サマソニはトリに選んで大正解!?BRING ME THE HORIZON 「POST HUMAN:NeX_GEn」は歌心満載のソングアルバムに!
今年の前半に大好きになったアルバムについて。続いては
BRING ME THE HORIZON 「POST HUMAN:NeX_GEn」
もう日本でもかなりの人気を誇るイギリス出身のロックバンド。オルタナティブメタルやニューメタル、という呼び方が正しいのか分からないですが、ジャンルにとらわれない曲を次々に披露してくるスタイルで、世界的にも人気が高いバンドです。
2004年に活動を始めたそうで、もう20年ほどになるんですね。彼らといえばなんといっても
私はこのアルバム「That’s The Sprit」の人気に気づいてから、気になるようになりました。聴いてみると、普段メタルなどにそこまで詳しくない私でも
聴きやすい!
そして
このVoのオリヴァー・サイクスのカリスマ的人気もあって、世界的に愛されているのを知って「凄いな」と思っていました。
そんなBMTHの曲の立役者だったのが2013年にキーボードとして加入したジョーダン・フィッシュ。彼の持つエレクトロ的な感性が曲にどんどん投入されてから
2019年にリリースされたこのアルバム「amo」がグラミー賞の最優秀ロックアルバム賞にノミネートされるなどしていて。単なるカリスマバンドとしてだけではなく、業界内でも曲の評価も高いんだな、と気づきました。
そんなうちに
コロナ禍を経て、日本で彼らがキュレート(主催みたいな?)したフェスを2023年に開催し、成功させるという。もともと日本のファンも多く、彼らも日本でのライブを大切にしていたところもあって、ついに今年は
夏に行われる大型夏フェス「SUMMER SONC」でトリを務めることとなりました。これは大抜擢感!!
そんな中でリリースされた最新作が今作「POST HUMAN:NeX_GEn」。このアルバムなのですが、昨年にいきなり伝えられたのが
ジョーダン・フィッシュの脱退
「BMTHの立役者の一人」みたいな印象だったので結構驚きましたが、オリヴァー自身のドラッグ問題があったり、ジョーダンはジョーダンで才能あるアーティストなので、方向性の違いがあったみたいですね。もう「NEX FEST」の際にはジョーダンは来日もしていなかったそうです。
その後に二人がその事についてオープンに話しているところからすると、お互いにとって離れることはそんなに悪いことでもなかったみたいです。
そんなこんながあってリリースされたこの最新作。当初は「ジョーダンがいなくなった後だし大丈夫かな?」とちょっと心配もあって聴いてみたのですが、聴いてみた第一印象は
だいぶエモい感じ
と思いました。めちゃくちゃいい意味です。なんでそう思ったかというと
オリヴァーの歌いっぷりがさらに高まっている
と感じられたところが個人的にかなりのツボポイントでした。
今回のアルバム、全体的にメロディとオリヴァーの歌を聴かせる感じの曲が多めなのかな、と
。
2曲目の「YOUtopia」から、「爽やか」みたいな感じで、不思議と軽やかな感じがあったんです。この曲はオリヴァーが書いた曲みたいで、ずいぶん軽やかな感じがして、「お!?」って感じでした。
3曲目の「Kool-Aid」はMVも作られた曲で、今までのBMTHらしさが詰まったような重量感がある曲。2曲目と全然違うので驚きました。振り幅が凄い(笑)。
ノルウェーのシンガー、AURORAと共演した「liMOusIne」はハードなサウンドのバラード。ゲストを迎えることをとても楽しむタイプのバンドならではで、今までのAURORAの曲からは感じた事のない世界観に染め上げているような印象でした。
そして「私のBMTHのベストソングかも」と思って日々聴いてるのが
この「n/A」。この曲はまだジョーダン・フィッシュがクレジットされているので、BMTH内では微妙な感じかもしれないですが(笑)、めっちゃ好きなんです。「気持ちがより伝わる曲」というか。
この曲、割とストレートなロックソングな気がして、これまでいろいろなスタイルで曲をリリースしてきた彼らの芯が感じられるような気がしました。
後半はジョーダン・フィッシュとの曲が数曲続きますが、ラストの「DIg It」には名前がなく。オープニングとエンディングにロボットの声が差し込まれる物悲しいような一曲。この曲も「だいぶエモいな」と思いました。
クレジットを見て気づいたのが
このDAIDAI。彼は日本のバンド「Paledusk」のメンバーで、今回のこの作品、6曲のライターにクレジットされているのかな?
ジョーダン・フィッシュが脱退した後にかなり曲作りに深く関わるようになっていったのか、面白いですね。
「エモ」という言葉をたくさん使ってきましたが、私も「エモ」の具体的な定義はよくわかっていないところがあって。でも「感情的に高まる」という使い方をしてよいのなら、このアルバムはだいぶそういう面が強いアルバムだと思いました。
本人達も、より感情的なつながりを意識して曲作りをしていったんじゃないかと思います。
インタビューでオリヴァーが「コンセプトアルバム」と言っているので、ジョーダン・フィッシュ脱退前後の時期を総括したような内容だとは思うのですが、私が当初持っていた「ジョーダン抜けて大丈夫そ?」といった心配は
ほんと余計なお世話だった
と思いました。曲も表現もサウンドもどれも良い、2024年の空気感にピッタリのアルバムだと思います!
今回の新作は感情面でより聴きやすくて、なんていうか初めてBMTHで感動的なところまで感じたというか。オリヴァーの歌がとっても心に刺さるっていうか。「グッとくるところが増えてる」と思いました。技巧や工夫はこれまでの作品の方があったかもしれないですが。
オリヴァーが「ジョーダンが抜けた後のバンドの空気が良くなった」ってめっちゃ正直に話してるんですけど(笑)、「もうちょっと楽しく感情をこめて作りたいな」っていうのはあったのかもしれないですね。それが作品にも表れているのかな、と思います。そんな新作を持って
サマソニでトリ!!!
新作を聴くかぎりでは、よほどのトラブルでもないかぎり100%立派に務めることでしょう!
もう私は楽しみ100倍ぐらいになったので!!今までご縁が無くて初BMTHのライブなんです♪大舞台で初めて観れるなんて嬉しいです!
この新作をたくさん聴いて当日を待ちたいと思います。
気になった方はぜひ聴いてみて下さい♪