目を閉じるとすぐに 波が寄せて来た
いつものように
いつかのように
冷たくも暖かくもない
波が‥
消えそうな手のひらの虹
まつ毛の先端を焼きつくす夕陽
ふたつの太陽が擦れ合うようにして
架空の空を揺れ動く
たしかに約束の場所はここだった
座標のない地図の彼方でもしも
あの人が待っているとしたら
ここしかなかった
無言で乗り合わせたのは 砂の舟
さらさらと時が落ちる音
だけど崩れ落ちて行くのは
舟ではなく
私たちの方だった
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