詰め込んだ気がして、今作はさらにカッコよくて
ずっと好きで良かった!!!
と毎回聴きながら感動しています。
先日行われたイギリスの最大音楽フェス、glastonburyではPARTYGIRL DJSETとして参加したcharli。the xxのDJセットライブに参加したり
「360」のremixにrobynに声をかけて共演が実現していました。先に書いたlordeもですが、今回も共演相手の選び方が絶妙です!
また
なんと追加曲「guess」のremixではbillie eilishと共演!!!
こうやってドンピシャな共演が実現するのも、charliがこれまで積み上げてきた仕事の成果なんですよね。
そんなcharliにとって
婚約者であるthe1975のドラム、ダニエルとの出会いは、これまでの彼女の中でも大きな転機だったんじゃないかと思います。先ほどの「Boiler Room」をはじめ、二人はクラブサウンドDJをいろんなところでプレイし、彼女の横には支えるような彼の姿があります。
良い伴侶に巡り会えて本当に良かったですね♪
もう後は来日を待つばかり!!前回は泣く泣くライブに行けなかったので、今度こそ来日してほしい!!
日本が大好きなCharliのクラブプレイのようなライブを絶対に体感したいです!!!
気になった方はぜひ聴いてみてください♪
おまけ
まさかのパパが「SO I」で泣いてて私も泣きそうになったじゃん!(笑)