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母親から息子への性教育事情①

女性蔑視発言をした人も、母親という女性に育てられている

問題発言多くて組織のトップのポジションを退く事態にまでなった発言をしたあの方も、「お母さん」に世話をしてもらい、その姿をみていたはずなのに。。。息子を育てるのに、ジェンダーバイアスを持たせずに教育できるのかと、プレッシャーを感じます。。。


「女性は自分のパートナーがマザコンであることを嫌うのに、自分が男の子の母になるとマザコン男を育てがち」(マザコンという言葉で不快になられた方がいたらごめんなさい)
って、どこかで読みました。とても言い得て妙、としか言えません。
私と息子たちの関係性について、きっとちょっと変わっている方なんじゃないかと思うので、まずはこの親子関係のご紹介です。

まずは長男編。なにかご参考になれれば。。。

ビミョーなお年頃だった


こちらに来たとき、長男は小5の3学期でした。
日本で暮らしていたときは、そろそろ反抗期的な兆しをひしひしと感じる言動もあったり、母子対立の場面では、私が頭に血が上り、キーっとなってしまうようなことも幾度かありました。そのうち私のことを「クソババア」って言うようになるのかな、なんて思ったり。日本を離れたのはそんな頃でした。これはずいぶんあとから長男本人に聞いたのですが、あのころはなんだかすごくムシャクシャしてた、友達とワイワイやってるのがすごく楽しかったからお母さんがぎゃーぎゃー言ってきてうざいと感じることもよくあった、と。
思春期にも差し掛かっていて、友達同士でちょっとエッチな話をしたり、絵の上手い友達が人気マンガにでてくるグラマラスな女性キャラクターを描き写すときに、ビキニのトップを描かないでセミヌードにしてみんなで喜んでた、という。。。でも、こんなことを母親の私がなぜ知っているのでしょう?
こちらに来て半年ほどたった頃、息子たちを補習校に送迎する車内で、後部座席の息子二人が大盛りあがりで話しているのが、運転している私には丸聞こえだったのです。話の内容が母親に筒抜けだとも知らず、弟のリクエストで長男は日本で仲良しだった友達とどんなことをして遊んでいたか、どんな話題でもりあがっていたかを話していました。
会話を聞いていて、内容がちょっと二男(長男とは3歳差、当時は小3前後)には早いかな、と介入すべきかと考えていたときに長男が、
「結婚してないのに赤ちゃんがいるのはおかしい、キスをすると赤ちゃんができるのかな?でも O(弟)がキスしたときはまだ子供だからできなかったんだ…」というようなことを話していました。
(二男はかなりのおませで、小2ですでにクラスの女の子とファーストキス済みだったのです!!)
私は聞いていてかなりの危機感を感じました。長男はちょうど、学校で生殖や性についての授業を受ける前に日本を離れてしまった、そしてきっとこちらの学校で性教育を受ける時期にはまだ英語の理解力が足りない、どうにかしなければ、と焦りました。
男の子なんだし、夫に頼りたかったのですが、夫の日本語力、息子の英語理解力では伝わるべきことが伝わらないのはわかっていたので、異性の親だけど、私が教えるしかない、と覚悟を決め、子どもに性教育をするにはどうするのがいいのか、私なりにいろいろと調べました。

母から息子への性教育

幸いなことに、乳幼児期にワンオペでお風呂はいつも私と一緒だった長男。私が生理で湯船につかれないときは、私は着衣のまま裸の長男と一緒にバスルームで、「ママは今日はおしりから ち がでているからおふろにはいれないんだよ」とだけ言って、長男を洗髪して体を洗ってお風呂に入るのを見守りました。
少し大きくなると「なんでおしりから ち がでるの?」「なおるの?」「おしりいたいの?」といろいろ質問してきましたが、幼児が理解できるように「おかあさんはみんな、あかちゃんがおなかのなかにいつきてもいいように おなかのなかにあかちゃんのおうちをじゅんびするんだよ。でも あかちゃんがこないと じゅんびした えいようがふるくなるから ち になっておしりからでてくるんだよ」「ち がでているとすこしおなかがいたくなるけど、5回くらいねたらなおるよ」と、嘘ではないにしろ、不十分な説明をするしかありませんでした。でも、今思うと、意外にこれがよかった!

いきなり刺激の強いところに向かわず、まず、体に起こる変化について。女性の生理は、「おしりから ち がでておふろにはいれなかったママ」の話をして、女の子にはそういうことがおこることを説明しました。実際には経血はおしりからでているのではない、ということや、そこは将来、赤ちゃんが産まれてくる通り道で、君たちもそこを通ってでてきたんだということも。生理については、日本の小学校ですでに命の授業を受けて聞いていたということでしたが、それが、母親の話しと自分の幼児期の経験に結びついて、すんなり理解できたようでした。まだ小学生でも、女の子のからだはお母さんになる準備ができると生理がはじまる、と教えました。

ドラマの力を借りました

並行して、男の子の部分も説明しないといけませんでしたが、私には細かい説明(とくに気持ちや感情的な部分は)はできません。そこはドラマの力を借りました。息子たちと一緒に、性のことを意識してみせた、「北の国から」と「鈴木先生」。


「北の国から」は北海道を舞台に、東京で暮らしていた4人家族の両親が、お母さんの不倫がもとで離婚し、お父さんと一緒に北海道へ移った小学生の兄と妹、そして不器用な父親が自然の中でいろいろなことを感じ成長しながら暮らす物語。

主人公の、兄の純くんが成長していくなかで、「女の人のおっぱいのことばかり気になって見てしまう、ぼくはおかしくなっちゃったのか」と悩むエピソードがあります。そのときの純くんは長男と同じくらいの年齢だったので、二男には少し早かったのですが、息子二人と一緒に見ながら、男の子はみんなこういう気持ちになるんだね、と話しました。


「鈴木先生」は長男より少し年上の中学生の学園モノ。中学校教師の鈴木先生の、自分の生徒や同じ学校の先生たち、また自分の彼女との関わりや、やり取りをしながら、独特の考えやいっぷう変わったやり方でいろんな問題を乗り越えていくコメディ。

「鈴木先生」は長男より年上の中学生の”性”春エピソードの回が、かなり刺激は強いのですが、先生の考え方がとても共感できて私も説明がしやすいと思ったので、母子で見るには気まずくて耐えられないのをこらえて一緒に見ました。二男にはまだ相当早いなとは思いつつ、でもお兄ちゃんよりかなりませた弟だから、この際、少し早くてもよしとして、3人で見ました。

仕上げは。。。直接対話

ドラマの内容を絡めて、男の子の気持ちや興味の方向と、体に起こる変化を教えましたが、じゃあ、あかちゃんがお母さんのおなかにできるまでに実際にどんなことがあってそうなるのか、という部分の説明。ドラマの中では単語ひとつで通ることですが、それってどういうことなのか、の説明が一番重要で一番気まずい部分です(汗)。でも、同時にここが一番、子ども目線の知りたい部分でもあるはず。口調や態度、説明の仕方や説明する場の雰囲気など、どんなふうにするのがいいのか、それを自分ができるか、などをいろいろと調べて、私のなかに覚悟ができました。ちょうどいいタイミングが訪れるのを待って、その時がきたらためらわないこと、そう思っていました。

この続きはまた次の機会に。。。


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Koie Kutsumi | 海外子育て後の空の巣症候群対策実施中
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